我はダブモン!我こそがダブモン!! ダブモン!!16話01
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「我はダブモン!我こそがダブモン!」
「リチャージ!!」
「リチャージ!!」
「リチャージ!!」
四葉山という高き山の上に作られた斜め四隅の柱と段差の付いた四角い台だけの簡素な祭壇、
その上にいる四つのカードバトルの準備をし終えた左斜め前に緑の画面持つ黒い板と白い板の前で三人の声が響き渡る、
前方中央奥にはまるで水色の液体で出来た見た目だけは大人しめの少年がいた
一糸まとわぬ姿に左の心臓部分には光と闇が渦巻いている、その名は、クリアード・・・
「ドロー!」
「ドロー!」
「ドロー!」
問題は俺の横のもう一つの板の前でその水晶の少年に対峙している奴である、
長い銀髪、不敵な笑み、頭に生える角、鎧のような黒い甲殻・・・
その視線が鋭く俺の方に注がれる
「どうした?俺の足を引っ張ったら承知せんぞ?」
・・・アグニス・・・
「思考を止めてる場合じゃないぞ?」
「・・・」
俺の前で共に水晶の少年と対峙する右手にカンテラ持つ黒い布の幽霊、即ちカンテーラと、
その隣のハリネズミのように刃の背中に両手持つ鋭き幽霊、つまり、ネクロスが後ろの方にいる非難の視線を浴びせかけてくる・・・
・・・どうしてこうなった・・・
まぁいい!
全員が1番とチャージゾーンに裏側表示でカードを置き
「セット!」
「セット!」
「セット!」
行くぞ・・・
「オープン!」
「オープン!」
「オープン!」
俺とアグニスが黒い板の上の一番のカードを右手で、クリアードが右手を前に出しまるで念力かのように白い板と黒い板の一番のカードを表にし、
「カンテーラ!」
「はいよ」
「ネクロス!」
「・・・」
カンテーラとネクロスが前に出る
「さぁ、来い、我が盟友、ライトレム、ダークレム!!」
クリアードの声と共に俺達の前にカンテーラとネクロスそれぞれに対峙するように現れたのは犬と猫の中間のような光の獣と闇の獣、
ただしそれぞれ、光は闇の左前脚を、闇は光の右前脚を持っている、
「さぁ、コストはライトレエムエレメンタルパワーにダークレエムエレメンタルパワー、1番戦闘!!」
「カンテーラのコストにマルチエレメンタルパワーを指定!」
「ネクロスのコストにダークエレメンタルパワーを指定だ!!」
「1番戦闘!!」
「1番戦闘!!」
「カンテラブレイド!」
俺の声と共にカンテーラが剣を大きく振り上げ、闇の獣に振り下ろす
闇の獣はその牙で受け止め
「おっと、カンテラフレイム!」
至近距離からの炎!
しかし、その一瞬前に光の爪が横よりカンテーラに突き刺さり飛ばされる!
アグニスの声に追従しネクロスが跳躍しつつナイフを光の獣に投げる!
が、光の獣は素早く斜め前に動き、避けつつそこからネクロスに跳ぶ!
ネクロスが、大剣に変化し、迎え撃つように薙ぎ斬る!
が、闇の右前脚がネクロスの上から叩きつけられ、落ちる!
単純にパワーが上回ったか!?
爪に突き飛ばされたカンテーラと脚に吹き飛ばされたネクロスが横と上よりぶつかる!
「がはっ!」
「・・・!」
そこに光と闇の獣より光と闇のブレスが吐かれる!
「グワァアアア!!」
「・・・・・・!!」
そして、前のめりに倒れる二者・・・
さらに頭を上げ顔を見合わせ
「てめぇ!こっち援護しろよ!!」
「・・・!・・・・・・!!」
言い争いし始める・・・
いや、俺らが援護できなかったのが悪いんだけどな・・・
「ふふふ・・・かわいそうに、そんな援護もできないような低俗な種族に関わったせいで・・・」
余裕で見下して来るクリアードにカンテーラとネクロスが顔を向け
「うるさい!黙れ!!」
「・・・・!・・!!」
言い返す
向こうの表情は少し不機嫌なふくれっ面になったかと思ったがすぐに余裕のあるものに戻る
この程度で怒らないでくれよ~・・・
しかし、向こうに最初の戦闘を取られてしまった・・・
アグニスの方を見ると、目を細め手札とクリアードの方を素早く何度も見返し何か考えているようにも見える・・・
・・・俺もどうにかしなければ・・・
クリアードの方を見直す、クリアードは二組の手札を二つの盤面の上に浮かべて余裕の表情・・・
・・・次のターン、どうにかできるか・・・?
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――