バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

メインサーバのありし場所/20 カードゲーム小説WカードFu

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カードゲームライトノベル Wカードフュージョン14話 メインサーバのありし場所20
 
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 っつ、足元の黒い陣、こいつ、どうにかできないか?
 いや、最低限、全滅だけは避けないと、
 維持コストから考えて、こいつを維持できるのはこのターンが限界、
 さらに、一度回避してしまえばこの先も割と簡単に避けられる、
 ということは、このターンが勝負!
 ジョーカーが右手でチャージゾーンの表側表示のカードを裏に返し、
 チラリと後ろを見るとカーディンも右の手で自身のチャージゾーンの表側表示のカードを裏に返していき
 「リチャージ!」
 「リチャージですっ!」
 続けて、山札の一番上のカードを互いに引いて
 「ドロー!」
 「どろー!」
 「よしっ!来たぞ!!」
 ん?カーディン、何が来たんだ?
 「私は、フィッシュフライ・タルタルの効果を発動!闘魂ロボット研究工場食堂日替わりセットをトラッシュに送り、山札から三枚引く!」後ろを見ると、カーディンが右手に引いたばかりのカードを持ちつつ左手の手札からもう一枚のカードを引いて前に出していた、
 顔を戻すと、細長い銀色の魚が泳いでくるのが見えた、
 あれは、さんまっ!?
 そこに唐突に包丁が現れていきなりさんまの頭を根元から切り落とし、
 そこから残った体を前少し右半身側から切り裂き、返す刃で後ろから少し左半身側も切り裂いて三枚に降ろし、
 さらに、その左右の切り身に塩コショウがかかり、
 卵とボールが現れたと思ったら卵がボールにぶつけられて、
 ガッ!
 次いで卵がボールの上に移動して割られ、
 パカッ!
 中身がボールの中に入れられ、そこに小麦粉と水が入れられて、
 箸が現れ、中身をかき混ぜ始めた!
 チャチャチャチャチャチャ!!
 そして、卵、水、小麦粉が十分にかきまぜられ、さっきのさんまの右の切り身が入れられて、
 切り身を左右に動かして中身をたっぷりとつけられ、その切り身が上に上げられると、上に四角いパン斤が出現し、そのパン斤を包丁が縦横無尽に切り刻む!
 ザシュ!!ザザザザシュシュシュシュ!!
 粉みじんに切られたパンが魚の切り身の上に降り注いで、その下に、油が貼られ、下方に火が付いた鉄の大鍋が現れて、
 その中にパン粉の付いている切り身が放りこまれた!
 ジュウウウウウ!!
 揚げ音が周りに響きわたり、魚の切り身が白黄に染まって行く!
 おいしそうだ!
 さらに、その前に四角く、青と白で波が表現された皿が現れた、上には大きな緑の葉が乗っている、あれは大葉か!
 と、その右隣に油の張られている鉄の大鍋が現れて、その中に箸が入れられて中の切り身が取り上げられて皿の上に置かれ、
 そのさらに左手の方に白い椀が上に白いご飯が盛られた状態で置かれ、右手の方には中に豆腐とわかめの濃い色の味噌汁が入れられた内赤外黒の椀が出現し、
 左半身側奥の方には白い丸小皿が、切られたたくあんときゅうりが置かれて現れ
 それらの手前の方に赤色の箸が左手手前の方に赤い箸置きが置かれた状態で出てきて、
 その赤色の箸が宙に浮いたとそう思ったらさんまの天ぷらの一つを掴んでカーディンの口の方に運び
 「いや、私は食べないから、ロボットだし、口開かないし」
 そう言うと、すごすごと戻って行って消えてしまった、
 うわ~何かすごい悪いことした感じが・・・
 が、それにもめげず、カーディンが右手で山札の上三枚を引く
 「はぁっ!」
 そして、左手の手札に入れ、その内の一枚を右の手で引いて緑の板中央右の手側少し手前の3番に裏側で置き、
 続けて、同様に、左の手の手札からカードを一枚引いてチャージゾーンに裏側で置き、
 「セット!」
 「ではこちらも・・・」
 次いで、ジョーカーが右手で左手の手札から一枚引いて1番の場所に置き、
 右の手で左の手の手札から一枚引き、チャージゾーンに裏側で置き
 「セットですぅ!」
 宣言を返してきた、
 今回はどうやら何もないようだ、手札が無いから当然かもしれないが・・・
 と、カーディンとジョーカーが共にモンスターゾーンに置いたカードを右手で持った
 「それでは・・・」
 「行きましょうかね・・・」
 表にするっ!
 「オープン!」
 「オープン!」
 「バトルマシンズ フロストジャイロヘリコプター!!」
 「ジョーカー獣士 ウンピョウ・アートルムディザルグ!!」
 ジョーカーの前から猫科の大型動物が駆けてくる!
 濃い斑紋をもつ上濃黄下白の毛皮を持つ獣で足は力強く体に黒のスーツをまとい、その右目に逆三角のモノクルを付けていて
 背に肩甲骨が張り出したような宙程の一対の羽を持つ、
 なろ!こいつらで吹っ飛ばす!
 両手のマシンガンとスナイパーライフルをジョーカー獣士 ウンピョウ・アートルムディザルグ、ウンピョウに向け、引き金を引く!
 ダダダ・・・ズドン!
 銃弾が確実に迫り、ウンピョウが右前足側に避ける、が、速い!
 慌てて照準を向けるがウンピョウの四肢は確実に大地を捉え、駆ける!
 左前足側にコースを変え、多少の銃弾を受けようともスピードは落ちない、
 どうやら、あの背中の羽で空気の流れを受けて自身の体を地に押し付け走っているようだ、
 と、感心している場合じゃない!ウンピョウはすぐそこまで迫ってきている!
 慌てて弾丸を止め銃を振り回すが体を下に思い切り伏せ一気に襲い掛かってきた!
 まずっ
 ブロロロ・・・
 背中から何かが回る音が響いたと思ったら急に体がふわりと浮き、ウンピョウの跳びかかりを回避した、
 どうなってんだ一体・・・?
 後ろの方を見て見ると、そこには背中にプロペラが貼っついていた、
 青い円形の基盤とその上に白い二連プロペラが付き、無駄な回転を防ぐためだろう、ご丁寧にも土台の根元下の方に小さなローターが埋め込まれている
 おおっ!空中戦か、これなら一気に一方的に相手を攻撃できる!
 人類が制空権を奪い合ったのも納得の圧倒的優位である、それに・・・
 「うむむ・・・これは不利ですねぇ・・・」
 ジョーカーがうなりながら右手でチャージゾーンのカードを三枚前に出すの宙から見え、
 同時に、カーディンも右の手で三枚のカードを前に出した
 「それでいいか!?」
 「ええ、致し方ありません・・・表にしましょう・・・」
 カーディンの言葉にジョーカーが応答し、互いに前に出したカードを表にする!
 カーディンが表にしたのはバトルマシンズ カーディン カーモード、バトルマシンズ カーディン ロボモード、バトルマシンズ ワイルドハンドか、
 ジョーカーが表にしたのはジョーカー獣士 パペット・アートルムディザルグ、ジョーカートリック・黒獣・黒機・一旦返し、ジョーカートリック・黒獣・黒機・跳々
 「ではでは、私はジョーカートリック・黒獣・黒機・跳々を手札に戻させていただきますよ」
 ジョーカーが手札に戻したのは戦闘後に指定した場所での戦闘前タイミングのカードと戦闘をスキップするカード、こっちがモンスターゾーンが埋まっているために召喚できるカードが無いため、むこうは自由にハンドカードを手札に戻したり召喚できたりするからだが・・・
 これはまずいカードを手札に戻されたな、パペットを召喚しなかったのはチャージゾーンのカードを減らすのを嫌っての事だろうし、
 今後のバトルマシンズ カーディン カーモードのコスト召喚を防ぐためでもあるだろうが、
 カーディン、あのジョーカートリック・黒獣・黒機・跳々があってなお、どうにかする方法を手札かチャージゾーンに持っているのだろうか・・・?
 でも、まずはこっち!
 全滅するとしても、あいつを生き残らせる理由にはならない!
 「まず私は、バトルマシンズブーストを発動!パワーを600上げる!」
 カーディンが後ろの方でチャージゾーンのカードを一枚表にして宣言してきた、ジョーカーは動きを見せない、ということは、相殺による妨害無しか!
 僕の背中のプロペラが回転力を上げ、更に上に上昇する
 「さらに私は、イーストオーファイブの効果を発動!ジョーカー獣士 ウンピョウ・アートルムディザルグのパワーを300下げる!」
 おっと、続けてこっち!
 右手のマシンガンをウンピョウに向け、ぶっ放す!
 ダダダダ・・・
 ウンピョウは弾丸の雨に右往左往し、
 あげく、こっちに向かって跳躍してくるが、高さが足りない、
 ううむ、実に楽だ・・・
 が、今度は後ろの壁に向かって走り、壁を蹴ってこちらの方に飛びかかってくる!
 撃ち落とせるか・・・?そのマシンガンをさらに向け銃弾を撃ち込む、が、
 マシンガンの集中砲火を受けてもなお、向かって来る!でも!
 「私は、バトルマシンズ ウェストオーセブンの効果を発動!ジョーカー獣士 ウンピョウ・アートルムディザルグのパワーを500下げる!」
 これならば
 カーディンの右手を出した宣言に呼応するように、僕は左手のスナイパーライフルをウンピョウに向け、トリガーを引く!
 ズバン!
 が、ウンピョウの背の骨が直後、伏せるように角度を変え、
 刹那、ウンピョウが少し背中側に浮遊移動して、ライフルの銃弾を避けた!?
 あの背中の骨羽、走るためだけの物じゃなかったのか!?空中での姿勢制御もできるとは!?
 それにしてもこのタイミングで・・・
 チラリとジョーカーの方を見ると、ジョーカーが右手を大きく前に出していて
 「私は、ジョーカー獣士 ウンピョウ・アートルムディザルグの効果を発動、無論、バトルマシンズ ウェストオーセブンの効果を相殺させていただきました、どうやら、あなたには聞こえ無かったようですね、そちらの方は画面を見てわかっておっしゃってたようですが・・・」
 ぐっ、僕の虚を突くために小声で宣言したかっ!?
 「双歩!」
 ううむ、この状況下でどうにかできるか・・・ウンピョウが大口を開けて迫ってくる、いや、やれるはず!!
 思い切り左手のスナイパーライフルを振り回す!
 ゴッ!
 鈍い音を立て、ライフルの先端が見事にウンピョウの左額を捉えた!
 その衝撃に、ウンピョウが地に落ちて行き、その背をしたたかに打ち付ける、
 今だ!
 動き出す前に、両手のマシンガンとスナイパーライフルを向け、トリガーを、引く!
 ダダダダ・・・ズドン!
 銃弾の雨嵐をウンピョウは腹側全身に受けて傷ついていき、そして爆発!消滅した!!
 「おやおやおや・・・やってしまいましたねぇ・・・」
 ジョーカーがまるで笑うかの如くに右手を口元に当て
 「これの存在を忘れていませんかぁ・・・?」
 左手に持つカードをこちらに見せて来た
 「それは、発動するんだな?」
 今度はカーディンからの言葉、
 お、これは・・・
 「くく、無論です・・・3番に・・・」
 ジョーカーの両の口角がニタリと上がった、わけではない、仮面だから、そんな感じがしただけである
 「では、私はこちらを発動させていただこう!そちらの発動後に、こいつを3番のバトルマシンズ フロストジャイロヘリコプターに発動だっ!!」
 あれは、マシングラシスオード!!
 「なんですってっ!?」
 ジョーカーが驚嘆の声を上げる、
 マシングラシスオード、その効果によって、バトルマシンズ フロストジャイロヘリコプターのパワーが800上がる、
 つまり、黒呪術マジックトリックパワードの効果範囲から逃れられる!!
 でも、その前にこいつをやっておかないとね!
 背のプロペラを前にかたむけて急いでジョーカーの元に飛び、
 右左手のマシンガンとスナイパーライフルをジョーカーに向けてぶっ放す!!
 ダダダダ・・・ズドン!!
 心なしか、ジョーカーの前にガラス板が傷ついてきた、かなぁ、自信無いや、
 が、問題はこれから、さて、何が起きる?
 と、地の黒い陣から大量の黒い機械の手が生えてきた!?
 マジかよっ!
 急いで上の方に飛ぶ!
 黒い手はまるでボロボロの機械の手のようであり、影のように単色である、
 しかし、そんな観察している暇はないっ!
 向かって来たのを右手に避け、その先でもまた来ていたので左手の方に避ける!
 よし、このまま避けきって・・・
 ところが、それは甘い考えだと知った、
 まわり全体で囲う様に黒い手が周りいっぺんから生えていたのである、
 まさか、誘導されたっ!?
 そのまま一気に黒い手が向かって来る!
 ぐっ!
 思わず顔を覆い、
 突如、背中周りから何かが斬りちぎれる盛大な音が響き、まわりに黒い手が落ちて行く、
 そうか、フロストジャイロヘリコプターのプロペラはつかめないんだな!
 が、今度は下の方から来る!
 周りは黒い手でまるで結界のように覆われてるし、ええい!
 正面、黒い手群の一点に向かい、マシンガンとスナイパーライフルを乱射しつつ、プロペラを下にして、飛ぶ!
 ダダダダ・・・ズバン!
 銃弾により吹き散らされていく黒い手達、よし、このまま・・・
 だが、上の方から伸びてきた黒い手に、マシンガンを掴まれた、
 しまっ・・・
 そのまま引きあっての取りあいになるも、向こうがしつこい
 と、スナイパーライフルも下から来た黒い手に掴まれてしまった、どうして!?
 よく見ると、いつの間にか油断して姿勢を立つ様に戻してしまっていたようだ、ぐっ・・・
 刹那、その隙にマシンガンを黒い手に奪われた、
 んなっ!
 今度はスナイパーライフルを奪おうと黒い手が力を込めてくる、
 そう簡単に奪われてたまるかかいっ!両手でスナイパーライフルを持ち、離れるように反対方向の少し斜めに上に飛ぶ、
 そこに、四方八方から大量の黒い手が押し寄せてきた!
 黒い手は一斉にスナイパーライフルに群がり、スナイパーライフルを持てなかったものはスナイパーライフルを持つ黒い手を持って援護、
 一気に引き、思わずスナイパーライフルを手放してしまった、
 うわっ!
 スナイパーライフルとマシンガンを奪った黒い手たちはそれで満足したのか、
 スナイパーライフルとマシンガンを持ったまま地にうずもれて行く、無論、スナイパーライフルとマシンガンの両銃と一緒に・・・
 「双歩!大丈夫か!?」
 「カーディン、ごめん・・・」
 「いや、双歩が無事ならそれで重畳だ」
 「ムハハハハ!」
 ぐっ!
 高笑いを上げたジョーカーの方を思わず、向く!ジョーカーはあざける様に右手を口元に当て
 「いかがですか、武器を奪われた気分は、あと一歩で全滅だったのに、おしい、実に惜しい」
 ジョーカーが思い切り両手を離して口を上げる
 「ムハハハハ!!」
 ぐっ、くそう・・・
 「大丈夫だ、双歩、ここから、挽回して見せる!」
 カーディン・・・
 思わずカーディンの方を向き、
 「うん、僕も、やれるだけやってやる」
 返事を返す!!
 
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