バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

疾走、荒野の向こう/8 カードゲーム小説WカードFu

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カードゲームライトノベル Wカードフュージョン10話 疾走、荒野の向こう8
 
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 「は・・・速い!」「速すぎる!」
 馬鹿な、いくらレース用とそうでないのと差があるからって・・・
 カーディンも猛スピードで走っているのだが、それとは比べ物にならないくらいの速度で前方の車たちは爆走していく!
 「やぁ新人君、調子はどうだい?」
 が、さっき、カーディンのすぐ前に付いていたあの車は僕達のすぐ前にいた、
 よかった、これで少しぐらいは勝負に
 「やっぱり期待外れだったようだね、それじゃ、僕は先に進ませてもらおうかな、それじゃあね!」
 その車は、明らかに他の車たちより速いスピードで先へとぶっ飛んで行ってしまった、
 ブロロロロ・・・
 「・・・」
 「どうするんだ、双歩?」
 「どうするって言われてもな・・・」
 ここまで差を付けられたらどうしようもない、完走してよくできましたで賞でも狙うしか・・・
 ん?いや、前から緑の車が・・・ようやく追い付いて来たのか?
 「おい」
 車から少し若い声だが脅しつけるような声が聞こえ、緑車が僕達のすぐ前に付く、
 その車、ボディは少し前後に長目のクラシックカースタイル、なのだが、塗られた原色な緑と上にそそり立つ紫のモヒカンとさかに同色のトゲトゲスパイクタイヤが異様なヤンキー感を演出している、
 「変な新人よう、ここで俺の犠牲になってもらうぜ!」
 「なにっ!?」
 突如、緑の半透明の板上のデッキがシャッフルされて山札と化し、緑の画面にカードバトルスタートの表示が!
 なるほど、あの車が前に付いたからカードバトル判定が出たわけか、さっきの青と黄色の車はその前に脱出してったってわけだな・・・
 さて、カードバトルをやるとなれば話は変わる、ここであいつを倒して一気に速度を上げて抜き去ってやる!
 右手で山札から一気に五枚引いて左手に移して手札にし、
 続けて、緑の半透明の板右側の何のカードも置かれていないチャージゾーンに向かって、
 「リチャージ!」
 カーディンと緑の車はレース場を抜け、レース道は荒野に入って行く、
 さらに、右手で山札の一番上のカードを引き
 「ドロー!」
 「さて、どうしようかのう・・・」
 向こうはどんな手を出すか悩んでいるようだが、それはこっちも一緒、さりとて時間はあまり無い、
 今の手札はバトルマシンズ スケルトンキューブ、バトルマシンズ マッスルモーター、機荒野ピラニア アイアン種、バトルマシンズ ビックハンド、機原砂風・風波返し、そして、今引いたバトルマシンズ ライフブレイカーS・L、と、
 お~っし、ここはこいつを1番に置いて、一気に攻めてみよう、
 左手の手札から一枚のカードを引いて1番に裏側で置き、残ったカードを一気にチャージゾーンに裏側で伏せ、
 「セット!」
 「おっしゃぁ、こいつで行ったるけんのう!」
 向こうもどんな手で行くか、決めたようだな、
 「双歩、行けるか!?」
 「まかせて!」
 右手で1番に裏側で置いたカードを表に!
 「オープン!」
 「来いやぁ!」
 「バトルマシンズ ライフブレイカーS・L!!」
 「ハンマーバニッシャー 槌化帝兵九師団!!」
 突如、右手の方から黄ふち藍色の蒸気機関車がカーディンに並走する、
 さらに、左手向こうの方から右手に大仰しい棘付きハンマーを持った柄の悪そうな人型ロボットが走ってきた
 それは、四角い茶色のブロックと鉄板で構成されながらも中柄であり、棘有りのブロック肩パッドと鋼鉄のモヒカンで自身を大きく見せようとしている、鋼の目を持ち口元を鉄の酸素マスクで覆ったロボだ
 と、今度は機関車の機首の上にある白銀内藍片刃の角が立ち上がり、中部から後部が上下に分離、
 そこから分離した上部分が機首を胸部として両肩を左右に広げるように分かれ、端の部分が手の様に開いて両手となり、
 その両手を地に付けて機体全体を浮かせ、
 今度は分かれた下の部分がその中ほどから下を左右に分かれさせて両足としながらその両足を下に出すように展開し、上が腰部を形成しつつ地に足付けすっと立ち上がり、
 機首の上の前の方から兜をかぶった頭が立ち上がり、兜の後ろの方から額に向い、機首の刃と同じような片刃の角が立ち上がる!
 それは、黄色で縁どられた藍色で、兜に胸部、腹部に両肩、手と足の中部から下が染まり、
 両手両足の中部が白色で染められ、薄灰色の金属のマスクを口元に付け、緑の機瞳で正面を見据え、機首中央にはカーディンと同じパトランプと翼の金のエンブレムが付いたロボット、
 と現れたロボたちが僕と緑の車の間に向かって跳躍!着地!!
 って、それじゃあ、僕とカーディンにぶつから・・・ぶつから・・・無いなぁ・・・
 どうしてだろ、召喚されたロボット達がカーディンとあのガラの悪い車との間で足も動かしていないのにスライドするようにちゃんと車同士の間を移動して行ってる、まるで車の間から動いていないかのように・・・
 あれえ?よく見ると二体の足元が宙に浮いてら、なるほど、イメージ映像に近い感じなのかな?
 なるほど、あれならぶつからないし、置いてきぼりにされることも無いってわけか、
 あ、そうだ、ちゃっちゃとバトルマシンズ ライフブレイカーS・Lのコストを表にしないとね!
 ええっと・・・よし、この三枚だ!
 右手でチャージゾーンのカード三枚を表に!さて、向こうは何だろ?
 こっちはバトルマシンズ スケルトンキューブ、バトルマシンズ マッスルモーター、機荒野ピラニア アイアン種の三枚で、
 むこうはハンマーオーデェイスト 槌化帝兵九師団、ハンマーアジャストメンター 槌化帝兵九師団、槌化帝兵の槌烈襲の三枚、
 こっちは召喚できるモンスターカード三枚で、向こうは同じく召喚できるモンスターカード二枚に発動条件とコストを満たした、コストで表になった時の発動タイミングを持つカード、
 いずれにしても、どちらも発動できるカードは
 無い、バニッシャーが宙に跳躍、その槌を両手に持ち替え振り下ろす!S・Lはこれを両腕で防ぎつつ弾き飛ばした!
 ひるみながらも地に落ちるバニッシャー、そこにS・Lが走り込み右拳を叩き込む!吹っ飛ばされるバニッシャー!
 「まだだ、まだやれるはずだろう!気合入れろやぁあああ!必殺の一撃、喰らわしちゃれぇえええ!」
 ヤンキー車の声が響いた瞬間、槌化帝兵の槌一閃が画面に映る、
 なっ、来る!
 バニッシャーがS・Lに向かって走り込み、その槌を上から下に叩きつける、
 が、それをS・Lは後ろに下がりつつ回避!
 ドガッ!
 槌が地面にめり込むも、バニッシャーは両手を槌から離して右ストレートを撃ちこんで行く!
 S・Lは左腕で防ぎつつも弾き返し、バニッシャーがその反動を利用して右後ろ回し蹴りを打ち込む、
 ガッ!
 これをまともに喰らうS・L、だが、ダメージを受けた様子は無く、逆に右足を右わきでいつの間にか捉えていた!そこでS・Lが体を回転させてジャイアントスイングの姿勢に持って行こうとするも、バニッシャーが左足で蹴りをかまして右足を引っこ抜く、
 バニッシャーは前から地に落ちつつも立ち上がってS・Lの方を向きつつ後ろに少し下がって姿勢を下げ、槌の柄を右手で取り立ち上がるのと槌を上に上げる勢いで真上に放り投げた!
 思わずつられて一瞬上を見るS・L、
 そこにバニッシャーがスライディングをかけてきた!
 ガッ!
 足を取られてしまうS・L!そのまま前のめりに倒れこんだ!
 ドォン!
 そこにバニッシャーが跳躍!宙に飛んでいた槌を両手で掴み、S・Lの背中に叩き込んだ!
 ドガァア!
 槌の棘を受け、背中に穴の開くS・L、
 しかし、立ち上がりつつ背の槌の柄を右手に持ち、バニッシャーごと前に放り投げる!
 何とか立ち上がり両拳を体の少し前に出して構えるもS・Lはフラフラだ・・・
 「今じゃ、いけぇええええ!」
 ここぞとばかりにバニッシャーが跳び込み、両手の槌を振り回す、
 右手側から左手側に大きく、S・Lは両腕でなんとか防御した、
 ドガッ!
 今度は返すように左手側から右手側に、
 ドガッ!
 続けて、右手側から下の方に動かした後に打ち上げる!
 ドガァッ!
 そこから一気に振り下ろす!
 ドガァン!
 S・Lは両腕で全て受け耐えきるも衝撃が来ているのか二歩ほど後ろに下がり、
 そこでまたもバニッシャーが大きく跳躍!
 と、バニッシャーの槌が三方に分かれた、頭の部分が左右に、持ち手の部分が槍に、
 続けてバニッシャーが槍の部分を右手逆手に持ち替え、空中から思い切りS・Lに向かって投げる!
 槍は、ものの見事にS・Lの右足に突き刺さり、S・Lを地面に縫い付けた!
 ドグァ!
 S・Lは慌てて右足を動かそうとするも少し上下に動くだけだ、
 そこにバニッシャーの両肩に分かれた槌の両頭がそれぞれ装着される!
 一体何をが・・・?
 そう思っている間にもバニッシャーは空気を足を上に出して蹴り、一気にS・Lに向かって降り注ぐ!
 すると、バニッシャーが右肩を下に出して気を付けし、あたかも自身を槌の様にしたではないか!
 呆然としつつもその間に、S・Lが両腕を上に出し防御の姿勢をとる!が、バニッシャーの右肩槌にS・Lは両腕ごと貫かれる!
 って、今のバニッシャー自身の能力か!そして、そのダメージからかS・Lが爆発!
 ドッガァアアン!
 「ライフブレイカーS・Lゥウウウウ!」
 カーディンが叫ぶ中、バニッシャーがこっちを向き、跳躍、気を付けし、今度はカーディンに向かって自身槌を喰らわせようとしてくる!
 くそっ、バニッシャー自身の能力でS・Lが直接トラッシュに送られてこっちにも攻撃が貫通して来る!槌化帝兵の槌一閃でパワーを削られていたせいだ・・・
 ええい、させるか!右手でチャージゾーンのカードを一枚表に!
 「僕は機原砂風・風波返しを発動!この戦闘をスキップする!」
 突如、砂交じりの横強風が右手側から吹いてきて、バニッシャーを吹っ飛ばす!
 吹っ飛ばされたってことは、相手からの妨害は無しか、それなら!
 右手でチャージゾーンのカードを一枚表にしつつ持ち、緑の半透明の板中央左側の二番の場所に置く!
 「さらに、機原砂風・風波返しのコストにバトルマシンズ ビックハンドを指定、機原砂風・風波返しにはコスト軽減効果が付いているから、バトルマシンズ ビックハンドをコスト0で召喚できる!」
 僕達の頭上からいきなり鉄の右拳が手首部のジェットエンジンから火を噴かせて飛んで行く、
 手の骨格を多数の等間隔の丸い穴の開いた鋼色の鉄骨で再現し、手首にジェットエンジンを付けた鉄の右手!
 その鉄右拳が一気に前方のヤンキー車に突っ込んでいく!
 「え、ちょっと待って!?」
 「行って!ビックハンド!!」
 車が急いで左に動こうとするも強い横風と下の砂で一瞬スリップして動きが鈍る!
 ザザザ・・・
 「しまっ・・・」
 後悔してももう遅い!右鉄拳がそのままヤンキー車を吹っ飛ばした!
 「うげぇ!」ヤンキー車はいつの間にか待機していたバニッシャーがどうにか受け止めるも、明らかにコース外、動きは止まっている、
 「今だよカーディン!」
 「わかっている!」
 と、ビックハンドが向こうから飛んで戻ってきて頭上まできて反転し、
 今度はカーディンの機体を上から包むように持つ
 一体どうしたんだろ・・・
 そう思った刹那、ビックハンドが一気に手首のジェットエンジンでカーディンを加速させていく!
 うぉおおおお!周りの景色が一気に過ぎ去って行く!これはすごい速度だ!
 刹那、さっきの車を抜き去った!
 お先~
 
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