バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

到着!魔道都市マジカラ!! ダブモン!!5話/02

 
到着!魔道都市マジカラ!! ダブモン!!5話/02
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 「おっ、あったぞ、裏の勝手口!」
 夜空瞬く中、大きな塀と大きな家の間を歩いてきて、ようやく木の扉を見つける・・・この奥に、俺達が求めるものがある・・・
 「扉の裏から気配はしない・・・」横を飛ぶカンテーラが、こちらにチラリと微小に目を向けてきた「相棒、今なら行けそうだ」
 「なぁ、本当に行くのか良星?」
 「良星、無茶じゃない?っていうか・・・」
 後ろよりついてきた兎白と鼓動の不安そうな声・・・
 「早く行きましょう、なんか、面白そうでわくわくしてきたわ・・・」
 「改めて見ると、ちょっと人数が多い気もしますけどね・・・」
 対照的に意気揚々な四葉、少し呆れ気味のウィルピー・・・
 ・・・玉ねぎような形の屋根がある大きな屋敷の裏手・・・
 見上げると、白い壁にところどころ四角い穴の様に窓か通気口があり、下の方には観賞用か時々大きめの茂みがある場所で、
 目の前の逆U型の少しボロイ木の扉、やっと見つけたそれを見ながら、俺達は辟易していた、
 見張りに見つからないうちに入るべくその木の扉の丸い金属性のドアノブにそっと手を振れて逆時計に回すが、鍵がかかっているのか回し切れない
 思わずもう一度回してみるが・・・
 「やっぱりダメか・・・あ、そうだ、」思わず俺は確認するように再度上を見る「上は大丈夫そうだから・・・カンテーラかウィルピーが俺達を一人一人連れてあの窓とか通気口まで飛ぶとかできないか?」
 「ちらっと窓から変なのが見えた、俺達に頼るのは極力やめた方がいい」
 「同感です、あまり動くことも出来そうにないです・・・」
 え・・・?思わず浮遊する声の主達の方に目線が行く
 「どういうことだよ?何が見えたんだ?」
 声の主たちは共に高度を下げカンテーラなど着地しつつ、両者どこかの窓を見上げ
 「ダブモンの力を感知できるダブモンがいる、そういう感知方向に進化した奴がな、それが外に向けて警戒してる」そして俺達に目線を戻していき「極力お前らの周りにいて気配をごまかす、」さらに解説するように右手を微小に動かし出す「離れて長距離飛ぶのも控えた方がいい、力を振るうのも出来ない、中に入れば、警備の奴らである程度気配が分散するかもしれないが、派手な立ち回りはできないだろう」
 「見つかりたいって時ならいいでしょうけどね・・・」
 「そんなのいるのかよ?」
 今度は兎白が驚いたように発した
 「こりゃ、潜入作戦も一筋縄ではいかなそうだね・・・」
 続けて鼓動だ・・・
 「まぁ、ここまで大きいならそういったやつがいても不思議じゃない・・・」
 「ですね・・・」
 「どういうやつなの?カンテーラ、ウィルピー?」声を発した四葉に向かってカンテーラ達が顔を向ける
 「レダクロってやつだ、丸い羽毛を丸めたような奴って教わったな、見かけたら注意したほうがいい」
 「です」
 なるほど、そいつを警戒しなきゃいけないってわけか、それはそれでいいとして・・・
 俺はもう一度、扉の方に向き対峙する・・・「で、この扉は・・・」
 こいつ・・・どうしたら開くかねぇ・・・
 思わずドアノブを握り直しガチャガチャと音を立てていじりながら考え
 「そうだ!」
 俺は思い付きのままに足元の石を広い、少し壁から離れ、元来た道の方、極力壁から遠くに離れたところに・・・投げる!
 カツン!
 壁に当たり軽い音が響く!
 「隠れろっ!」「おい!」「ちょっと!?」
 「どういうことよ!!」「です」
 「あーあー、どうなることやら・・・」
 そして、皆して近くの茂みに体を入れる!
 「あ、私の体の光量は減らしておくですね」
 「俺のカンテラもだ」
 そんな中で、ウィルピーの体が灰色に染まり、カンテーラのカンテラの火がかなり縮小される
 「・・・来る!」
 カンテーラの声とともに、扉をこちら側に開け、二人の人間が出てくる、
 二人とも肌は日焼け黒い成人の男性、白いふっくらしたズボンに上半身に薄青い長袖の貫頭衣を着て、上に前開きの革のベストを付け、頭には革の帽子をかぶっており、右手に簡素な槍を持って、腰に短めの湾剣を差している・・・
 革の装備が目立つが、おしゃれと言うよりは防御力を重視した厚めの物、それに屋敷の主人の趣味か見栄だろうか、前面が少し絵が打たれた薄い鉄板のようなもので強化されている
 「確かに変な音がしたんだけどな・・・」
 「したした、何なんだろうな・・・」
 扉から出てきて、俺達の前を横切り、石を当てた方に向かって行く・・・
 「中に人はいない・・・今だ!」
 「ですっ!」
 カンテーラとウィルピーの声に、俺達は急いで扉の中に入る
 中は赤い絨毯が敷かれていたものの、右手向こうに木の机や椅子があったり後ろ右の外に面する壁の方に壁と一体となったかまどや机のようなまな板置き場があったり、どうやらキッチンのようだ・・・
 「あ、暗いからよくわからなかったけど、石が落ちてますよ・・・」
 後ろから先ほどの二人の声・・・
 「誰かのいたずらか・・・」
 「多分風のせいじゃないっすかねぇ・・・」
 「まあいい、持ち場に戻るぞー」
 まずい、来る!
 「正面の方、人がいない・・・」
 「です」
 正面のドアの無い出入口から出ると、白い廊下で三方に分かれ、正面に少し行ったところで中庭からか左手に並んだ窓から月光差す中で正面と右の分岐路が・・・
 急いで皆で正面右の分岐に駆け込み、様子を見るためにキッチンの出入り口の方に陰ながら顔を出すと、そこからさっきの衛兵達が出てきた・・・
 そのまま二人して俺達から離れるように右の方に歩き始める・・・
 よーし・・・
 「おい、来るぞ、後ろ!」
 え・・・?
 カンテーラの声に振り返ると、向こうからいきなり岩が通路一杯に転がって来ていた
 で、でぇええ!?ここ、室内の通路だろ!?
 
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到着!魔道都市マジカラ!! ダブモン!!5話/01 妖魔版

 
到着!魔道都市マジカラ!! ダブモン!!5話/01 妖魔版
 
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  月下、白い粘土が角の丸い箱状に押し固め作られたような家々の並ぶ中、
 その中で一際大きな白い屋敷の一番上の玉ねぎのように先尖りに作られた屋根の下の高層階の丸い広場で、俺達とそいつらは対峙していた
 俺と同じくらいの歳ながら流れるような銀の長髪白皙、人間ではない赤き瞳と絶世の美貌、
 身体にまとうは黒い金属を幾重にも折り重ね合わせて作られた鎧に裏地が濃紫の黒いマント、
 とどめとばかりに動物の角が頭の左右から上に向かって生えている、
 それが、アグニスが、俺の前で、部屋の中央を左右に挟んで共にカードバトルに興じているのだ、
 「相棒、どうだ?」
 目の前のカンテーラが横目で話しかけてくる、俺の半分ほどの身長で黒の両瞳持つ黒いもやのような身体を濃紺のフードつき袖付きマントで包み、
 左手に持つは黄色の燭台カンテラ、フード左上には左の後頭部後ろにまで伸びている三日月のような紡錘形の濃紫の装飾がある、
 俺はその言葉に、意を決して答える
 「大丈夫だ、多分、行ける・・・!」
 そう言った瞬間、アグニスの目が余裕を持ってこちらを見下すように視線を向けた
 「魔族にたてつくことが何を意味するのか思い知るがいい」
 「そっちこそ、偉ぶって後で吠え面かいてもしんないかんな?」
 「口の減らない・・・」
 「そっちこそ・・・」
 「良星、がんばれー!」
 「良星、がんばれー!」
 「負けたら私がやったげるから、思う存分やっていいわよー」
 「こっちの守りは任せてくださいですー」
 後ろからの兎白、鼓動、四葉、ウィルピーの応援・・・って言っていいのかわからないけど!
 向こうのアグニスの瞳が血の色に反照する・・・
 「さぁ、始めようか・・・リチャージ!」「リチャージ!」
 「ドロー!」「ドロー!」
 互いの宣言がチャージゾーンと山札に飛び、手札が一枚増える・・・
 よし、行くぞカンテーラ・・・
 「セット!」「セット!」
 向こうのニヒルな笑顔が気に入らないが・・・一気に行く!
 「オープン!カンテーラ!!」
 「ダブモンNo.22、幽明の案内屋 カンテーェラッ!!」
 
名・幽明の案内屋 カンテーラ ダブモンNo.22
概・M モンスター コスト1 パワー800 幽霊・闇属性
発・戦闘後・自任意・時限無し・条文の頭に指定:
条・主対象:この戦闘で敗北か引き分けたこのモンスター
      その際、自分のモンスターゾーンに
      名前に「ダブモン」という言葉を持つモンスターがいる事
   主対象単体であるため全対象とする
効・第一効果:主対象をこの戦闘結果でトラッシュに送らない
文・幽霊のような姿をしたダブモン、
  幽霊ではないが幽霊に近い特質を持ち、
  その明りで様々な存在を導くという
 
 「待ってました!」
 カンテーラがバサリと音を立てて服を翻し俺の前に躍り出る!
 「そんなもの、俺のパートナーが消し飛ばしてくれる、オープン!来い、ネクロス!!」
 「ダブモンNo.66、漆黒の死刑執行人、ネクロォス!!」
 アグニスの足元から影がのび、そこに二つの白い円のような両瞳が開かれ、こちらを向くように影が膨れ上がり具現化する・・・
 それは、鋭い印象を持つのっぺりとした黒い影のような人とも獣ともつかない幽霊、
 背中から長い毛皮がのびるような感じだが、目は白い空洞で感情が読めなく、
 影から伸びるようにして足は無い・・・
 
名・漆黒の死刑執行人 ネクロス ダブモンNo.66
概・M モンスター コスト1 パワー1000 幽霊・闇属性
発・戦闘前・自任意・時限無し・条文の頭に指定:この戦闘に参加する
条・主対象:一・このモンスター
      二・相手のモンスター
   主対象単体であるため全対象とする
効・第一効果:次の戦闘が行われるまで一のパワーを100下げる、
       ・このモンスターを自分の手札に戻すか選択できる
       ・一のパワーが0以下の時、
        一を相手のトラッシュに送る
文・打ち首獄門を得意とする幽霊型ダブモン、
  己が見た刃の形状をコピーし、主に自在に振るわせると言われる、しかし、
  本当の姿である一本の太刀の姿は主と死にゆく者しか見たことが無いとも
 
 おっし・・・
 「俺は、カンテーラのコストにマルチエレメンタルパワーを指定!」
 「なら俺は、ネクロスのコストにダークエレメンタルパワーを指定する!!」
 
名・マルチエレメンタルパワー
概・R リサイクル コスト0 スピリット・闇属性
発・戦闘前・自任意・次の戦闘終了まで・条文の頭に指定:
条・主対象:次の戦闘に参加する自分のモンスター・オーバー
   主対象単体であるため全対象とする
効・第一効果:主対象のパワーを300上げる
  ・主対象がカテゴリに「属性」という言葉を持っていた時
   さらにパワーを300上げる
文・闇よりいでし力は全ての源となる・・・
 
名・ダークエレメンタルパワー
概・R リサイクル コスト0 スピリット・闇属性
発・戦闘前・自任意・次の戦闘終了まで・条文の頭に指定:
条・主対象:次の戦闘に参加する自分のモンスター・オーバー
   主対象単体であるため全対象とする
効・第一効果:主対象のパワーを400上げる
  ・主対象がカテゴリに「闇属性」を持っていた時
   さらにパワーを200上げる
文・闇が世界を染めて行く・・・
 
アグニス&ネクロス
モンスターゾーン 
漆黒の死刑執行人 ネクロス ダブモンNo.66 M コスト1 パワー1000 幽霊・闇属性
チャージゾーン
裏:0表:1
 
双運 良星&カンテーラ
モンスターゾーン
幽明の案内屋 カンテーラ ダブモンNo.22 M コスト1 パワー800 幽霊・闇属性
チャージゾーン
裏:0表:1
 
漆黒の死刑執行人 ネクロス ダブモンNo.66 M コスト1 パワー1000 幽霊・闇属性
 
戦闘開始!
 
幽明の案内屋 カンテーラ ダブモンNo.22 M コスト1 パワー800 幽霊・闇属性
 
 ネクロスが口を開きそこからカンテーラに両刃の刃を伸ばす!
 ズバァ!
 「おっと!」
 カンテーラは宙に飛び避け
 「カンテラブレイズ!」
 吹きかけられた炎が、今度は全体が一振りの長巻に変じたネクロスに斬り裂かれ、
 元に戻ったネクロスがいつの間にか生えていた両足と共に得物を狙う四足獣のように高く跳躍、
 身体を縦球状に高速回転して毛針か何かの様に黒いナイフとダガーを放射してくる、
 「甘いな、シャドウブレイド!!」
 カンテーラが後ろに飛び下がりながら右手に出現させた両刃の剣を幾重にも振って「よ、は、よ」飛ばされた刃を弾く
 っていうか、あのダガーとナイフ、こっちにも来る!?
 「うわわわ・・・」
 慌てて俺の方に来た飛刃を後ろに下がり避け、右足を上げ避け、右足下げ地に着けつつ左足を上げて避ける俺!
 下を見ると、刃は消え、ただ傷だけが残っていた・・・
 後ろの方に行った奴は・・・
 「どうにかしますですよ!」
 兎白と鼓動は俺と同様に避け、四葉は前にいるウィルピーがハンマーと鍛冶鋏みをガムシャラに見える振り回しで弾き切った!
 「ありがと、ウィルピー」
 「なんの、このぐらい」
 が、その間にもネクロスは大剣に姿を変え、カンテーラに己を振り降ろす!
 「このっ!」
 カンテーラは何とか右手の刃で受け止め
 「グギギ・・・」
 カンテーラが押されてる!?
 「カンテラブレイズ!」
 カンテラから炎を吹きかけると、ネクロスは熱がる様に慌てて後ろに飛ぶ
 「一気に決める!カンテラブレイドコンボ!!」
 そこで横に引いた剣で追撃をかけて行くカンテーラ、
 渾身の突き、
 それをネクロスは両手の指を漆黒の刃と変え大きく左右より掴むように受け止めた
 「な・・・!?」
 カンテーラが目を見開き驚く暇もあればこそ、
 ネクロスはカンテーラを刃ごと上に放り投げ、指の刃を伸ばしながら両手両腕を大きく外側に広げ、一気に振るう!
 指の十刃が放り飛び、カンテーラの全方位に突き刺さる!
 「ぐっ!しまっ!?」
 その間にもネクロスは大剣と化し、カンテーラの上まで飛んで真上から一気にカンテーラに突き刺さる!
 ズドム!!
 
漆黒の死刑執行人 ネクロス ダブモンNo.66 M コスト1 パワー1000 幽霊・闇属性
 
戦闘終了
 
幽明の案内屋 カンテーラ ダブモンNo.22 M コスト1 パワー800 幽霊・闇属性 トラッシュ!!
 
 が、カンテーラは何とか上から俺の方に吹き飛んで来て、俺は思わず受け止める・・・
 「カンテーラ、大丈夫か!?」
 「うだぁああああ!!」
 いきなりカンテーラが飛び上がる様に床に飛び、俺の方を見る、
 「安心しろ、向こうのパワーが上だっただけだ、っていうか・・・少しは俺の効果把握しろ!1ターン目に出す向きの効果じゃねぇだろうが!!」
 んな・・・!
 「んだとこらぁ!あんな奴を出してくるとは思わねぇじゃねぇか!!」
 「ハハハハ・・・・」
 アグニスの奴が高らかに笑ってやがる・・・くそぉ!
 「カンテーラ・・・」
 「わかってる・・・」
 「何が何でもあいつらを・・・」
 「そうだ、奴らを・・・」
 「潰すっ!!」
 「潰すっ!!」
 
アグニス&ネクロス
山札:29枚 手札:4枚 ライフカード:5枚
チャージゾーン:1枚 トラッシュ:0枚
モンスターゾーン
無し
 
VS
 
双運 良星&カンテーラ
山札:29枚 手札:4枚 ライフカード:5枚
チャージゾーン:1枚 トラッシュ:1枚
モンスターゾーン
無し
 
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到着!魔道都市マジカラ!! ダブモン!!5話/01

 
到着!魔道都市マジカラ!! ダブモン!!5話/01
 
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 月下、白い粘土が角の丸い箱状に押し固め作られたような家々の並ぶ中、
 その中で一際大きな白い屋敷の一番上の玉ねぎのように先尖りに作られた屋根の下の高層階の丸い広場で、俺達とそいつらは対峙していた
 俺と同じくらいの歳ながら流れるような銀の長髪白皙、人間ではない赤き瞳と絶世の美貌、
 身体にまとうは黒い金属を幾重にも折り重ね合わせて作られた鎧に裏地が濃紫の黒いマント、
 とどめとばかりに動物の角が頭の左右から上に向かって生えている、
 それが、アグニスが、俺の前で、部屋の中央を左右に挟んで共にカードバトルに興じているのだ、
 「相棒、どうだ?」
 目の前のカンテーラが横目で話しかけてくる、俺の半分ほどの身長で黒の両瞳持つ黒いもやのような身体を濃紺のフードつき袖付きマントで包み、
 左手に持つは黄色の燭台カンテラ、フード左上には左の後頭部後ろにまで伸びている三日月のような紡錘形の濃紫の装飾がある、
 俺はその言葉に、意を決して答える
 「大丈夫だ、多分、行ける・・・!」
 そう言った瞬間、アグニスの目が余裕を持ってこちらを見下すように視線を向けた
 「魔族にたてつくことが何を意味するのか思い知るがいい」
 「そっちこそ、偉ぶって後で吠え面かいてもしんないかんな?」
 「口の減らない・・・」
 「そっちこそ・・・」
 「良星、がんばれー!」
 「良星、がんばれー!」
 「負けたら私がやったげるから、思う存分やっていいわよー」
 「こっちの守りは任せてくださいですー」
 後ろからの兎白、鼓動、四葉、ウィルピーの応援・・・って言っていいのかわからないけど!
 向こうのアグニスの瞳が血の色に反照する・・・
 「さぁ、始めようか・・・リチャージ!」「リチャージ!」
 「ドロー!」「ドロー!」
 互いの宣言がチャージゾーンと山札に飛び、手札が一枚増える・・・
 よし、行くぞカンテーラ・・・
 「セット!」「セット!」
 向こうのニヒルな笑顔が気に入らないが・・・一気に行く!
 「オープン!カンテーラ!!」
 「ダブモンNo.22、幽明の案内屋 カンテーェラッ!!」
 「待ってました!」
 カンテーラがバサリと音を立てて服を翻し俺の前に躍り出る!
 「そんなもの、俺のパートナーが消し飛ばしてくれる、オープン!来い、ネクロス!!」
 「ダブモンNo.66、漆黒の死刑執行人、ネクロォス!!」
 アグニスの足元から影がのび、そこに二つの白い円のような両瞳が開かれ、こちらを向くように影が膨れ上がり具現化する・・・
 それは、鋭い印象を持つのっぺりとした黒い影のような人とも獣ともつかない幽霊、
 背中から長い毛皮がのびるような感じだが、目は白い空洞で感情が読めなく、
 影から伸びるようにして足は無い・・・
 おっし・・・
 「俺は、カンテーラのコストにマルチエレメンタルパワーを指定!」
 「なら俺は、ネクロスのコストにダークエレメンタルパワーを指定する!!」
 ネクロスが口を開きそこからカンテーラに両刃の刃を伸ばす!
 ズバァ!
 「おっと!」
 カンテーラは宙に飛び避け
 「カンテラブレイズ!」
 吹きかけられた炎が、今度は全体が一振りの長巻に変じたネクロスに斬り裂かれ、
 元に戻ったネクロスがいつの間にか生えていた両足と共に得物を狙う四足獣のように高く跳躍、
 身体を縦球状に高速回転して毛針か何かの様に黒いナイフとダガーを放射してくる、
 「甘いな、シャドウブレイド!!」
 カンテーラが後ろに飛び下がりながら右手に出現させた両刃の剣を幾重にも振って「よ、は、よ」飛ばされた刃を弾く
 っていうか、あのダガーとナイフ、こっちにも来る!?
 「うわわわ・・・」
 慌てて俺の方に来た飛刃を後ろに下がり避け、右足を上げ避け、右足下げ地に着けつつ左足を上げて避ける俺!
 下を見ると、刃は消え、ただ傷だけが残っていた・・・
 後ろの方に行った奴は・・・
 「どうにかしますですよ!」
 兎白と鼓動は俺と同様に避け、四葉は前にいるウィルピーがハンマーと鍛冶鋏みをガムシャラに見える振り回しで弾き切った!
 「ありがと、ウィルピー」
 「なんの、このぐらい」
 が、その間にもネクロスは大剣に姿を変え、カンテーラに己を振り降ろす!
 「このっ!」
 カンテーラは何とか右手の刃で受け止め
 「グギギ・・・」
 カンテーラが押されてる!?
 「カンテラブレイズ!」
 カンテラから炎を吹きかけると、ネクロスは熱がる様に慌てて後ろに飛ぶ
 「一気に決める!カンテラブレイドコンボ!!」
 そこで横に引いた剣で追撃をかけて行くカンテーラ、
 渾身の突き、
 それをネクロスは両手の指を漆黒の刃と変え大きく左右より掴むように受け止めた
 「な・・・!?」
 カンテーラが目を見開き驚く暇もあればこそ、
 ネクロスはカンテーラを刃ごと上に放り投げ、指の刃を伸ばしながら両手両腕を大きく外側に広げ、一気に振るう!
 指の十刃が放り飛び、カンテーラの全方位に突き刺さる!
 「ぐっ!しまっ!?」
 その間にもネクロスは大剣と化し、カンテーラの上まで飛んで真上から一気にカンテーラに突き刺さる!
 ズドム!!
 が、カンテーラは何とか上から俺の方に吹き飛んで来て、俺は思わず受け止める・・・
 「カンテーラ、大丈夫か!?」
 「うだぁああああ!!」
 いきなりカンテーラが飛び上がる様に床に飛び、俺の方を見る、
 「安心しろ、向こうのパワーが上だっただけだ、っていうか・・・少しは俺の効果把握しろ!1ターン目に出す向きの効果じゃねぇだろうが!!」
 んな・・・!
 「んだとこらぁ!あんな奴を出してくるとは思わねぇじゃねぇか!!」
 「ハハハハ・・・・」
 アグニスの奴が高らかに笑ってやがる・・・くそぉ!
 「カンテーラ・・・」
 「わかってる・・・」
 「何が何でもあいつらを・・・」
 「そうだ、奴らを・・・」
 「潰すっ!!」
 「潰すっ!!」
 
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