バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

魔石物語/19

魔石物語 19
 
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19 鉄機塊の血2
 
 古代遺跡の扉が開いた、
 とある考古学の調査隊が文献の調査により大地が割れたような谷底で扉を見つけた、
 開かれた先には理解の及ばない白い世界が広がっていたという・・・
 だが、その先に居られたのはほんの少しだけ、
 すぐに唐突に表れた鉄の塊の放つ光に調査隊は惨殺、少数は命からがら逃げだしたものの、一体の鉄の塊が追って来た、
 それは、今言われるようになった鉄機塊、
 鉄機塊は逃げた人間を追って人の街に向かっていた・・・
 放たれる光と鉄機塊の鉄の体に街は蹂躙される、
 兵士の剣も槍も弓も、魔術師の炎も氷も雷も、鉄機塊には全く効かず、
 ただただ街の被害を増していくのみ・・・
 と、そこで立ちふさがるものがいた、
 たまたま街にいた旅の光の魔導士てある、
 彼の強烈な光の魔法が降り注ぐも、鉄機塊には全く効かない、
 彼は一計を案じた、町中の鏡を集められるだけ集め、それに強化魔法を施したのだ、
 鏡は光の魔導士にとっての天敵、なればこそ、彼はそれを逆手に取ったのである、
 鉄機塊の前に鏡を持って来て鉄機塊の放つ光を反射させる、
 通常の鏡なら一瞬で消し飛ばされるそれも強化魔法である程度は耐えた、
 跳ね返される光は鉄機塊に的確に当たる、しかし、鉄機塊はビクともしない、
 第二射が来る、だが、跳ね返しても効かないだろう、
 が、光の魔導士は一計を案じ、第二射が反射したと同時に、自らの光魔法も同じ場所に放つ!
 鉄機塊の動きが止まった、まさか、効いているのか!?
 「皆の光を!!」
 光の魔導士の声に、少数ながら、光の魔法を使える者たちが同じ場所に光の魔法を放つ!
 光芒は一瞬、光によって鉄機塊は貫かれ、街の半分を塵芥と化したその戦いは、
 ようやく、終わったのだった・・・
 だが、この話は終わらない、
 生き残った調査隊が再び扉に向かうも、すでにそこに扉は無く、
 辺りを掘っても遺跡の欠片も見当たらず・・・
 その代わり、世界のところどころで新たな鉄機塊の目撃情報が出るようになったのだった・・・
 
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