オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

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まとめ フュージョン/ 短編/ EX/

到着!魔道都市マジカラ!! ダブモン!!5話/25

 
到着!魔道都市マジカラ!! ダブモン!!5話/25
 

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バトル-9
 
 状況は互角、ここで主導権を握って、一気に勝負をつけてやる!
 「良星、負けるな!」「一気にいっちゃえ!」
 「裁定の剣のこと忘れないでよ!」
 わかってるって三人とも・・・!
 背後に聞こえる声を受け、俺は気合を込め声気を張る!!
 「リチャージ!ドロー!」
 「リチャージ!ドロー!」
 引いたカードはエレメンタルパワード・マルチ・・・OR・・・?
 ここで逆転のカードをデッキから・・・いいや、この状況を逆転し、あいつに対抗できるのはあのカードのみ!
 それなら、こいつの行くべき場所は一つだ、即ち、チャージゾーン!
 「セット!」
 「セット!」
 互いに1番とチャージゾーンにカードを裏返しで置き・・・
 「オープン!」
 「オープン!」
 「こっちから行くぜ!ジプシェリー!」
 「ダブモンNo.113、海月の放浪踊銃士、ジプシェリー」
 床から水はねと共に飛び出す一体のクラゲ、
 幾多の触手を左右で縦ロールにし、上に端が水色で丸い透明な帽子をかぶっているような感じになっていおり、
 下の方ではわだかまる闇に二つの縦長の黄色い光点が丸で目のように光っている
 「ならばこちらはこれだ、こい、マグネガムシ!!」
 「ダブモンNo.172、水空中のマグネダウザー、マグネガムシ!!」
 いきなり、体全体を振動させながら一体の甲虫が飛んで来る!
 濃紺の体に黄色い三角が連綿と内側に着いた一対の牙、一応は白目の入ったようなデザインの複眼に、
 胴の下には大きな牙のような棘が付いていて、羽も無いのに空を飛んでいる
 そして、それがジプシェリーの側を飛んで、大きく上方向に反転するとともに、
 6つの鉄鉱石が甲虫の後ろで輪を描くように追随して飛んでいるのが見えた
 そしてそれは、アグニスの前にまで飛び、静かに浮遊する・・・
 何だあれ・・・?まさか、磁力で飛んでるのか・・・?
 いやいや、ダブモンだしな、ありえない話じゃないか・・・
 「俺は、ジプシェリーのコストにマルチパーストエレメンタルパワー、マルチセイバングエレメンタル、闇の中見定めエレメント!!を指定!!」
 「俺は、マグネガムシのコストにダークグライシストエレメント!!、O-カウンター・エレメンターの二枚を指定!!」
 パワーは向こうの方が低い・・・なら、この1番戦闘、来るのは向こうから!
 「こちらから行くぞ!マグネガムシ!!」
 「おっとお、ジプシェリー、相殺だ!!」
 この宣言により、相殺合戦が開始される!
 「ダークエレメンタルパワー!」「マルチエレメンタルパワー!」
 「ダークネスエレメンタルパワー!」「マルチプルエレメンタルパワー!」
 「ならば、ダークネスグラウエレメンタルパワー!!」「マルチパニッシュエレメント!で相殺!!」
 押し切ったか!?
 マグネガムシがジプシェリ―に向かって飛びつつ、その鉄鉱石を二つ、先行させて飛ばす、
 これに対抗しジプシェリ―は触手を銃のように向けてそこから水弾を発射し、弾き飛ばした、
 ここからのマグネガムシの突進を踊るように舞って回避しつつ、向かって行ったマグネガムシに追撃をかけるように水弾を放つ、
 が、マグネガムシは後ろの方に鉄鉱石を集め、これを防ぐ、
 と、不意にジプシェリ―が回りながら跳躍、そこに、ジプシェリーの背後よりマグネガムシを追うように鉄鉱石が通過した!
 落とされた鉄鉱石をマグネガムシが操って不意打ちを仕掛けたのか!?
 宙を回りながらも今度は螺旋触手に水を溜めるジプシェリ
 対して、上方に飛んで様子を見るマグネガムシ、
 すると、ジプシェリーが着地した次の瞬間、マグネガムシに水のレーザーを発射した!
 鉄鉱石をまとめて盾にするマグネガムシ、
 しかし、水のレーザーはそれごと上にマグネガムシをふっとばし、天井に叩きつけようとする!
 が、その前にマグネガムシの牙に電光が走ると、すかさずにジプシェリーは水のレーザーを中断、
 電気が水のレーザーの後を伝って走ってくる直前に何とか跳び避けた!
 あいつ、雷属性だからか電気も操れるのか!?
 ・・・勝負は互角・・・
 パワーそのものではジプシェリーが上回っているだろう、が、
 マグネガムシはその鉄鉱石を操る力と電気の牙がある、大電量をジプシェリーが受ければひとたまりもないだろう、
 マグネガムシが動いた!
 電気の牙を突き刺すべく一気にジプシェリーに向かって飛ぶ!
 今度は一気に突き刺すためではなく接近戦を挑むためだろう、先ほどより遅い、
 対するジプシェリーが水弾を三連発するも、一気に前に展開した鉄鉱石で防がれる、
 さらに、電気の雷を発射!ジプシェリーはこれを華麗に踊るように跳躍避け、雷は地面に着弾、吸収される、
 その間にもマグネガムシが一気に近づき、いきなり牙を振りかざした、
 これを着地しつつ再度跳んで避けるジプシェリー、しかし、至近距離から雷を打たれたら・・・
 が、ジプシェリーはいきなりその両螺旋触手でマグネガムシの鉄鉱石をそれぞれ取り、いきなりマグネガムシに叩き込んだ!
 ゴッ!
 鈍い音があたりに響く中で、一瞬、マグネガムシが意識を失ったように動きが止まるが、すぐに復活、
 いきなり牙からあたりにがむしゃらに大雷光をまき散らす!!
 これにはさすがにジプシェリーもたまらない、が、その中でもジプシェリーはさらに残りの鉄鉱石を全て掴み、マグネガムシにを叩いて連打していく!!
 充ちる雷光、しかし、その時間も長くは続かず、収まって行き・・・
 両者は何事も無かったかのようにただ何も持たず、そばに置かず、ただそこに立ち、浮遊していた、そこでジプシェリーが爆発し、消滅する、
 牙を振り上げ勝利をアピールするマグネガムシ、しかし、ボコボコになった外骨格では体を支えきれないのか、そのままゆっくりと墜落、
 地に落ちる前にこちらも爆発し、消滅した・・・
 そうか・・・
 「だが、爆発!実験失敗エレメント!!の効果で・・・」
 「引き分け・・・・か・・・!」
 「だが、戦いは終わっていない」
 「こっちもだ!」
 「行け!オオキバイ!!」
 「行け!サイレッサ!!」
 ネクロスと分離したオオキバイがこちらに来る!
 対してのサイレッサも一気に駆け・・・スライディングで足元を潜り抜け、
 互いに一瞬目線を合わせつつどうすべきか逡巡し、
 「行け!こっちは俺が受け止める!!」
 カンテーラの声とネクロスの自信を込めた視線と頷きに、互いに本来狙うべき方に走り出す!
 まずはこっち、オオキバイが大口を開け、俺を喰らおうとして、
 そこにカンテーラが立ちふさがり、
 「シャドウブレイド!」
 右手に剣を出し、守ろうとするも、瞬時に口が右にずれ右腕ごと噛まれてしまう!!
 「がぁああ!!カンテラブレイズ!!」
 しかし、その口に対し、一気に左手のカンテラから炎を放射!オオキバイを下がらせる!
 対してのサイレッサ、そこにネクロスが立ちふさがり、
 サイレッサが一気に大声を上げ、ネクロスとアグニスの身体を震わせる!
 「ぐっ!」
 この声に反応したのか、体を無理矢理長巻きにし、ネクロスがサイレッサを横から叩き切ろうとする!
 これに寸前に後ろをに飛んで回避するサイレッサ、ダメージが行っていたせいか動きが少し鈍かったのが幸いしたか・・・?
 そうやって、二体が一瞬背中合わせになりながらも互いに背後に振り返り、警戒しながら、すり足になりながらも元の場所に下がる、ある程度離れたところで互いに後ろを向きサイレッサは二度ほど跳んで、オオキバイは走って移動して
 「これで互角だな・・・」
 「ああ確かに・・・」
 俺とアグニムは確認するかのように言葉を交わし
 「ネクロスよ、声の一つも上げていいんだぜ」
 カンテーラの声に、ネクロスはただただカンテーラをにらむのみ
 「次で決着をつける!!」
 「次で決着をつけてやる!!」
 そこに俺とアグニスの声が響く・・・
 
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到着!魔道都市マジカラ!! ダブモン!!5話/24

 
到着!魔道都市マジカラ!! ダブモン!!5話/24
 

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街中-8
 
 「やーうまかったな~」
 「薄い目の小麦粉の生地を焼いたものに」
 「香辛料を聞かせた鳥の焼き物!!」
 「・・・」
 「いやいや、おいしかったですよ」
 「サービスがいいっつーのは、本当だったみたいだな・・・」
 部屋に戻り、俺達は分かれてベッドに腰掛けそれぞれ食事の感想を言う、
 白い壁と天井、木の床、ちょっとした開閉木の立て付きの窓があって反対側に扉が、
 縦方向に四隅にベットがあり、そのそばにそれぞれ引き出し付きの小さな木の台がある、光源は上にぶら下がっている火のランタンだ
 「で、四葉、さっきから黙りこくってるけどどうしたんだよ?せっかく二部屋取ったのに・・・」
 「そうだぞ、そこのベットは俺のだぞ!」
 そう、俺達は四隅のベットにそれぞれ腰掛けているにのだ、が、本来俺の隣のカンテーラがいるべき俺の正面のベットには、なぜか四葉とウィルピーがいる、
 俺はそちらを見据え、話を進めていく、
 「っていうか、何か話があったんじゃないのか?食事時にそんなこと言ってたよな?」
 「何を話したいんだよ?」
 「僕達でよければ相談に乗るよ?」
 「・・・じゃあ訊くけど・・・」不意に四葉が考え伏せていた目を上げ俺達を見据える「裁定の剣って、あれ、本物だと思う?」
 裁定の剣・・・ねぇ・・・
 「そういや、お前、裁定の剣の事聞いた時から、妙に考え込んでるよな?」
 「ウィルピー?カンテーラ?わかる?」
 無視すんなよ・・・そりゃ俺達の意見じゃ意味ないけどさ・・・
 「確かに妙な力は感じるですよ?あれは裁定の剣かもしれないと言われたらそうかもしれないと感じるです、でも、いまいち確信がもてないんですよねぇ・・・」
 「俺よりもウィルピーの方が正確に感じてるみたいだな、俺も妙な力を感じたが、裁定の剣かどうかはわからん、そして、確信を持てないのは一緒だ、近くで調べられれば別だが・・・」
 ウィルピーとカンテーラが四葉のみならず、みんなに答えるように話し、次第に互いに向けて会話して行く
 「そうですよ、近くなら私も真贋の区別がつくかもしれないです、しかし、近づけさせてくれるでしょうか・・・?」
 「俺はともかく、ウィルピーはあれの関係者みたいなもんだろ?本物ならともかく、偽物だったばあい意地でも近づけさせてくれないだろうな、気付いてない場合は別だが、だが、金儲けに利用しようとしているなら、偽物である可能性は1%でも捨てたいんだから、近づけさせてはくれないか・・・偽物だと言われても困るだろうし・・・」
 「なるほど・・・よくわかったわ・・・」
 何がわかったんだよ・・・っていうか・・・
 「四葉、そろそろ俺の質問に答えてくれ、嫌なら嫌でいいからさ」
 「そうだな、何か答えてほしいところではあるな」
 「無視は嫌だよ~」
 と、俺達の言葉を聞いたのか、四葉の目つきが不意に鋭く、真剣なものとなる、
 「ねぇ、裁定の剣って、何だと思う?」
 「へ?」「は?」「え?」
 「ううん、正確には、何ができると思う?世界の命運を握る剣、神も魔も殺す剣、そんなこと言われたら、出来ることはたった一つじゃないの?」
 「・・・女神を殺す剣か・・・」
 「そうよ」
 俺の言葉を、四葉が厳粛に肯定する
 「ふむ・・・確かに、アクリスの言葉を聞く通り、魔法じゃ女神は殺せない感じのことを言ってたな・・・」
 「魔法で殺せないなら・・・物理も怪しいんじゃないかな・・・?魔法で物理攻撃するって手もあるだろうし・・・」
 兎白と鼓動もそれぞれ意見を述べる
 「そうだな、本来は殺せない世界の創造神を殺せる剣なら、大仰しい名前や称号にも納得は行く、で、お前はそれでどうしたいんだよ・・・」
 「決まってるわ、脅すのよ」
 「脅す・・・?」
 「このまま、善行の内容がよくわからずに突き進めっていうの?」
 「それは・・・」
 思わず少し目をそらしてしまう・・・
 「いつまでもこの世界にいるつもりはないわ、女神の力で死を戻せないってことは、寿命で死んだらどうにもならないってことじゃない!!」
 視線が戻りながらも俺達自身の浅はかさから口角が引くつくのを感じる・・・
 「・・・確かに・・・」「そうだな・・・」「だね・・・」
 「私はそんな悠長な事する気はない、願いを叶えたい、ただそれだけよ、でも、基準の無いまま何をすればいいのかわからないまま動くつもりはないわ」
 「基準なんて無いとか、適当だとか言われたら」
 「その時は作らせるだけよ、少なくとも、私の分わね!」
 四葉が腰に両拳を当て、意味無く胸を張る、
 「その時は、あんたたちも随伴させてあげてもいいわ!!」
 「・・・」「あ~」「あはは・・・」
 俺があきれてる間にも、兎白と鼓動があきれと苦笑いの反応を示す、が俺には訊きたいことができた
 「で、その基準がもし、魔王を倒すこと、とか言ってきたらどうすんだ?」
 「倒すわよ?それこそ勇者の仕事でしょ?」
 ・・・確かにそうなんだが・・・何だろうな・・・何か引っかかるんだよ・・・
 「神も魔もって言ってるってことは、一応、魔王も倒せる、って事でしょ?アクリスの話を聞く限り、女神と魔王の因縁は数十年じゃ効かない、そして、女神と同じく魔法でも物理でも殺せない可能性が高いわ、そうじゃないなら何代か代替わりしてそうなものだし・・・」
 「まぁな」「確かに・・・」「だねぇ・・・」
 そして、四葉が再び、俺達の方を見渡すように見据える・・・!
 「で、どうすんの?私は、あんたたちが止めてもあれを手に入れに行くわよ?」
 「とは言っても、引き換える金はないだろ?近くで見るだけで大金貨一枚、仮に借用するにしても、実物を手に入れるにはどれだけいるやら」
 「金なんて用意しないに決まってんじゃない」
 あ~だろうな~
 「ん~盗みは感心できないが・・・」「俺も・・・」「僕も・・・」
 残念ながら、俺の意見は少し違うけど・・・
 「・・・女神を納得させた後、返す、って約束するなら・・・」
 「あ~そうなっちゃうか~」
 「ううん、僕は反対だなぁ・・・」
 「剣の前まで行って、本物かどうか確かめて、その場で女神を呼び出して協議する、女神が出てこなかったら・・・その時はその時で考えるさ、一旦脱出して商人に協議するか、他の手段に訴えるか・・・こっちに危害を加えるなら強硬手段でも構わない、これで?」
 「とりあえずそれでいいわ、決まりね」「時間は?」「早い方がいいわ、今夜、皆が寝静まった頃に、ウィルピーを使いに寄越すわ」
 と、俺は左右両隣りに目配せを送り
 「兎白、鼓動は?」「行くよ」「二人が心配だもんね」
 「私達は強制参加なんですね・・・」
 「ついでに俺もそうっぽいな・・・」
 「あんたらいないと裁定の剣が本物かどうかわかんないでしょ」
 四葉が声を響かせ、不意に立ち上がって俺達を見る
 「それじゃ、後で呼ぶわね!」
 「それじゃ、私もこれで!」
 そう言葉を残し、四葉とウィルピーは扉へと歩き、その扉からこの部屋を出て行ったのだった・・・
 
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到着!魔道都市マジカラ!! ダブモン!!5話/23

 
到着!魔道都市マジカラ!! ダブモン!!5話/23
 

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宮殿-8
 
 「なぁ、カンテーラ?」
 「ん、なんだよ?」
 砂の壁の前で立ちすくむ俺におぶわれたままのカンテーラが応える
 「例の剣はこのすぐ上なのか?」
 この建物の高さからして登ってきた分換算するにそろそろ屋根辺りだと思うのだが・・・
 「ああ、気配から察するに、この砂の壁の階段を上がったすぐ先っぽいな、それが?」
 「なら、決まりだな・・・」
 チラリと左、出来る限り壁際の方を向く、まさか全部の部屋にあれが無いわけではあるまい・・・
 「とにかく、出来る限り外側の部屋を一通り周ろう」「外側の部屋・・・あ」「そういうこと、良星!」
 「大体察しついちゃった・・・」
 「いいから行くぞ!」
 夜の廊下を走り出し、警備員を注意しつつ、出来る限り時計回りで外側にあった扉を一つ一つ調べて行く、
 鍵付きで開かなかったものがいくつか、他に開いたものが少しあったものの、その先は倉庫だったり、机とベットと窓があるだけだったりしたが、
 一周し砂壁より最初に近づいた窓へ戻りつつあるその中で、その扉は開いた・・・
 比較的広めの室内で、下に赤の絨毯が敷かれ、正面奥に優美な天蓋付きベットがあり、右手には端の丸まった装飾の付いたタンスやらクローゼットが並んでいる、
 恐らくは、上客用の寝室なのではあるまいか・・・?
 左手側に少し出っ張ったベランダがある、街中であるせいなのか高さがあるせいなのか、砂が多量に入り込んでいる気配はない、
 扉を閉め、急ぎそちらのベランダに行く、眼下に所々に少な目に火の明かりのついたマジカラの街並みが見える、ただし、その奥には白い塀と砂漠が・・・
 そうか、この辺りは門側か・・・火があるって事は人がいるってことだよな、まずいな、早いうちに行かないと・・・
 明かりがついているのは酒場か、あるいは深夜まで何かしている人達だろうか、とはいえ、夜も深いためか人影が真下の警備以外全くない上、浩々と明かりがついている状態でないのはありがたい・・・
 上を見ると・・・よし、ベランダの上に屋根は無い、
 「カンテーラ」
 「はいはい、休憩終わりってことね、壁に沿って極力お前らの手で進めよ」
 出入り口脇からベランダの手すりに乗ってカンテーラに協力してもらい、背を押してもらいながら両手両足をカベに付けて一気に上にのぼる、
 上の屋敷の屋根の形状は全体が一体化したような四角く白い屋根、その上、中央と斜め角に金の玉ねぎ状の屋根が乗っかるとてもみじか太い円柱があるという感じか、
 中央のみ屋根の下にくりぬいたかのような空間があるものの、その空間含め、屋根の上には誰一人として人もダブモンもいない、
 もっとも、いなかったからこうやって来たのだが、誰かいたらカンテーラかウィルピーが言うだろうし・・・
 幸い、外側に下がるように角度は少しあるがしっかりと少し奥まで登らせてもらったおかげで落ちることはなさそうだ、
 「へぇ・・・こうなってるのか・・・」
 「なんかすごい、こんなところ、物語でも登らないよ!!」
 「早く行きましょう、誰かが見るかもしれないわ」
 そんなこんなで見てる間にも、背後から残り三人の声が聞こえて来た、俺に続けて昇ってきたのだろう、兎白、鼓動はカンテーラが、四葉はウィルピーが登らせてきたのに違いない、
 そして、四葉の言う通り、確かに、下にいる人間や今までの俺達の痕跡から見つかる可能性がある、
 それに、長い時間居れば、それだけ、その間に見つかる確率は高まって行く・・・
 「落ちそうになったら助けてやるから行こうぜ」
 「階下に気付かれないよう極力静かに、ですね」
 ウィルピーの言う通り、屋根上でドタバタやったら下の人間に気付かれる・・・か・・・
 静かに中央の塔にまで一気に走り近づく、
 どうやら中央部分は四隅の柱のみで玉ねぎ状の屋根を支えほとんど内部が野ざらしのようだ、
 いざって時は、カンテーラに窓の格子を切ってもらうとかしてもらうつもりだったわけだが・・・
 だが、少し怪しくないか?空を飛ぶダブモンとかもいるんだぞ、そいつらに何かされたら・・・?
 「待て」
 カンテーラからの声に思わず俺達は立ち止まる
 「風の結界だ」
 「風の結界って・・・前に女神の神殿であったやつか!?」「あったな、そういえば、全く見えなかった・・・」「だとするなら、僕達じゃ感知できないよね・・・」
 「ウィルピー」
 「いやぁ、カンテーラさんが先に声かけちゃったもんで、私も気付いてましたよ、本当本当、です」
 「女神の神殿のやつよりかはずいぶん弱いものだよ、さすがに女神の神殿守るために選ばれたであろうダブモンやその眷属と金持ち雇いの物と比べるのは悪いだろ、」そう言って、カンテーラはまじまじと結界の方を見据える「・・・多分、張ったのはレダクロともう一種、あの入り口にいた蜥蜴のダブモンかその同種のやつだろうな、異なる気配の風が混ざり合っている、仕掛としては、風の力で防御しつつ手を出されたら風の気でも送って結界を張ったダブモンや見張りのダブモンに知らせる、といったところか、だが、これぐらいなら気付かれずに隙間を作れる、シャドウブレイド!」
 カンテーラが右手から両刃の刃を出現させ、縦に一気に切り裂く、
 「ほら、早く内部に」
 「了解」「わかった」「すぐ入るね」「借りにはしないわよ」
 カンテーラの刃の上の方から飛び込むと、無理矢理開かれたせいか耳元で風の唸りが聞こえてきた、
 もしかして、この辺りで風が強いのって、高層階というだけじゃなくこの結界の影響もあるんじゃ・・・?
 そんな事を考えているうちにも、二段ほど低い屋根の内部に突入、着地、
 俺に続いて、兎白、鼓動、四葉、ウィルピー、そして、カンテーラも入り込んできた気配がした、
 中央内部は床が夜空をそのまま映すかのような青く美しい一枚岩を磨いてそのままはめ込んだかのように構成され、
 無機質な四つの柱に床と白く丸い天井が夜光に生える神秘的な空間となっている、
 もっとも、右手部屋中央側にある四角い階下への階段が砂でふさがれていて、雰囲気を阻害しているが、
 そして、それらの中央に、台座とガラスのケースと共に、下に刃先を向けこちらに刃を向け、それは置かれていた、
 端的に言えば開かれた本に刺さった剣である、
 「あれで・・・いいのか・・・?」
 「間違いない、」カンテーラがふわりと宙を俺の側より少し前に出る「俺とウィルピーが見た裁定の剣だ・・・」
 その時、向こう側に現れた黒い影が、剣を振るい、風の結界を吹き飛ばした!!
 
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