カードゲームライトノベル Wカードフュージョン8話 戦獅の咆哮5
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「あった、病院!!」
パトカー形態で走るカーディンの道路左側に大きな白い病院の建物が見えてきた、
建物全体が白い凸型で広い下部分五階、上の狭い部分二階の計七階建ての建物であり
上の方に赤い十字架がでかでかと掲げられ、窓が五階までにずらっと並んでいて、
一階中央の出入り口は左右にある白い四角い柱が白い少しぶ厚めの板の屋根を支えるという構図になっており、
その奥の方には透明なガラスで構成された左右にスライドして開く自動ドアがあり、
入り口前は幹線道路から一時分岐の極端に小さめのパーキングエリアのような形で病院の入口に車で直に入れる形になっている、
病院の名は士道病院、戦国時代以前から存在していたと言われる歴史ある病院なのだが、
そのこちら側手前に、明らかに場違いな巨大な白い機械獅子の後ろ姿と尾が見える、
そして、その少し前に目立つ金銀の髪をした少年も・・・
間違いない、獅子堂 レオンとレオリング・メタル!!
「カーディン!!」
「任せろ!!」
カーディンが幹線道路から病院に入る道路に入り込み、病院の入り口前に走り込み、止まる、
それじゃあ、行くぞ!!
気合を入れて右腰のシートベルトを外し、左手で助手席側のドアを開けて外に出、
そのまま右手でカーディンの助手席側のドアを閉める、
ドンッ!!
「プログレス、チェーンジ!!」
パトカー状態のカーディンの前部が扇状に開き、開いたところから頭部が上を向いて出現!!
頭に着けたパトランプと羽を模したエンブレムがきらりと光り、
開いた前部の部分から脇を閉めるように両腕が出現しつつ、後部の装甲が曲げていた足を思い切り伸ばすように後ろに伸びてその後部の装甲が両の足となりながら床に当たりパトカー全部を上に飛ばしそこで両腕が180度回転してタイヤの方を外側に回していきつつ脇を閉めて両腕となり、
同時に腰が180度回転して後ろの方にいるレオン君とレオリングの方に向きながら着地!!
その右拳をレオン君とレオリングに向かって突きつける!!
そして、僕も振り返り、レオン君とレオリングに対峙する、
「ひさしぶりだね、レオン君」
「ああ、しばらくぶりだな」
その頭の金銀の髪は周りを威圧するように逆立ち、その目つきの悪い目金銀が混ざったような色の目は静かに僕達の方を見据えていて、
体にはボロボロのマントをはおっており、その下に青い布のようなビニールのような袖無し長ズボンの衣類を着用し、両手には人間の骨格を意図して制作されたようなメタリックな鉄の小手を付けていて、両足にも人間の骨格を意図されて制作されたような鉄のブーツを履いている、
さらに、そのレオン君の後ろには、白い鋼鉄獅子がいた、
白い鋼の外骨格にその身を覆われていて、黄金のたてがみに爪を持ち、口には白鉄の牙を備え
その尾の先には尾先の毛を模した黄金のパーツが付いており、その瞳は赤い機瞳で、その胴の両脇、前肢から後肢にかけて金の翼が描かれていた
と、レオン君の後ろでその白い金属獅子が口を大きく開けて周りを威圧させるように吠えた
「グルォオオオ!!」
「ムハハハハ!!」
っつ、今の笑い声は!!
よく見ると、レオン君の右側に、そいつは浮いていた、
右目に黒猫の顔が描かれた白い仮面をかぶり背中のジェットエンジンで宙に浮かぶ丸っこいやつが!!
その丸く黒い体には両足に先が上尖った靴を履いていて、頭左右には中がピンクで外が黒い猫耳をそれぞれ付け、胴部の後ろ下にはなぜか黒い猫の尻尾が垂れ下がっており
どうしてなのか胴部左右には白い手袋が浮かんでいて、背中左右に一機ずつの鉄の羽つきジェットエンジンを着け
その顔には、白を基調としてそこから切り抜かれたように右目に黒猫の顔が口元と左目の部分に笑い顔の口と左の目が描かれた仮面をかぶっている、
そう、ジョーカー、ジョーカー・ブラックキャット!!
何でいるの気付かなかったんだ、って、よく見るとレオリングの陰になるような場所にいるや、だから見えなかったのか・・・
「やぁやぁ、どうもお久しぶりです、レオン君の方ばかりに注目しているようなのでしたからね、派手に笑い声など、上げさせていただきましたよ」
「ジョーカー!どうしてここにいるんだ?」
「何、レオン君は今回、私の護衛でしてねぇ、私も所用でここにいるわけでして・・・」
僕の質問に飄々と返してきた
ううん、レオン君とレオリング、それにジョーカーで三対二か、
轟さんが来るまで会話なんかで時間稼ぎしたかったところだけど、ジョーカーもいたならさすがに厳しいかもしれない・・・
にしても、だ、なんでジョーカーの奴、僕を泳がせていたんだ?
アリスの件の後、轟さん達にも相談したけど、結局、ジョーカーとかが監視してるという痕跡すら見当たらずじまいだったし・・・
と、いきなりジョーカーがレオン君の方を向いた
「それでは、私はここいらへんでお暇させていただきます、後の事、よろしくお願いしますよ、怖いのは彼らだけですから、私もさすがにあの人たちがうろちょろする中ではうかつに動けませんでねぇ、
出来うる限りの足止めを」
「任せろ、粉々に粉砕してくれる」レオン君がこちらを向いたまま返した
いやいやいやいや・・・
「あー、まぁ、それでいいでしょう」
レオン君の不穏な言葉に返しながら、
ジョーカーが右の方に向き、
そのまま、背中のジェットをふかし病院に向かって飛んで行った!
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