カードゲームライトノベル Ｗカードフュージョン１３話 急襲、キューブフィアーザー！守れ、牧場！！１４
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ん・・・？
ブロックたちから一瞬にしてワイヤーが吹き出し、各部ブロックを繋ぎ合わせる！！
ちぃい！やっぱり終わってなかった！！
右手でチャージゾーンの表側表示のカードを裏に！
「リチャージ！」
そして、集まったブロックが立ち上がって行く！
右手で山札の一番上のカードを引くっ！
「ドロー！」
立ち上がった姿は、両手足胴がブロック二つずつ縦に重なり、顔も一番上に存在する、
つまり、最初の姿に戻ったわけだが、それだけ、なのか・・・？
とにかく、今引いたのはバトルマシンズ フロストジャイロヘリコプター！
こいつを１番に置き、一気にフィニッシュだ！
バトルマシンズ フロストジャイロヘリコプターを１番に裏側で置き、改めて左手の手札を見る、
よし、バトルマシンズハイパーフルブーストをチャージゾーンに置いておくか！！
左の手の手の札からバトルマシンズハイパーフルブーストを右の手で引き、チャージゾーンに裏側で置いて、
「セット！」
アーザーの体中からワイヤーが周りに伸びて行く！
でもな、あのワイヤー、今まで見た中じゃ、別に無秩序に相手を狙えるわけじゃなくて、
ブロックのある場所に伸ばすか、形態に応じて決まった形を取るのがせいぜい見たいだし、
現に今だって、
「危ない！！」
カーディンが叫び、スパイク、ローラードと共に後ろに下がる！
刹那、アーザーの体中のワイヤーが針の様に全体に伸びる！！
ズバァ！！
ワイヤーの威力は相当のようで、カーディンのいた地面をえぐったりしている、
嘘ぉ、あそこまで・・・
しかし、カーディンのいたところにまでは届いていない、どうやら、ああいう伸ばし方だと長くは出せないらしい、
よし、今のうちに１番に裏側置いたカードを右手で表にするっ！
「オープン！バトルマシンズ フロストジャイロヘリコプター！！」
右手の方から水色のヘリコプターが飛んで来た！
氷のような透明感のある水色のボディで、そのボディはところどころ凍っており、上には白色の二連プロペラが装備され、後ろの方の後方尾翼には中央に大き目の丸い穴が開いていてその中に白いローターが取り付けられており、
尾翼とボディの間は少し細めにできている、
と、後ろの尾翼がローターごと上下１８０度回転！斜め上下左右の四つに分かれ、
ローターを擁さない下の元上尾翼部分がボディの下方に動いていって両足となり、
反対側の部分が後ろの方から両腕を左右に出すように移動し、続けて、両肘を下に曲げるように接続部を下に持っていって接続部が両腕と化し下端を両手が如くに広げ、ローター部が両肩となる！
そして、そこから上部のプロペラ部分が根元から後方に回転しつつプロペラの元根元があった部分に顔を起こすように頭が出現した！
それは、ボディの左の足と右の腕がちょっとだけ凍っていて、頭にヘリの前部分を模したような兜をかぶり、その鋼鉄の顔は精悍で、その顔に持つ水色の氷瞳でアーザーの方を見、
次の瞬間、そのヘリ、フロストジャイロヘリコプター、ジャイロが、両肩と背中のプロペラから吹雪を放射した！！
ビュゴォオオオ！！
吹雪は一斉にアーザーのワイヤーを本体ごと凍らせていく！
よし！これならワイヤーも自由に動かせない！！
そこにカーディンとスパイクが駆ける！！
本体は凍り切ってないけど足と手は半分辺りまで凍ってるし、ワイヤーも凍りついてる！！
案の定、カーディンとスパイクが繰り出した右拳に、ぶち当たったワイヤーは粉々に砕け散り、そのワイヤーがあった部分をカーディンとスパイクが通ってアーザーに肉薄していく！！
が、その時、凍ったワイヤーが凍りつきながらもどんどん引っ込んで回収され、凍っていたはずの両手がワイヤーで伸びる、っつこれは！
嫌な予感が走ったと思ったら、アーザーの体が竜巻のように高速回転！あたりに嵐を巻き起こしながらその伸びた拳がカーディン達を襲って行く！！
カーディンに拳の一つがこする！それだけで、カーディンが吹っ飛び背を打ち付ける！！
「カーディンッ！！」
と、そのカーディンの隙をつくように第二打がカーディンに向かって飛んで行く！！
あれを喰らったら・・・
そこにスパイクが急ぎカーディンを両手で掴み大きく放り投げた！！
が、その背中に、カーディンを狙っていた拳がぶち当たり、装甲が壊されながら吹っ飛ばされ、爆発！消滅した！！
「サンダースパイクダンプゥゥウウ！！」
だが、叫ぶ合間にも、アーザーの拳の範囲が大きくなっていく！
「ぐっ！フロストジャイロヘリコプター、引くぞ！！」
カーディンがあわてて後ろに向き退避、ジャイロもあわてて後ろを向き、
一瞬、アーザーのの足元で小石の一つがトゲトゲのようになる！、が、それでもなおトゲトゲからアーザーの足に弾き飛ばされ、こちらの方に跳んできて、いつの間にかトゲトゲを引っ込め小石に擬態する、も、他の小石と一緒にアーザーの嵐に巻き込まれて見失い、
と、嵐によって浮かび上がっていた砂と石、そのうちの小石の一つにアーザーの拳が当たり、爆発！消滅した！！
「あれはまさか、ニードラリアァアアアア！！」
ぐっ、ニードラリアもやられたか！
さらに、ジャイロが突如動きを止める、まさか、あの嵐に気流をかき乱されたのかっ！？その隙にアーザーの拳の一つがジャイロを捉え、砕きながらふっとばし、
それだけで十分なダメージを受けたのか、ジャイロが爆発、消滅する！！
「フロストジャイロヘリコプターァァァアアア！！」
が、まだ倒したりないのか、カーディンの方に向かって行く！！
「くそっ！！」
カーディンが車形態に変形し、急いで離れて行く！
ううむ、これは僕も退避したほうがいいか・・・
唐突に、アーザーがこっちの方に向かってきた！！ほらやっぱり！！
「だぁあ！もう！！」
思い切り愚痴りつつ、後ろを向いて走り・・・
「うぉおおおお！！」
え？カーディン？
響き渡った声に耳を貸し、振り返ると、そこには、車形態のまま思いっきりアーザーに突っ込んでいくカーディンが！？
「でっりゃああああ！！」
カーディンが車形態の走りの勢いを維持したまま後部装甲を展開して跳び、車形態に戻りながらアーザーの腹に突撃！！
ドグォ！！
凄い音を立てながらアーザーが思い切り傾く！！
そして、飛ばしていたブロックが回転しながら地上に当たり、荒野を削る！！
ドガガガガッ！！
その衝撃からか、アーザーが一回転しつつようやく止まり、カーディンがロボモードに戻って一旦距離を取る、
と思ったら、いきなりアーザーの各ブロックのワイヤーがアーザーの全身に巻きつく！！
シュルルルル！
それは全身をワイヤーで覆った、さしずめワイヤーゴーレムミイラ！！画面に映ったのはキューブィアーザー アーマー・オブ・ワイヤーというカード、
なるほど、さっきまでこいつのオープン後効果で今まで大暴れしてたってわけか、
いや・・・でも、このオープン後効果だと一体しかトラッシュに送れない気が・・・
いいや、今はまず、バトルマシンズ フロストジャイロヘリコプターのコストで、右手で三枚のカードを表に！！
やられた直後で若干理不尽な気もするが・・・
「僕はバトルマシンズ フロストジャイロヘリコプターのコストとして、バトルマシンズ カーディン カーモード、バトルマシンズ カーディン ロボモード Ｖｏｌ２、連撃波動の途を指定！」
さて、向こうのコストは・・・？
キューブィアーザー クラロバッシャー、キューブィアーザー インティグネイゾスタンプ、キューブィアーザー ブロックラッシュ、キューブィアーザー 撃破衝撃ブロッカー・・・
四枚共に効果の発動タイミングがコストで表になった時、
それに、キューブィアーザー 撃破衝撃ブロッカーはキューブィアーザー アーマー・オブ・ワイヤーが効果でトラッシュに送ったモンスター以下のパワーの相手モンスターを全てトラッシュに送ってしまうカード、
この効果によって、カーディン以外のやつを全滅させたんだな・・・
こっちはモンスターゾーンいっぱいでコスト召喚できなかったし・・・
さしずめ、キューブィアーザー アーマー・オブ・ワイヤーの効果でスパイクをトラッシュに送り、
そのパワー以下のジャイロとニードラリアをトラッシュに送ったのだろう、
そして、もう一枚のカード、キューブィアーザー ブロックラッシュで２番と３番に追加召喚と、
ん？追加召喚・・・？
突如、アーザーがその右拳を振り上げ、カーディンに向かって振り下ろす！
この距離なら届かないはず・・・って、やっぱり伸びてきた！
「なにおっ！！」
カーディンがこれを左足に跳んで避け、
これを予期したのか今度は左拳を外側から鞭のように振り回してくる！！
「なんのっ！！」
カーディンが跳躍しつつその左拳に右手をかけ、上を乗り越え地に着地！
そこにアーザーが右足を後方に振り上げ、蹴り出し、吹っ飛ばす！！
「はぁっ！！」
大きく右足にジャンプしてこれを避け、続けて、アーザーが姿勢を下げ両手を地に着けつつ足を後ろに上げ、大きく体を揺らしての左足蹴り！
同時に、右足も戻ってきて前後からの右手側ずらしての挟み撃ちか！？
「おっと！」
カーディンが地に伏せて避ける！が！
ズン☆！
左足と右足のブロックがぶつかり、カーディンの方に落ちる！！
「うぉおお！！」
だがっ、カーディンはこのブロックたちを両手を上に上げて受け止め、
「はぁあああ！！」
背筋を利用して上に投げ飛ばしつつ地に両手をつけ立ち上がり、
「はっ！」
瞬時に後ろに跳躍！
「たぁっ！！」
上空のブロックに向かって大きく跳び
「でやぁ！！」
大きく回し蹴り！！ブロックを蹴っ飛ばして見事にアーザーの腹部に叩き付けた！！
「ぐぁぉおおお！！」
「よしっ！！」
が、その衝撃からか、アーザーの胴が折れ曲がり、その頭がカーディンに向かって跳んで行く！目標は・・・カーディンの着地地点！！
しかし、カーディンは冷静にその両拳を真上に振り上げ、タイミングを合わせ、下にあったアーザーの頭のその両目に叩き込んだ！！
ズドン！！
「ぐぎゃぉおおおお！！」
よっし、これなら、どうにか・・・
そう思った次の瞬間、アーザーがその口を開き、カーディンに噛みついてきた！！
「くっ！！」
どうやら、あの両拳、アーザーの目付近にも巻きついてるワイヤーのせいで有効打とはならなかったようだ・・・
カーディンは何とか右足をアーザーの顎に叩き込み、噛みつかれるのは回避するが、その反動で上に打ち上げられてしまった！！
そこで今度はアーザーが頭を戻す間に、その両の拳を振り上げ、宙にいるカーディンをぶん殴ってきた！！
「ぐっ！」
だが、その一歩前にカーディンは両腕を体の前に出して防御の姿勢を取った！
そこからまずは右拳が先行して向かって行きカーディンにぶつかる！
「ぐぐっ！！」
続けて左拳！！
「ぐぐぐっ！！」
戻った右の拳が間髪入れずに飛んできてぶつかる！！
「ぐぐぐぐっ！！」
その後も左右左右左右左右左右と叩きつけられ、最後に頭が戻ったアーザーが跳躍してのボディプレスが飛んでくる！！
「それを喰らうわけにはいかないな！！」
カーディンが地上に着地した瞬間、その反動を利用して大きく後ろに跳ぶ！！
ズゥウン！！
大きな音が立って、まわりに砂煙が立ち込めるが、その影にカーディンの立ち姿が映り、
砂の煙が消えた後には、カーディンがきちんとそこに立っていた、
ほっ、どうにか耐えて避けきれたか・・・
そう思ったのもつかの間、突如、アーザーが立って・・・僕達とは別の、僕達の左手後方の方に視線が移動し
「目標、距離測定、十分に急襲できると認識、そちらに優先目標を変更・・・」
そして、その視線の方に向かって走り出す！あっちは・・・牧場の方だ！！
「双歩！！」
急いで僕がカーディンに駆けようとすると、カーディンが車形態に変形して僕の方まで走ってきた！
そして、僕のそばで停車する！
僕は急いで右手で助手席のドアを開けて助手席に座り、左手でドアを閉めた後、左肩上の金具を持って引き出し右腰側の金具に付ける！
その瞬間、カーディンが走り出す！アーザーを追って、牧場の方に！！
頼む、間に合ってくれっ！！
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