バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

マシーナリーオブアイドル/13

マシーナリーオブアイドル 13
 
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 13
 
 さて、久しぶりの学校だーっ!!
 あれから一週間くらい、いやぁ、忙しい忙しい・・・
 「あーっ!灼未智ちゃん!」
 「おーっす、おはよー」
 等と話しつつ(さっきのは茶のメッシュを入れた可愛めのクラスメイトだ)
 私は居並ぶ靴箱の中の中ほどの自分の靴箱を開け
 ドサッ!
 中から大量の・・・封筒・・・?
 
 そんなこんな、私は放課後友達の男の子の家でゲームをしていた
 リビングでカーペットの上で二組で円陣を組む形でゲームをしている、横長の電子携帯ゲームだ、
 狩りゲー、では無く今はサイコロゲーを
 「あああなんで資産一番無いの!?」
 「ぬすっとに盗まれるから物件買っとけよ」
 「目的地に付けないから資金も無いけどな」
 「移動系のカードからきっちり揃えとけよ」
 とまぁ、観戦者含め男児5人と遊んでいたりする、3、3で
 肩に指?
 そちらを見ると男の子の黒髪の子が部屋の外を指さしていた
 ・・・なんだろ・・・
 「あ、ごめん」
 そう周りに行って一抜ける、白い壁紙にフローリングの廊下、
 少し待つとその部屋外の廊下に呼び出した男の子も来る、
 白シャツで紺の長ズボンで制服と変わりない衣装で私は短めのスカートに黄緑の長いセーター、
 と男の子は何故か緊張したように口が一直線で震えていてこっちを真っ直ぐに見る、
 「あ・・・あの、手紙、読んでくれました?」
 「手紙って・・・靴箱に入ってたやつ?」
 「そ・・・そうです!!」
 「ごめん、まだ読んでない」
 「そう・・・ですか?」
 何故か男の子がうなだれる
 「というか、数が多くて一つも読んでないのよ、だから、よかったら、今ここでどういう内容か言ってくれる?」
 男の子が覚悟を決めたように顔をこわばらせ私の方に上げ
 「す・・・好きです!付き合ってください!!」
 「・・・ごめんなさい」
 「う・・・」
 怯みのけぞる男の子
 「というよりね・・・」
 私は、決意を込めてリビングのドアに向かい、ドアを開ける、
 聞き耳でも立てていたのか壁際にいた他の男の子たちが慌ててゲームしてる風を装い戻る、
 「こいつと同じ内容の手紙寄越したやつというか、この場にいる全員そうなんだろ!?」
 私は出来る限り明るく言い叫ぶ!
 山となった手紙の表を一通り見たおりに、確かにここ似る全員の名前があったのだ
 「そうだったら、今返事行ってやる、全員、ごめん!!」
 言いながら、私は大きく頭を下げた、
 そして、頭を上げ、
 「じゃあ、ゲームの続きやろう!!」
 私は渾身の笑顔を見せる!!
 そうして、時間は過ぎ去り、私は仕事に行く時間になる、
 家の前で車から降りたマネージャーが待っていた、
 四角が奥にならんだような白い家の門の前で後ろに振り返り、
 男子たちに手を振る
 「じゃあね!」
 「あ・・・お、俺・・・、」
 ん?さっきの告白してきた男の子?
 唇をかみしめるほどに緊張した面持ちで
 「いつまでも、友達でファンだから!!」
 「お前だけにいいかっこさせるかよ!」
 と、後ろの茶髪の男の子が男の子の両肩をふざけた感じで片腕で回し
 「そうだぜ!俺も友達でファンだから!!」
 頭を剃った男の子がそういいながら男の子から私に笑顔を向け
 眼鏡の地味少年も笑顔で私の方を向く、
 「というか、俺たち全員!!」
 と同時に残った男子全員が私に思い切り明るく笑顔を向け
 友達でファンだからー!!
 男の子たちの声が響き渡る
 私には言葉の代わりに満面の笑顔を送り、
 マネージャーの開けてくれた車に乗る、
 マネージャーが運転席に乗り込み走り出す
 「良い友達だな」
 「うん・・・」
 私は幻影のたばこを出し吸い始める・・・
 「タバコはやめろと・・・」
 「わかってる・・・」
 「あのファンたちが幻滅するぞ?」
 「みんな知ってるわよ」
 光でかたどられた煙を思い切り吸い込み、吐き出す・・・
 もう一度・・・一緒に遊べるかな・・・?みんなと・・・
 
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マシーナリーオブアイドル/12

マシーナリーオブアイドル 12
 
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 12
 
 街中で、巨大な牛のロボットが駆けてくる!!
 ライブの途中だったのにどうして来るかなぁ!!
 水牛を模した茶色い塗装にご丁寧に角が左右から前を向いている、だが!!
 私はぶつかる直前に両手を前に出し、角の根元を握り、牛のロボットの動きを止める!
 そこで右手を離し、ストレートを叩き込む!
 鋼の轟音を響かせひるむ機牛!!
 さらに、右拳を叩き込みまくる!!
 「うりゃりゃりゃりゃりゃりゃうりゃ!」
 そこからの膝蹴りでたたき上げ、機牛はひっくり返る!
 と思ったら、即座に尻尾を地面にたたきつけ、復帰!
 再度の突進!
 ワンパターン!
 角の根元に両手を伸ばす!
 が、首の角度を変えて避けられた!?
 グエ!!
 もろに胴に突進を喰らうが、私は・・・諦めてないぞーっ!!
 頭の上で両手を握り合わせ、一気に振り下ろす!!
 と、機牛の首が落ち、さすがに機牛は怯み一時動きが止まる、
 ここだーっ!!!
 一気に跳躍し、機牛にまたがり、前足の付け根にまで両手を伸ばし、掴み、一気に引く!!
 さすがにこれには耐えきれず、胴体が軋み真っ二つに折れる!
 おーっし!
 さぁ来い!あの金の機体!!
 と、意気込むも、来たのは味方の白と黒の機体
 ・・・となると今回は来ないか・・・
 くそっ!思わず悔しさで右拳を握り込む
 リベンジのチャンスだと思ったんだけどな・・・
 
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マシーナリーオブアイドル/11

マシーナリーオブアイドル 11
 
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 11
 
 「私の初めてのラジオ番組だーっ!!週1のレギュラー番組だぞーっ!!ゲストはこの人!!」
 「どうも!!」
 凛とした声がフローリングのような木造りのスタジオに響く
 「なんとなんと、私の事務所の大先輩なんです!!」
 「大はやめて」
 切れ長の目に切りっぱなしのボブカットを持つ、可愛げのある大人の顔に作り笑いが浮かべられる
 「そうなんですか大先輩!!」
 「大はやめて」
 先輩が先程の言葉を繰り返す・・・
 私と向かい合い同じタイプのパイプ椅子に座る青のセーターに合わせたような長い青のプリーツスカートに黒タイツを纏った大先輩・・・
 「そうですね大はやめて先輩」
 「そうそう、それでいいのよ~」
 机の上の先輩側の机上スタンドマイクに少し怖い声が通る・・・
 「で、先輩、事前の質問応募でもっと私のことを紹介してください!っていう意見が多かったみたいなんですけど・・・本当にそんなんでいいんですかね?」
 「いいんじゃない?あなたが今一番勢いのある子だもの」
 先輩が優し気な笑みを浮かべる
 「いえいえそんな~」
 「デレデレしたこの顔、いや~ラジオじゃ見せられないのは惜しいな~」
 「そんなそんな~」
 「そろそろ仕事に戻ろっか」
 「あ、はい」
 思わず真顔に戻る
 「にしても、あなたが入ってからもう2年近く?よくもまぁここまで来たわよね~」
 「そうですか?」
 「うちの事務所じゃ滅多にね、仕事もぎっちりは言ってるでしょ?歌番組にバラエティにライブに、もちろん、こういったラジオも・・・」
 「いやぁ、あはは・・・」
 思わず苦笑する
 「最初に入った時はただ元気が有り余ってる子って印象しかなかったのに・・・」
 「そうなんですか?って、私って先輩とそんな時期に会ってましたかね?」
 「いんや、何だったらこの番組の打ち合わせが初対面じゃなかったかしら?」
 「おい、私が初めましてって言ったその通りだったじゃねぇか!!」
 先輩が大きく笑う
 「あはは、でも話には聞いてたのよ~元気の良い子だって、後、ば」
 「今、馬鹿って言おうとしたろ馬鹿って」
 先輩は眉を少しひそめた困ったそうな笑顔を浮かべ
 「馬鹿力とかじゃダメかしら?」
 「ごまかせないに決まってるでしょ、まったく、それじゃ、そろそろ曲に行きま~す!曲は・・・」
 そうして、曲がかかる、その間はラジオに音声は入んないのでその間に訊きたいことを訊いておこう
 「あの、先輩」
 「ん?なあに?」
 私を疑問系か少し首を斜めにし正面から見る先輩
 「あの、恋條知華、って会ったことありますか?」
 「あるけど、どしたの?」
 目をきょとんと少し見開いた少々の戸惑い顔
 「恋條知華さんって、人に嫌がらせとかしますか?」
 先輩はすこし口を縦に開き
 「ええ~そんな話聞いたことないけどなぁ?あんな表裏の無い人いないいない」
 「そ・・・そうなんですか?」
 「そうよ~優しくて、カリスマ性あって、歌や踊りもうまくて・・・いや、むしろ・・・」
 「なんです?」
 先輩私から目をそらしつつ横目で私をなぜか訝しげに見る
 「なんでもない」
 「そうですか・・・」
 そんな話の中、曲が終わる、
 一体、何を思ったのだろうか・・・?
 
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