魔石物語 10
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10 魔の尾骨2
そこは一つの博物館、
黒い床の神殿風の建物でキマイラやドラゴンなどの骨格を飾っていた・・・
そんな中で、ひときわ目立っていたのはマンティコアの骨格、
でも、実はそれはほとんど模型だったの、
毎日毎日のように人が来る、そんな中で、一人の魔導士の少女がマンティコアの骨格を見ていた、
あの骨があれば私はもっと高等な魔導士になれる・・・私の野望を達成できる・・・王になる・・・と・・・
少女は深夜に忍び込む、
その日の少女は絶好調、
小破壊の魔法で的確に錠前壊し、
眠りの魔法で警備員を眠らして、
マンティコアの骨格までたどり着く、
そして、マンティコアの骨格の中で本物だった尾骨を取り出し、
早速変身魔法を試みます、
そう、頭の中に響く、マンティコアへの変身魔法を!!
「ふふふ・・・馬鹿め・・・私の魔力の声での誘導に気付かなかったか・・・?」
『そんな・・・馬鹿な・・・』
「全て私の誘導だったのだ、おかしいと思わなかったか、魔法のコントロールも、魔法の威力も、いつもよりも強かった・・・」
『私は・・・私は負けない・・・必ず・・・王になる・・・!!』
「さぁ、我が復活に力を貸せ、その身体・・・もらい受ける!!」
哀れ、少女は獅子の体に蠍の尾、老婆の顔を持つマンティコアとなり、街の外へと駆けて行ったのです・・・
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