バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

札使いどもが夢の跡 ダブモン!!28話/03

札使いどもが夢の跡 ダブモン!!28話03
 
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 左右に深く木々生える下りの山道から水の入った田んぼの間を通る通り道以外緑の雑草生えるあぜ道に入りそこからコンクリートの道に入り、周りにコンクリートブロック塀で囲まれた家々が立ち並んでいく・・・
 泥の匂いも違うが、やはり街の匂いも違う・・・
 向こうのそれはどこか乾燥していたがこっちのは少し湿っぽい・・・
 十字路を正面に行くと同時に、兎白は左、鼓動は右へ行く・・・
 俺は光の消えた家々の間を行き・・・
 ここだな・・・
 左手の方にある、ごく普通の、四角い本体と台形の屋根を組み合わせた家・・・
 鍵でドアを開け、中に入り
 懐かしきどこか安心する空気、どこがと言われても困るけど・・・
 「ただいま~」
 小声で一応声を出す、
 おしおし、誰も起きてこない・・・
 鍵を閉め、廊下脇の階段より二階へ行き、左手の方のドアを開ける・・・
 正面にカーテン開いた窓、右手奥角に本棚、その前に木の机、上には愛用のパソコン、パソコンに繋いだちょっと高めのヘッドフォン、左手奥角に手前に向けたベット・・・
 俺はゆっくりと歩いてベットに座り込む、
 座り込んだ瞬間、疲れが波のように押し寄せる中、俺の思考が回る、
 にしても、本当に夢だったのだろうか・・・?
 カンテーラと会い、山頂の塔を上り、その先で女神に会って、
 向こうの世界で四葉、アクリス、フレェトと出会い、そこから裁定の剣を巡って、最後は魔王城で・・・
 色々な景色、感じる音、匂い、空気、命を削るような冷気や熱気、触れるような不思議な力・・・
 本当に・・・?
 「お~い、開けてくれぇ~」
 この少し気の抜けた声は・・・?
 急いで立ち上がり、窓の方に向かい、見る、
 そこには、満月を背に、黒い袖付きローブを着たカンテラを持った幽霊、
 カンテーラがいた・・・!?
 
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