バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

ニューロンズ:AI/1

ニューロンズ:AI 1
 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 

 
 1
 
 電子が直角に曲がり現実の街を模した電子世界の中、町の大通りすぐの裏路地の一角で、ビルに背を預けスマホ型ナノAIゲロックレースに指を付けいじり遊びつつ、
 彼は彼女を待っていた
 「やっほーお待たせ!」
 「ごめん!またせちゃったー?」
 二つの声上げ車走る大通り左手の方から女の子が駆けてくる、活発さとおしとやかさの中間のような少女、首下まで伸びる黒の髪、、オレンジで半そでのワンピースを着ている。
 そして、ネックレスから映し出された空中画面に少年の事に駆け寄る少女の姿が映る、
 そう、二つ目の声の主だ、
 こちらはアイドルのように水色とオレンジのツートンカラーが縦じまマーブルのように流れサイドテールの紙を演出し、
 その衣服は黒いミニスカートに肩だしの白いシャツのような服でお決まりのように水色とオレンジの斜め縞のネクタイをしている
 「セイザ、お待たせ」
 黒髪の少女に対し俺は興味無さげを装い
 「5分遅刻」
 「だよな~」
 さっきまで共にゲロックレースに興じていた画面の中の少年が俺の意見に同意する、
 10歳代の茶髪の少年、表青で裏水色のジャケットにジーパン、腰に剣、そばに浮遊する真ん丸のビット
 「やだもう!5分くらいで~女の子のおしゃれなら5分くらい待てるでしょ!」
 黒髪の少女の遅刻を水色の髪の少女が少し怒り気味に擁護する
 「ビッグAIなのにそれくらいサポートできないの」
 「皮肉言っちゃって、可愛いなぁ!!」
 画面の中で少女が少年に飛び着く
 「だぁああ!うざい!!ビッグAIの分体だろうが!よそのやつにも愛をささやいたりこういうことしてるんだろうが!!」
 「妬いてるの~可愛い~」
 そんな画面を見て俺、セイザと黒髪の女の子、アミが苦笑いする
 と、アミが俺の方を見る
 「じゃ、買い物行こう!」
 「はいはい」
 俺とアミは大通り右に向かい歩き出す
 「そういえばさ、セイザはビッグAIを持たないの?サブでもいいから持てばいいのに・・・」
 「ビッグAIは企業のAIだろ、で、そこから情報収集とかのためにビッグAIの分体を売ったり配布したりしている、俺はいいよ、こいつ、エクサスがいればいいさ、オープンAIキットを使ったとはいえ、一から組んだ俺の相棒だ」
 「オンリーAIか・・・私もアラクルから卒業して自分のAIを持とうかな・・・」
 「ええ~!!」
 そう悲鳴のような声を上げたのは画面の中の少女、アラクルだ
 アラクルは大きく目を見開き大げさともいえるほどの大声大口で
 「嫌だよ!あなたの相棒は私なんだから!!」
 「はいはい」
 アミは苦笑しつつもなだめるようにそう言った
 「そうだよね、アラクルのおかげで話しかける勇気をもらって今」
 アミが遠慮気味に斜めにこちらに視線を向ける
 「なんだ?」
 「い・・・いや、何でもない!ほら!ここの服屋とか」
 バン!
 な!?目の前の缶ジュースの自動販売機が爆発した!?
 「な・・・なに!?」
 右手服店の、服がハンガーごとハンガーラックにかけられ並ぶ柔らかな雰囲気の右手服店の蛍光灯も爆発、他の自動販売機、大通りに面したところどころにある他の自動販売機も爆発していく!?
 「ウィルスだ!!ナノAIタイプの」
 エクサスの声が響く!
 ナノAIタイプのウィルス・・・従来のプログラムとしてのウイルスが進化し、簡易的なAIを構成した存在、
 ナノAIは学習能力などは持たない、テンプル、ビッグ、オンリーAIよりも格下の存在ながら、
 暴走した場合や犯罪者の尖兵やウィルスとして作られた時のその能力は脅威だ、
 画面内には確かに
 灰色の石に青く丸い足が付いているものの、
 灰色の石には阿弥陀のように青く光る線が入っており両目もある
 存在がいる、
 可愛げがあるもののあれはウィルスの一種、イシルスだ!
 それが宙を含めてそこかしこに、数えきれないほどいる!!
 「オペレート展開!」
 中に映し出される画面が青く、俺を包む球体のように展開!
 球体の中からはエクサスの視点と俯瞰視点が映される、
 そして、俺の右手には銃のようなコントローラー、
 左側には様々な物が二つ画面に分けて写る操作盤が出る、
 イシルスが足と一体化し転がってくる!
 エクサスが剣抜き放ち叩き斬る!
 同時に俺も銃のようなコントローラーで遠くのイシルスを狙い、エクサスのナノ衛星を操りそこから弾を発射!
 「切りないぞ!」
 「仕方無い、周辺データサーチ!使えそうなものは無いか?」
 「オッケ!」
 左手側の操作盤に様々なアイテムが出る、
 ビル、道路、車、店、服・・・
 「ちょっと派手に行くか?」
 「いいねぇ!」
 ストックの戦闘データよりハンマーを選択、ビルのデータと混ぜて再構成、
 「転送!」
 エクサスが跳躍し、上の伸ばした左手に、
 ビルを叩く部分にしたハンマーが出現!
 「いっけぇええええ!!」
 イシルス達がいてかつ他にAIのいない場所に叩きつける!
 砕けるビル、衝撃と破片に巻き込まれ、イシルス達は木っ端みじんにデリートされる、
 うっし!
 だが、降りたところでまだまだイシルス達はいる
 「多すぎだろ!どうすりゃいいんだ!?」
 「落ち着け、もう一個転送する!!」
 「皆さーん!ご安心くださーい!アラクルちゃんがこの場を解決しまーす!!」
 アラクルの声!?
 エクサスがそちらの方を見ると、アラクルの身長の優に数十倍は有ろうかという大きさの巨大砲がこちらを狙っていた・・・?
 「アミちゃん!ロックオンは?」
 「既に完了してるよ!」
 姿が見えないと思ってたら、もしかしてあれを転送してたのか!?
 「それじゃ・・・ファイア!!」
 巨大砲から発せられる光が街ごとイシルスもエクサスも飲み込む、
 そして、光が消える・・・も、エクサスも街もどうともなっていなかった、
 もちろん、イシルスは全て消え去っていた
 その状況に、隠れていたのか様々な形のAIが出てくる、
 様々な服や球体や四角などの図形を組み合わせたような鎧を着た男や女の人型、四角や丸や円柱の装甲持つロボット型、四足や鳥などの獣型・・・
 「わー!アラクルちゃんだー!!」
 「皆を助けてくれたんだ!!」
 アラクル!アラクル!アラクル!!
 右拳が振り上がるほどの声援の中、巨大砲を還したアラクルは地に降りてきて、エクサスの方を笑顔交じりで見る
 「どう?これがビッグAIの実力よ!」
 「単に兵器に頼り切っただけじゃねぇか!!」
 「もう、もうちょっと、素直になってくれてもいいのになぁ・・・」
 小首少し傾げ眉を顰め困り顔になるアラク
 画面の中の先ほどの攻撃のアラクルに呆然とする俺達、
 ピンク色の球体画面から解放され行くアミもその中の一人、
 が、アミは比較的すぐに立ち直り、俺の方に来てどこか魅力的に見せるように少し前かがみで微笑み交じりの表情
 「そ・・・それじゃ、買い物の続き行こうか?」
 「お・・・おう」
 戸惑いながらの言葉に、
 俺も動揺をしつつも返したのだった・・・
 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 


 
※この記事は検索エンジン向けタイトルとソーシャルメディア向けタイトルにAIタイトルもしくはそれを調整したものを採用しています