バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

ハーフビースト:ハーフヒューマン:ヒーローズ/12

ハーフビースト:ハーフヒューマン:ヒーローズ 12
 
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12
 
 「おいこら!アルマン!警察に電話!」
 「ダメです!通じないです!!」
 何!?
 アルマンは電話を耳に当てているが、同時に俺に向ける目を激しく動かし動揺している、
 まさか、このヒリツク感じは・・・?
 「ジャミングって知ってる?」
 カメレオン男が上より俺達に語り掛けてくる、
 やはり、電波が交雑する感じは・・・
 つまり、少なくともこの建物から出て離れた場所で無いと通信できないか・・・
 「アルマン!!少なくともお前はここから離れろ!時間は俺達が稼ぐ」
 「そうはいかないよ、ルドッグ!フロッグ!!」
 ブルドッグと蛙の半獣人がアルマンに先回りしその前に立ちはだかる!
 「に、逃げられないです!」
 アルマンの怯える声が響く!
 くそったれ!!
 俺と上にいる半カメレオンと下にいる半イモリ、
 アルマン、スケイル、半蛙、半ブルドッグ
 それぞれが対峙する!
 半カメレオンが俺に向かって跳躍し右足で蹴りを入れてくる!
 右腕で防ぎつつ左拳を叩き込み、半カメレオンを弾きつつ着地しつつも姿勢を崩した半カメレオンに向かう
 「・・・」
 いきなり半イモリが立ちふさがり右拳を叩きつけてくる!?
 「邪魔だっ!走衝」
 下をくぐりつつ右拳を叩きつけると半イモリは引く、がその間にも半カメレオンは姿勢を戻し、こちらに向かって来る!
 慌てて上からくる左手の手刀を両腕で防ぎ、弾き返す!
 離れて様子を見る半カメレオン、
 くそ!半カメレオンが慎重に動き、さらに半イモリが外から様子を見て必要と判断したら援護に来るってか・・・?
 向こうは・・・
 「ごるぁ!」
 「うわっと!」
 半ブルドッグの右足蹴りをアルマンが背を回し甲羅で防御、
 スケイルの右爪を半蛙が舌の一薙ぎを胴に当てひるませ止める
 これは・・・ちょっとキツイかな?でも・・・
 半カメレオンが跳躍し、右足で蹴りを叩きつけてくる!
 あんまり喰らう気はしない!
 右側に避け、右爪を振るう!
 が、半イモリが体当たりしてくるのを無理矢理後ろに跳躍して避ける
 ぐ・・・今は耐え時・・・
 「てやぁ!」
 と、そこに飛んで俺の前に真横に着地する赤と白の影!
 「怪盗狐巫女、参上!!」
 なっ!?
 「お前、何でこんなとこに!?」
 周りが目を見開き驚き一瞬動きが止まる、
 その刹那に狐巫女がこちらに鋭く目を向ける
 「そんな事はどうでもいいでしょう?で、どうしてほしい?」
 狐巫女は楽しさにか右口端が上がっている・・・
 ここは・・・手を借りるのが最良か・・・
 「アルマンを逃がしてくれ」
 「了解!」
 半蛙と半ブルドッグに向かって駆ける、
 が速い、俺達の二倍くらいの速さがある・・・
 「はっ!」
 両手の掌底で半蛙を吹き飛ばし、そこから半ブルドッグに突撃し回し蹴り!
 半ブルドッグは右腕で止めるが、姿勢を崩す!?
 「はい!はい!はい!はい!」
 そのまま左足も使っての連続回転蹴りは半ブルドッグが両腕で防御しても動けなくなるぐらい・・・
 「アルマン行け!」
 「は、はい!」
 「逃がしません!」
 アルマンが走り出すのを半カメレオンが追おうとするも、
 そこに俺は立ちはだかる!
 「お前の相手は俺だろ?」
 が、半イモリが追加で右拳突き出し攻撃してきた!
 この瞬間を・・・待ってた!
 半イモリを足払いでバランスを崩さしも右腕を掴み回し投げる!
 「勢敵回」
 背より叩きつけられた半イモリの腹を右拳で思い切り突く!
 「央点」
 喰らった半イモリは一瞬大きく目を見開くもすぐに力無く閉じ意識を失い倒れ込む!
 俺は背を伸ばし改めて半カメレオンの方を見る
 「さ、次はお前の番だぜ?」
 「・・・ち」
 半カメレオンは舌打ちしつつ後ろに跳んで倉庫の奥に
 同時に半ブルドッグも付いて行こうと駆けだし
 「お前は逃がさん!!」
 怪盗狐巫女の背後からの飛び蹴りをもろに喰らい前に倒れ気絶、
 その間にも俺は半カメレオンを追うも、すでに姿は消えていた・・・
 
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