Demon'Blacksmith Bustle 魔鍛冶師の喧騒 15
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俺達は部屋に降り立った・・・
そこに存在していたのは、黒い甲殻を光らせる、虫のような六本足の化け物・・・
背中に細い羽をもち、角の丸い四角四面の顔にはしっかりと左右に楕円の複眼が埋め込まれ、頭の上には二本の触覚、
左右に開く口を巧みに動かし・・・
「我が主の念願を妨げし者よ、今ここで我がその命、断ち切ってくれようぞ!」
前四本の足をいきなり上げて前に出すと、そこから竜巻がこちらに向かってきた!
俺はプロペラシールドを前に出し竜巻を防ぎ切る!
「ほう・・・」
「お返しだ・・・!」
そして、受けた回転を利用し、相手に竜巻を飛ばし返す!
「む・・・」
黒い虫は四つの腕で軽く防御し
「この程度、風の力を持つ我には効かぬ・・・」
だろうなぁ・・・
なら、やっぱりこいつか!
プロペラシールドの力を借りて大跳躍!
さらに降りる勢いを利用しそこからミスリルキラーを振り下ろす!
「む・・・」
右腕二本で防御され弾き飛ばされるも、素早く銃に持ち替え撃ち込む!
「ぬ・・・」
放たれた水弾は軽く弾かれ、
「これなら?」
続けて、杖に持ち替えつつ念じる・・・虫の組成ならこいつが利くはず!
炎が一気に発火する音が響き渡り、虫の足元より炎が吹き上がる、しかし、次の瞬間には長い羽を広げ、空に飛んでいた
「空中戦か!」
続けて狙うも、素早く右に飛ぶ飛行速度に、発火場所が狂い、まともに当てられない!
っちぃ!
「今度はこちらから行くぞ・・・」
こちらに向かってくる!風が利かないならそうするしかないわな・・・
右拳が二つ襲ってくる!プロペラを回して起こした風で威力を軽減しつつ盾で受けるも、それでも少し吹っ飛ばされる!
・・・ちょいと無茶するかね・・・!
向こうが左拳二つを向かわせる中で銃を構えて撃ちまくる!
「血迷ったか?!」
左拳二つを盾からの風で急激に後ろに下がりつつそれでもなお撃ちまくる!
すると、銃弾が出なく・・・
「貰ったぁ!!」
向こうが四本の前腕に竜巻を宿し、こちらに向かってくる!
行けるか・・・?
俺は左手に銃と地透石を持ちながらシールドの風を操りを一気に前進!すんでで風で肌を斬られる感覚を覚えながらも、何とか内側に飛び込むことに成功する!
「何を・・・?」
銃と地透石をともに叩きつけ、
「頼むぜ、ヨルムンビート!!」
槌を振り下ろす!
出てきたのは幾多の足を延ばす大ムカデ!
平べったく長く伸ばした体は竜の鱗を模した甲殻に覆われ、その瞳はまるで竜のよう・・・
そのヨルムンビートが黒い虫をその体で締め上げる!
「ぐぉおおおお!!」
動きが封じられている間に、俺は銃に槌を叩き込み続け、とうとうそれは完成する、
鋼、黄、黒のサインポールスパイラルカラーの銃!!
しかし、出来上がった瞬間には、ヨルムンビートは消え失せ・・・
「貴様!!」
真上より、その拳を叩きつけてくる!
しかし、その前に俺は黒い虫の腹に銃を突きつけ
「どーん」
ぶっぱなす、そこには、魔法で作られた鋼がそのまま液体状に螺旋に回転したような形状の鋼鉄製のドリルが回転しながら飛び出し、黒い虫の腹を貫こうとぶち当たり、火花を上げる
「ぐはぁああああ!!」
慌てて空に逃げる黒い虫、だが、もう遅い!!
俺は放射状に五発、ドリル弾をぶっぱなし、それらが黒い虫を予想通り追尾、結果、黒い虫を貫いていったのだった・・・
そして、部屋の奥に祭壇を見つけ、そこにはきれいな女性の幻影が現れた
真ん中は白、左右は白に細かく茎付きのバラを多数あしらったセンターと左右に分かれたふくよかなドレス、頭の金茶の髪は大きくまとめている
「我が息子を救ってください・・・」
「わーってるよ、じゃあな!!」
そう言って俺は振り返り、プロペラを使い戻っていくのだった・・・
「あ!待って!!おいらも乗せてって!!」
いつの間にか離れていたリッキーが飛んできて再び右肩に乗りながら・・・
黒い闇が城を覆っていく・・・
僕は玉座の間に向かって急いでいた・・・
「父上!何をしているのですか!!」
たどり着いたのは皆が苦しむ光景・・・
おかしいと思っていた・・・
間には幾多の人々が倒れていた、特に四つの点には私の見知った人々が苦しんでいたのだ・・・
異常の前提はあった、どこからか異常な魔を漂わす鍛冶屋たちが出入りするようになり、
兵士やメイドの大量失踪、そして現れた異常な鍛冶台、今も父上の目の前にある、
それが周りに幾多の鍛冶屋を回し、そこに目に見えるほどのエネルギーが集まっている、
それは闇が世界を覆っているのではない、すべての光が、そこ一点に収束しているかのような・・・
そんな中で私の体もエネルギーが集中するような沸騰するような感覚を覚える・・・
そして、鍛冶屋たちが槌を振るうたびに体がさらに熱くなっていく・・・
・・・鍛冶台の上でおぞましい何かが出来上がり、父上が両手に取り掲げる・・・
「出来たぞ!!多数の鉱石からの属性エネルギーと思念エネルギーから、とうとう賢者の石を生成したのだ!!」
え・・・?
父上が僕の方に振り返り、右手にそれ持ち僕を見る・・・
「お前はいずれこれを引き継ぐ存在となる、今は魔に身をゆだね、ゆっくりと眠るがいい!ふは、ふは、ふはははは・・・!!」
そん・・・な・・・
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Demon'Blacksmith Bustle 魔鍛冶師の喧騒/14
Demon'Blacksmith Bustle 魔鍛冶師の喧騒 14
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俺達は外に出て、秘密の通路を逆に登って行っていた・・・
「魔力の方は大丈夫なの?なんか、全力で鍛冶してたみたいだけど・・・」
「ああ問題無し、思ったほど使ってねぇよ」
思ったよりミスリルが簡単に加工できたせいか?はたまた地鉱石が相性が良かったのか・・・
いずれにしても、やっぱりほしかったなぁ・・・ミスリル・・・
「でさ、次はどこ行くの?」
「そうさな・・・地下深くにあったから今度は・・・」
そう言いつつ俺は上を見上げる
「・・・高いところ、かな・・・?」
そんなこんなで、俺は出口を出た後、左に行き、しばらく歩く後に左手に見つけた、中央に柱の付いた螺旋階段を上る、
そう、前に見たものと構造は同じだ、一定間隔で窓のような穴が通る中で、幸い、通せんぼは出てこずに、あっさりと一番高いところに出た、しかし、丸く広い部屋には、朽ちた木の机と椅子以外何もない・・・
「あ~あ、勘が外れたね・・・前の塔にでも行く?」
「い~や、まだだ・・・」
幸い、四方に窓のような形の穴が開いている、ま、ここは見張り台だろうからな、見張るための穴があるのは当然だが・・・
一つ一つ覗いていく・・・正面、左側、後方、右側・・・あった!
前の方にここより少し太くきっちり高い塔、頂点の方を見ればおあつらえ向きに、中に薄い扉のようなものも見える・・・
「あそこだ!!」
「あ、待ってよ!!」
一気に駆け降り、見えた塔の方に駆けだし、そこに中心が円柱の時計回り螺旋階段を見つけ、駆けあがる、
登り切った先には、斜め四方が柱となって屋根を支える柱以外に空が360度見えるかなり風通しがいい部屋に、先程のゴーレムの封印が施された扉があった・・・
「おーしあった!」
と、俺は両手で扉を開けて先へと歩き出す、すべてが青に染まった空と下には白い雲・・・おい・・・
思わず足を止める、周りを見渡すと、ここだけ白がかった薄緑のレンガで出来た丸い広場のようになった場所・・・
さしずめ、塔のようになっているんだろうが・・・俺に確認する術はない・・・
「おいおい、どうなってんだ・・・?」
「わからない・・・」
周りを見渡し、扉の裏も見て見るも、やはりあるのは円状の足場だけ
「なんなんだ・・・どうしろってんだよこれ・・・」
「あ!正面!!」
しょうめ、ん~?
リッキーに言われ、手を日よけにして正面遠くを見ると・・・大きな崩れた部屋のような場所が見えた・・・
岩の中に城のような神殿のような一室が切り取られ浮いている、そんな状況だ、
しかし、その距離は空の青が侵食しまくっているほどに遠い・・・
「・・・あの距離飛べるか?リッキー?」
「無理だね」
「・・・しょうがない、いったん爺さんのところに戻って」
対策を・・・そう言いかけた瞬間、部屋の方より黒い鳥が大量に飛んでくる・・・?
・・・どうやら、向こうは俺達を逃がす気はないようだ・・・
俺は飛んできた黒い鳥たちの突進を盾で防ぐ!
ガン!
鉄のなる大きな音がして、直後、
「キュエェエエエ!!」
ぶつかってきた鳥が燃えて消滅、それを見た他の鳥たちが警戒し、あたりを旋回しだす・・・
「ど、どうすんだよ?」
「・・・いいこと思いついた・・・」
俺は剣を銃に持ち替え、左手で手招くように鳥たちを挑発する
「そらそらどうした?そんなことじゃ俺には勝てないぜ?」
そして、銃をぶっぱなす!
数匹の羽をかすめて水弾が飛んでいき、鳥たちの目が驚きに見開かれる・・・
「何もできずに負けるより、一縷の望みをかけてみんなで突進してくる方がマシだと思うがなぁ・・・?」
鳥たちが顔を見合わせる・・・さて、どう来る・・・?
そう思った刹那、周りの鳥が一斉に迫りくる!
・・・来た!!
一気に盾を体ごと回して鳥たちを捉え、残った鳥の体当たりを避けるべく姿勢を下げつつ盾に捉えた鳥たちを地面にたたきつけ燃やし尽くす、
そして、再び警戒し鳥たちが周りを旋回するも、その目線から、十分以上に注意を払っているのが分かる・・・なら、起爆剤を入れてやる・・・
銃を一発、水弾を打ち出すと、今度は鳥たちは散発的に散った後、順次飛んでくる・・・しかし、それも思うつぼ!
盾と銃で一気に回転して打ち据えながら鳥たちを盾に集め、一気に再度叩きつける、
盾が歪む感覚がして、ようやくその時が来たと直感し、鳥に風透石をそっと静かにおいて、槌を叩きつけていく!
「シルフ!残った奴らを片付けてくれ!!」
呼び出された背中に楕円の虫羽を四つともなったような妖精のような風で出来た乙女は、軽く竜巻を起こして残った鳥たちを吹き飛ばし、
その間にも槌を叩きつけた俺の盾は生まれ変わっていたのだった・・・
そして、完成したそれを、思わず太陽で影になりながらも掲げて見る俺
「なに?その盾?」
リッキーがこう聞いてくるのも無理はない、円形の青い土台にひねった楕円の羽が先の丸い中央の黄色い三角錘より三方に出ている、
そんな奇怪な見た目をしているからだ・・・
「プロペラだ?知らないのか?」
「さぁ?」
この声の感じは本当に知らなさそうだな・・・
「遠い向こうじゃ、こいつで空を飛ぶ研究が行われているらしい、詳しいことは知らんが・・・」
「空を飛ぶ?ってことは・・・」
「そ、こいつを制御すれば・・・」
俺は魔力で働きかけ、プロペラシールドのプロペラを回す!
しばらく高速で動かすと、俺の体が前に引っ張られるような感覚を覚えた・・・よし、これなら・・・!
俺がプロペラシールドを上に掲げると、俺の体が上に浮く・・・と同時に、俺の体がプロペラと逆の方に回転を始める!?
「ちょっと、ヴァルカ!?」
おっと、これは予想外だ、だが・・・
風の魔法を制御して、俺の回転を止める、
そこで俺はいったん地面に降り、ちょちょいっと盾に槌を振るい
「おし、これでいい・・・!」
風の魔法をほんの少し制御するように叩いて直したのだ、盾表面内部に小さなプロペラを造形し反対の風を打ち出して横に回る回転を止め上昇する力のみを取り出すのだ、そうしてシールドを上に掲げると、うまい具合に空を飛んだ!
「おお!すげぇ!!」
魔力も十分、帰りもいけるはずだ・・・!
「俺の肩に乗れ、あそこまで連れてってやる!」
「おぉ~」
こうして俺たちは盾を前に傾け、城の方まで飛んでいく、
と、おあつらえ向きに黒い鳥たちが飛んできた!
「今度はシューティングゲームだ・・・!」
銃を向け、水弾を撃ち離す、しかし、何体かこっちに来るも、近づいても止まるのみ、
俺の周りの風に阻まれて近づけないのだ
「さぁさぁどうした?」
その間にも俺は水弾を撃つ、こっちの水弾は風の影響を受ける前に高速で飛んでいくから、近づけば単なる的になるだけだ、
そうこうしているうちに黒い鳥たちを退けつつ、目的地の部屋の前まで到達する
「よくぞ来たな小僧ども!!」
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Demon'Blacksmith Bustle 魔鍛冶師の喧騒/13 妖魔版
Demon'Blacksmith Bustle 魔鍛冶師の喧騒 13 妖魔版
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地面より地の底より上るように出てきたのは白銀に染まったゴーレム、
大きな自然石がそのまま集まってアンバランスな体が形成されたような、
左側の手足が若干短く、胴体は大きな石一つ下に小さな石一つで形成され、左胸に瞳のマークが描かれている・・・
あのマークがもしかして、魔法陣の類か!?
そのマークを瞬きさせながら俺達を見下ろし
「貴様たち何者だ!?ここはあの方の神聖なる鉱石場、今すぐにお帰り願おう!!」
「なら、帰らせてもらう、って言ったって、素直に返してはくれないんだろ?」
「無論、ここまで来た実力を評価し、おもてなしもせずに帰すわけがない、死体となってお帰りいただこう!!」
「なら、お帰り願おうなんて台詞吐くんじゃない!!」
振り下ろされる右こぶしを跳躍して避け、着地しつつに剣を叩きつける!
金属同士が叩きあう甲高い音が響く、ただそれだけ
「どうした?その程度の剣で我が斬れると思うのか!?」
即座に振り下ろされる左拳!
それを後ろに一回転跳躍で避けつつ
「ならこれはどうだい!?」
跳躍して左腕に乗って走り伝い、目のマークに剣を叩きつける、しかし、傷一つつかない!
「無駄だ!」
体を大きく回転させるのを何とか後ろ宙返り跳びしつつすかさず剣をしまいながら銃を取って撃ち込む!
反動で後ろに下がりつつ放たれた弾だが、回転する上半身は弾かれ下半身に当たっても傷一つつかねぇ!
効かないと判断した俺は即座に杖を取り精神を集中、着地しつつもありったけの炎魔法を打ち込む!
豪火で燃え上がる白銀のゴ-レム
が、ゴーレムの右腕の一振りであっさり吹き消され、
「その程度の炎で我のミスリルが溶けると思うてかっ!!」
やはりあれは・・・ミスリル、聖銀とも魔銀とも呼ばれる鋼の硬度を超えた魔鍛冶師垂涎の超硬度マジックレアメタル、
だが、だからこそ、俺はこの手であれをどうにかしたい、
なんせ・・・最高の素材じゃないか!!ミスリル!!俺は初めて見たぜ!!
あれなら今までで一番の剣ができるかもしれねぇ!!
賢者の石なんて(今は)どうでもいい、今はあれで、最強の剣を・・・作る!!
そのために俺は・・・今のありったけの魔力を槌に・・・込める!!
だが、剣を作るためにはどうしてもつなぎとなる素材が必要だ、手元にそれにできそうなのは地鉱石、これ一つしかない・・・
俺は髪飾りの地鉱石を外して、葉っぱの飾りを右肩後ろのリッキーに放り投げた
「あ!ちょっと」
慌てて受け止めるリッキー
「んなもん俺はいらん、だが、綺麗でもったいないからな、爺さん所に戻ったときにどっかに飾ってもらうか、気に入ったなら勝手に持っとけ」
「まったく・・・」
髪飾りをそれとなく首にかけるリッキー、んじゃ、行きますか!!
「作戦会議は終わったか?ならば死ね!!」
走り込み大きく振り下ろされる右拳を、何とか剣で受け流す!
「立派な盾があるのに使わんのか?」
「生憎と、これが俺の戦い方でねぇ!!」
続く左拳も何とか剣で受け流し、向こうは両手を合わせ、叩きつけてきた!
「げ・・・」
これも剣で受け流しつつ何とか後ろに動いて避ける
叩きつけられた時の衝撃で起きた砂煙が晴れ、ゴーレムの目のマークがこちらを見下ろす
「どうした?そんな剣ではもう戦えまい?」
確かに、俺の剣はひしゃげる寸前、といった趣だ、だが、これがいいんだ!
「はっ!」
俺は盾持つ手で杖を掴み、豪火を起こす!
「血迷ったか!?」
ゴーレムの右腕が唸り、火をかき消したころには、俺は上へと跳躍し、左手で剣をゴーレムに突き立てる!
はずが、全く突き刺さらない!
「言っただろう!そんな剣では我にはかなわないと!!」
「まだだ!」
俺は即座に地鉱石をゴーレムに叩きつけ、杖持ち替えた槌を地鉱石ごとゴーレムに叩き込む!
地鉱石で出てくるのは・・・
「ノーム!足場の確保とこいつの足を封じてくれ!!」
「なに!?ノームだと!?」
俺の下から岩のくびれ柱が出現して俺の足元まで動き俺は足を乗せて足場とし、
同時にゴーレムの体が下半身まで岩に覆われていた・・・
見ると、右手足元に、薄茶の髭を生やした鼻でかい小人が思い切り両手を広げて地に叩きつけていた、
その小人は先に綿の付いた茶色い三角帽子と子供っぽいゆったりとした全身服に身を包んでいる
「ありがとなノーム、さぁ、こっからだ!!」
俺は思い切り魔力と腕力を込めて槌を叩きつけ、剣と、地鉱石と、ミスリルゴーレムの体を融合させていく
「グォオオオオオ!!」
ミスリルゴーレムのうめき声が響く中でも俺は槌を叩き続け・・・
「よし!」
そして、足場とミスリルゴーレムを封じる岩が崩れ始めたころ俺は離脱し、再びミスリルゴーレムと対峙する、
長い三角刃は大剣のごとしだが、全てが白銀に輝いている両刃剣、素材が素材なせいか明らかに軽い、剣士としてはあまり実力の無い俺でも気軽に振り回せそうだ、そうだな、名前は・・・
「そうだな・・・名前は・・・ミスリルキラーでどうだ!?」
「その名は・・・それで我を倒すという宣言か・・・?」
ゴーレムの声にそちらを見ると、目のマーク右側、体中央に近い部分がえぐれ、深い穴が開いていた・・・
俺はそれをしかと見据え、宣言してやる!
「ああそうだ、こいつでお前をぶった斬ってやる!!」
「ふざけるなあぁああああ!!」
俺はできうる限り速く駆ける、頭の上をひり降ろされた右拳がかすりながらも、俺は通りすがりながら跳躍しつつミスリルゴーレムの目のマークを横に一刀両断!!
「そ・・・そんな・・・馬鹿な・・・」
そして、ミスリルゴーレムは砂となって崩れ去ったのだった・・・
って、ちょっと待て砂っ!?
「ああ!?俺のミスリル!?」
振り返ると、そこにあったのは砂の山・・・ちくしょう!ミスリルの山で装備を強化したり作ったりしようと思ってたのに!!
「ヴァルカ、どうしたの?顔が固まってるよ?」
「・・・いや、何でもない・・・」
と、俺の目に砂の中に埋もれかかった球体の石が写った、
手に取って見ると左上一部が崩れており横一直線にたたっ切られている・・・
どうやら、こいつが核の部分だったようだ、鍛冶をしたときに一部が削られ、さらにとどめの一撃でたたっ斬られたと・・・
っち、どうやら見せかけだったか、あるいは倒れた時にただの砂になるように細工を施されていたか・・・
ま、いいや、奥に行けば何か見つかるだろ、幸いここは採掘場らしいし・・・
そんなこんなで、俺たちは奥に空いた穴の方に行く、
そこにあったのはトロッコなどは無いがさっきミスリルゴーレムと戦った場所と同様の広い空間で、中央には柱が四つ立った祭壇がある、そこにある人影などどうでもよく、俺は壁に埋まったそれに目が行った
「頼む、どうか王子を・・・」
「ああっ!風透石に地透石に水透石!!」
と、祭壇の向こうの壁に埋まった石の方に祭壇を迂回しつつ向かう俺
そこにあったのは、少し離れた位置に中に風が封じられたような緑の水晶と、中に地のエネルギー放つ石が封じ込められたような茶色い水晶、と水が封じ込められたような青い水晶・・・
「頼む、王子を救い、この城を開放してくれまいか・・・?」
三つも異なる属性石が!?
そこまで珍しい鉱脈となると相当のエレメントや魔力が集まっていた可能性が高い、あのミスリルゴーレムのミスリルもここ産か!?
だが、掘りつくされてしまったのかもう何の気配もないのが残念だ・・・
水晶を回収し、振り返ると、そこにいたのは、
向こうを向いた各部を丸いパーツを多段式に組み合わせて作られたような黒く重厚な全身鎧に身を包む(見た目は)上位の将校、
黒いマントなどなびかせているのがいかにもそれっぽい、
兜は被っておらず、癖の強い短めの茶髪と茶の髭を口元と顎に生やし、
顔つきは少し貧相だがその青い目と茶色の眉は強い意思に溢れている
わざわざ正面まで歩いてやり、俺は問いかける
「で、あんたは誰だよ?人にものを頼むってことは自分の名前ぐらいは名乗ってくれるんだよな?」
「頼む、どうか王子を救ってくれ・・・」
・・・あ、ダメだこれは・・・
俺はあきらめ、帰路へ振り返り
「行くぞリッキー、もうここには用はない」
歩き出した
「あ!待ってよ~」
リッキーの声と羽音が近づき、後に付いてくるのを感じながら・・・
連れてこられたのは大きな山の洞窟の奥、
不安に思いながら父に連れられ奥まで行くと、そこには綺麗に光る石がそこかしこに埋まっていた・・・
父の後ろに付く将軍が口を開く
「よろしいのですか王よ?王子をこのような場所に連れてきて・・・」
「かまわんさ、こいつはいずれ我の後を継ぐ身、そう、いずれ、世界の王となった日の後にな、ふははは・・・あははは・・・!!」
聖銀・ミスリルゴーレム
M モンスター
使役3 第一効果
魔力2600 ☆1次の戦闘にこのモンスターと
無機・地属性 相手のモンスターが参加する時』
効果 このモンスターの魔力を100上げ、
戦闘前 ・次の戦闘に参加する相手のモンスターの魔力が
自任意 1500以下の時、
次の戦闘終了時まで 次の戦闘のみをスキップするかどうか選択できる
☆1・条主対象:☆を全て指定すること
★0・以外:★を全て指定すること
文・ミスリルで構成されたゴーレム、
その防御力は物理魔法共に鉄壁であり、
万人垂涎の存在でありながらも敵うものは極少数
地鉱石の精霊 マッド・ノーム
M モンスター
賃金3 第一効果
魔力2300 ☆1次の戦闘にこのモンスターと
精霊・地属性 相手のモンスターが参加する時』
効果 このモンスターのパワーを400上げる
戦闘前
自任意
次の戦闘終了時まで
☆1・条主対象:☆を全て指定すること
★0・以外:★を全て指定すること
文・地の属性をつかさどる精霊の一種、
大いなる大地の精霊の中でも
作成の素材の分野をつかさどると言われる
呪いの城の足回り
呪いの城の重み・・・
呪いの城の闇による補正の消し去り・・・
魔蝙蝠 リッキー
魔鍛冶師との分離攻撃
魔鍛冶師の事前集中魔力上げ
R リサイクル
賃金1 第一効果
スピリット・闇属性 ☆1自分のモンスター1体』
効果 の魔力を600上げる
賃金で表になった時 ☆1が魔力持ち、もしくは、賃金持ちだった時、
自任意 どちらか一方が当たっていた時は魔力を300上げ、
このターンの間 両方該当したときは魔力を600上げ、
☆1と同じ場所にいる相手のモンスターが
魔力0以下の時、そのモンスターを相手の手札に戻す
◇1☆1が次の戦闘に参加する相手のモンスター
より魔力が上な時』
☆1・条主対象:☆を全て指定すること
◇1・以外:◇を全て指定すること
呪いの城の魔幻影
R リサイクル
使役1 第一効果
エフェクト・闇属性 ☆1この戦闘で相手のモンスターに、
効果 引き分け、敗北した魔力と使役持ちの
戦闘後 自分のモンスターがいて、』
自任意 ☆2自分より相手のライフカードの方が枚数が多く、
このターンのみ ☆3互いに何のカードも置かれていな同じ場所
が二つ以上存在している時』
その何のカードも置かれていない自分の場所2つに
後述のモンスターを賃金0扱いで召喚する
これは時限を過ぎるか
場所を移動したとき消滅する
・魔力0、効果無しそれ以外は
このリサイクルに準拠したモンスター
☆3・条主対象:☆を全て指定すること
★0・以外:★を全て指定すること
文・呪いの城の幻影は、
実体を為し襲い掛かる!!
呪城 ヴァルカ・ン
聖銀・ 地鉱石の精霊
ミスリルゴーレム マッド・ノーム
M モンスター M モンスター
使役3 魔力2600 賃金3 魔力2300
無機・地属性 精霊・地属性
戦闘前☆1★0 戦闘前 ☆1★0
裏:2表:3 裏:3表:3
聖銀・ 戦闘開始!! 地鉱石の精霊
ミスリルゴーレム マッド・ノーム
M モンスター M モンスター
使役3 魔力2600 賃金3 魔力2300
無機・地属性 精霊・地属性
戦闘前☆1★0 戦闘前 ☆1★0
聖銀・ミスリルゴーレム
M モンスター
使役3 第一効果
魔力2600 ☆1次の戦闘にこのモンスターと
無機・地属性 相手のモンスターが参加する時』
効果 このモンスターの魔力を100上げ、
戦闘前 ・次の戦闘に参加する相手のモンスターの魔力が
自任意 1500以下の時、
次の戦闘終了時まで 次の戦闘のみをスキップするかどうか選択できる
☆1・条主対象:☆を全て指定すること
★0・以外:★を全て指定すること
地鉱石の精霊 マッド・ノーム
M モンスター
賃金3 第一効果
魔力2300 ☆1次の戦闘にこのモンスターと
精霊・地属性 相手のモンスターが参加する時』
効果 このモンスターのパワーを400上げる
戦闘前
自任意
次の戦闘終了時まで
聖銀・ミスリルゴーレム 地鉱石の精霊 マッド・ノーム 相殺
聖銀・ 戦闘終了 地鉱石の精霊
ミスリルゴーレム マッド・ノーム
M モンスター M モンスター
使役3 魔力2600 賃金3
魔力2300+600
計2900
無機・地属性 精霊・地属性
戦闘前☆1★0 戦闘前 ☆1★0
トラッシュ!
呪いの城の魔幻影
R リサイクル
使役1 第一効果
エフェクト・闇属性 ☆1この戦闘で相手のモンスターに、
効果 引き分け、敗北した魔力と使役持ちの
戦闘後 自分のモンスターがいて、』
自任意 ☆2自分より相手のライフカードの方が枚数が多く、
このターンのみ ☆3互いに何のカードも置かれていな同じ場所
が二つ以上存在している時』
その何のカードも置かれていない自分の場所2つに
後述のモンスターを賃金0扱いで召喚する
これは時限を過ぎるか
場所を移動したとき消滅する
・魔力0、効果無しそれ以外は
このリサイクルに準拠したモンスター
☆3・条主対象:☆を全て指定すること
★0・以外:★を全て指定すること
文・呪いの城の幻影は、
実体を為し襲い掛かる!!
呪いの城に立ち入り・・・
聖銀・ 戦闘開始!! ヴァルカ・ン
ミスリルゴーレム
M モンスター
使役1 魔力0
エフェクト・闇属性
聖銀・ 戦闘終了 ヴァルカ・ン
ミスリルゴーレム ダメージ
M モンスター
使役1 魔力0
エフェクト・闇属性
聖銀・ 戦闘開始!! ヴァルカ・ン
ミスリルゴーレム
M モンスター
使役1 魔力0
エフェクト・闇属性
聖銀・ 戦闘終了 ヴァルカ・ン
ミスリルゴーレム ダメージ
M モンスター
使役1 魔力0
エフェクト・闇属性
呪城 VS ヴァルカ・ン
山札:25枚 山札:25枚
手札:2枚 手札:4枚
ライフカード:2枚 ライフカード:1枚
チャージゾーン:5枚 チャージゾーン:6枚
トラッシュ:6枚 トラッシュ:3枚
モンスターゾーン モンスターゾーン
無し 地鉱石の精霊
マッド・ノーム
M モンスター
賃金3 魔力2300
精霊・地属性
戦闘前 ☆1★0
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