大決戦!!賭けられる、世界の命運!! ダブモン!!27話05
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暗い森の夜、俺は足の速い大きめの鳥型ダブモンから降り、そこにいた黒髪で青い鎧を着けた青年に話しかけられていた
「いやいや、まさかこの計画に乗ってくれるとは・・・」
顔は端正で表情も平常だがその声には少し呆れの色が混じっている
「ふん、気が向いただけだ」
「あはは、初対面の時と同じだね・・・」
誤魔化し笑いをする男、
俺は初めてこの男に会った時、人間領への安全なルートがあると言われたが、
その時すでに別のルートを確保していたこと、何より、こいつの出した条件に、俺はこいつの申し出を突っぱねたのだった・・・
「にしても、ダブモンがこの計画に乗るとは驚いたが・・・」
「ははは、ダブモンの中にも最近の彼女の行動を快く思わないものがいるって事さ」
「確かにな・・・」
異界から人間を召喚して勇者などというものに仕立て上げる、何を企んでいるんだ・・・?
「さて、この上り坂を上った先に第一のターゲットがいる」
夜の森の間を通るように上り坂が続いている・・・
それを俺と男が見上げつつ、俺はここの事を思い出して口を開く
「結界があるはずだ、魔族が一時期無力化していたのだが・・・」
「そこはもう実力でどうにかするしかないんじゃない?さ、村の人達は深夜には呑気にも寝ちゃうからね・・・」
俺は男と共に坂を上がっていく、
途中にあった平坦な道の道沿いの村を抜け
・・・本当に明かりがともっていなかった、ここが最終防衛線だという自覚があるのだろうか・・・?
さらに森の中の登り道を進んでいく
「お待ちなさいっ!!」
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