この争い起きた戦場で ダブモン!!8話/19
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バトル-7
「それでは進めよう・・・リチャージ!」
「リチャージ!」
一体何が来たっていうんだろう・・・?
「ドロー!」
「ドロー!」
よし、こちらはコヨヨンとシャインブライシングエレメント!!のこの二枚・・・
「セット!」
「セット!」
こっちは2番とチャージゾーン、向こうは1番とチャージゾーン・・・
「オープン!」
「オープン!」
表に!
「そちらからやるがいい」
「なら、行かせてもらうわ、来なさい、コヨヨン!!」
上からホワイトヴェール被った二足雌獣が降り立ち、周りに元気良く右手を振って行く、
軽く白いドレスのような衣装、その下には赤に近い、赤紫の毛皮に覆われた腰のくびれた幼き豊満な体が垣間見え、
左手の持ち手付き編み籠には紫色の花が付いた香草が入れられていて、
犬の意図残す顔つきにヴェールの下に三角耳が垣間見える
「ほう・・・面白いな・・・」
「こいつの効果でこのターンと次のターン、あんたのモンスターを無力化してあげるわ」
しかし、向こうの将軍、余裕は崩していないな・・・
「ふむ・・・出来るのならやってみるがいい!」
右手を大きく左首元に動かして勢いよく前に出していく!?
「伝説のダブモンを今ここに!!トリプティオ!!」
「ダブモンNo.496、鋼甲の頂点格闘家、トリプティオ!!」
伝説の・・・ダブモン!?
突如、空を渦状の曇り空が支配したと思ったら、足元より岩が付き出て山のようになる、
そして、そいつはその頂上で、雷光を背景に両腕を組んで一点でつま先立ちした影としていつの間にか存在していた!?雷鳴がとどろく!!
カッ!ガッ!ドォオオオン
それは、人型を模したカブトムシのような存在、筋骨隆々な肉体のようでいて、
右手はカブトムシの角のような、左手はクワガタの角のような両上腕を組み斜めに立ち構え、
瞳のような黒複眼であたりを見おろし、筋肉のようなの甲殻を持ち背中にカブトムシの羽と羽の甲殻を背負い、
頭には三角の頂点に並ぶ3本の大きな角を持つ・・・
それが一気に跳躍、右手の角を高く上げて振りおろし、その雲を斬り裂き晴れ渡らせながら地上に着地、
着地の衝撃で地をえぐった岩と共に辺りに衝撃波が飛ぶ!
「ぐっ!」
「ぐうぅ!!」
思わず両腕でそれを防ぐ、ウィルピーも同様に
「さぁ、コストだ、私は、トリプティオのコストにこの五枚を指定!!」
向こうの将軍が出してきたのは、五枚のカード、って、五枚?!
「ご・・・五枚も!?」
「その通り、トリプティオはコスト5のカードだ!!」
なんですって・・・それじゃあ、コヨヨンの効果で無力化できないじゃない!!
私の思惑を知ってか知らずか向こうの将軍はまっすぐに私を見据え・・・
「さぁ、どうした、そちらのコストは・・・?」
ええい、このまま行くしかない!
「・・・こっちは、この三枚よ・・・」
チャージゾーンの三枚のカードを前に出す!
「それでは、」
「表に!」
表にしたもの、まずは、向こう!
「『私がコストに指定したのは、アースプルダウンエレメント、地力交代咄嗟エレメント、大地の砂利撃エレメント!!、地力恩恵エレメント!!、大地回避咄嗟エレメント、そして、アースプルダウンエレメントの効果でトリプティオのパワーを200上げる!!』」
「『私はウィルピーキラメント、シャインエレメンタルパワー、シャインライトフラッシングバスターエレメント!、さらに、ウィルピーキラメントを発動!このカードを裏に!!』」
「『どちらも発動できるカードは一つ、ならば、どちらも発動できず!!』」
でも、向こうは五枚も表にしている、これなら、カードをうまく使えば押し切れるかも・・・!
「『だが、私は、トリプティオの効果を発動!コスト1以下のリサイクル・スマッシュ・ハンドカードのうち最初の二枚を自動で相殺!!』」
な、何ですって!?
あっ!確かにカードにそう・・・
「さぁ、1番戦闘だ!」
私が驚く間にも、向こうは宣言して右手を振り上げ、トリプティオが羽を広げ、右拳を振り上げ、ビービードリに向かって飛ぶ!
「伝説のダブモン、きつそうですね・・・行きます!」
「ウィルピー!?」
ウィルピーがビービードリに憑依!
頭に火の玉が付く
「さぁ、行きますぶべらっ!!」
トリプティオがビービードリに一気に近づきその一本角拳で殴り飛ばす!
ウィルピーが避ける間もなかった、やはり、パワーが足りてない!
「相殺が二回くるなら・・・『私はシャインディシングエレメント!!とシャインエレメンタルパワー+!更に、シャインブライトエレメンタルパワー!シャインディシングエレメント!!をコストにビービードリのパワーを1100上げる!』」
「・・・」
ぐ・・・相殺は無しか・・・
ビービードリの体に光が増し、一気にトリプティオに向かう、
辺りがくらむようなレーザーを吐くも、トリプティオはそれを両腕を交差させ真っ向から受け、次第にレーザーが少なくなり、次第には体力を使い果たしたのかレーザーが途切れた後、何事も無かったかのように左手角を振り上げ叩き下ろしてくる、
これをとっさに横に飛んで避けるビービードリ、
さらに、たくさんの光の蜂を召喚し、一気に飛ばす、
これを右手角を思い切り地面に叩きつけ、その衝撃でかき消した!
「ぐっ!」
「ぐぅぅ!」
その衝撃がこちらに来て、私は思わず両腕で防ぐ、ウィルピーも衝撃波が来たのか呻いた・・・
くそー・・・ええい、しょうがない・・・
「ええい、『ビービードリの効果!シャインエレメンタルパワー+を表にし、トリプティオのパワーを1000下げる!!』」
「『地力恩恵エレメント!!で相殺!』」
的確に相殺してくるなぁもう・・・
「はぁああ!!」
ビービードリが先ほどよりも大量の蜂を作りだし、
口から光をはいて蜂が向かい一斉にトリプティオを攻撃!
が、今度は平然と、レーザーが当たろうが蜂が臀部の針で突き刺そうがまったく効かないままに次の瞬間にはビービードリは突き出された左手のハサミにつままれ、
その間にも周りの蜂は自身の針で刺したり、内部に入ろうとするもまったくその隙を見つけられず、
しまいには、その尾部の針を巨大化させて突撃特攻して叩きつけるも何事もないかのように弾き返され回転しながら吹っ飛びまったく効かない、
そのままビービードリは地に叩きつけられ、右手角を勢いよく突き叩きつけられ押し潰され爆発、消滅する・・・
ウィルピーが飛んできて私は思わず受け止める!
「すいません、四葉さん・・・」
「いいのよ、休みたいなら休んで・・・」
「いえ、そういうわけには・・・」
ウィルピーが私の前に浮かぶ、
「1番戦闘はダメだった、でも、2番戦闘なら!」
「おおっと、我は戦闘後に地力余波打ち出し!!を発動!!『トリプティオよりパワーが2500とコスト、強度が3以上が低い次の戦闘を行う相手のモンスター、オーバーの参加する戦闘をスキップする!!』」
「それなら3番戦闘!!」
コヨヨンがスキップして、一方、ジュシーは上を飛んでトリプティオに近づいていく、
すると、トリプティオが左手のハサミを地中に突っ込んで大地より岩を引きずりだして放り投げ、コヨヨンの行く手に落とす、
ズドン!
その大きな音と衝撃で、コヨヨンはしりもちをついてしまった、
その間にもジュシーは先ほどと同じように砲塔を展開、一気にトリプティオに吹きかける!
トリプティオは何事も無いようだ・・・が、少し左身側に移動しつつ一気に足下に砲塔の角度を変え、向こうの将軍に光を浴びせかけた!
何のリアクションも無いトリプティオに対し、向こうの将軍は熱そうに右腕で光をガード、
しかし、その光攻撃も、トリプティオが右手角でジュシーを追い払うように振るい、
ジュシーも当たらないように急いで上に飛び避けたのちこちらに向いて戻ってくることで終わった、
・・・これでターンエンドか・・・
向こうがライフカードを取って左手の手札に加え
余裕あるように背腰を伸ばして私を見る
「見たか、これこそが伝説のダブモンの力だ・・・」
伝説のダブモン・・・
伝説のダブモン・・・って、一体・・・何!?
ええい!そんなのに負けてたまるものか!!
「行ける?ウィルピー?」
「はいです、大丈夫ですよ!!」
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