ネトゲ恋愛記 ~サブタイトルは秘密~ 13
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バトル5
「ねーちゃん!ようやく来たな!」
マッキーさんと遺跡の奥の扉の先にあったポータルで別れをかわし、続けて、
左右に森が生い茂る街道のエリア、そこにいたのはヨーグルだ
「待たせて悪かったわね」
「なあに!こういうクエストだからな!!」
そう交わし、森の中をヨーグルちゃんと歩き出す・・・
「そういや、ねーちゃんとふたりっきりでクエストなんて初めてだよな!」
「そうだね、誰かと二人っきりでクエストすること自体珍しいからね・・・」
「俺もねーちゃんも後衛職だもんな!」
弓士は正確には中衛職だった気が・・・ま、二つに分けりゃ後衛職か
「そういえば一時期命中率落ちてたみたいだけど今は?」
それとなくムカデの時より気になっていたことを訊いてみる
「おぅ!絶好調だぜ」
「そう、よかった・・・」
ヨーグルちゃんがこっちを向いてくる、ううん、元気の有り余る姿・・・
「心配してたのかよ?」
「違うわ、ヒールの回数が多くなるだけ」
なるべく平静を装い返す
「そういうもんなのか・・・」
「そうよ、だから怪我しないでね・・・」
「怪我すんのは前衛三職だろ」
確かに・・・
とまぁ、たわいのない会話を繰り返し、それらは唐突に出現する、
出てきたのは大きなオーガ!
緑のつの無し、青の一本角、赤の二本角!
それらは筋肉質な肉体を誇示し、茶側の腰巻を巻いて、骨、鉄、鉄棘付きの棍棒で持ってこちらを真正面に見据える・・・!
「ねぇちゃん!ヘイト役お願い!」
いきなりのヨーグルちゃんの言葉!って
「私が!?」
「溜め打ち(弓を引いている間に魔力を溜めて一気に打ち込むスナイパー系のスキル、最大溜めは一分にも及ぶが、その分ダメージ絶大、ただし、その時間分矢を打っていた方がダメージが多い場合も多いため、使い分けが重要)で一体ずつ仕留めて行くから!!」
しょうがないな・・・!
杖を長い方に持ち替え、相手とジリジリと慎重に間合いを詰め・・・
流星のような青白い光の矢が青いオーガの頭を撃ち抜き、消滅させたことで、残り二体が一気にヨーグルちゃんに向かおうとする、
「させはしない、プラスドウォール!!(中級ステータス上昇術の一つ、掛けた相手の防御力を上昇させる、また、隠された効果として発動者へのヘイトが高めに設定されており、それで、他の防御ステータス上げ術と差別化が図られ、回復役が他者を守るために用いる)」
私に大きな光が宿り、端線が光る透明な壁が四方向より出現し消える、が、赤緑オーガの足は止まらない
「このっ!」
そこで二体にがむしゃらに杖を振って五度ほど当てると、ようやくこっちに向いてきた、
「ついでにこれも持ってってくれ、ブラックミスト!(黒い粉の入った袋の付いた矢を上空に撃ち、周囲の敵の命中率を下げるスキル、直接ダメージはないが、スキルの発展のさせ方次第で毒が付与されることがある)」
二体のオーガに黒い粉が降り注ぎ、もやのように二者の両目にまとわりつく
おおっし、来い・・・!
今度はこちらは後ろに下がりつつ、ヨーグルちゃんと間に挟んだ陣形のまま、向こうが私に棍棒二つを振り降ろしてくる
「げはっ!」
右手から衝撃が伝わり盛大に吹っ飛ばされてしまった・・・プラスドウォールのおかげか、即死するまでには行ってないが・・・慌てて立ち上がり、
「とにかく、ララヒール(ヒールの上位種、消費MPと回復量とエフェクトが増えただけで他は調整されていない、ヒールの次の中継ぎ)もいっちょララヒール!!」
でHPを満タン直前まで回復!
すると、攻撃しおわりヨーグルの方を向きかけていた赤緑オーガが再びこちらを向く、
もちろん、回復術でヘイトがたまったためだ・・・
よしよしいいぞ、こっちだ・・・赤緑オーガがゆっくり近づいてくる・・・もう一発耐え抜いてやる・・・
そこでオーガたちが立ち止まり振り下ろされた二つの棍棒を今度は杖で受け止めた、さっきと違ってガード成功!
が、右手から感じる押してくる感じが違う・・・これはまさか・・・ガードを壊そうとしているのか!?
またあれと同じダメージを・・・などと思った次の瞬間には、青い流星の矢により、赤オーガの頭は吹っ飛ばされていた・・・
「大丈夫かねぇちゃん!後は動きを止めながら行くぞ!ハンマーショット!!(相手の頭に当たると確率で一定時間気絶させる重い矢、重いため、重力の影響を強く受けすぐに落ちてしまうため、扱いが難しい)」
その後は、何とか頭に冠の様に星を出して回して気絶した緑オーガを三発ほど放たれた矢と私が振り回す杖により、
二人して攻撃しまくり、緑オーガが向こうに倒れ、ようやく3体のオーガを倒したのだった・・・
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