オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

到着!魔道都市マジカラ!! ダブモン!!5話/14

 
到着!魔道都市マジカラ!! ダブモン!!5話/14
 

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宮殿-5
 
 「早く行きましょう」
 「そうね、行きましょう」
 ・・・
 「おい、もういいぞ」
 兵士とダブモンの気配は離れると同時に、全員が砂から出る
 「どうにか撒いたか・・・」「こんな手でもどうにかなるのか・・・」「助かったね・・・」
 「うぅ・・・砂が・・・」
 「よかったですね」
 「にしても・・・」
 砂から出たカンテーラが、チラリと、砂の中から出てきたペンチ・・・スナザイガの方を見る、
 「こいつ、起きたらどうするつもりだったんだ?」
 「その時はお前に気絶でもさせてもらってたさ、」
 「確かに、それが一番楽そうだ」
 軽く会話を交わす俺とカンテーラ、と、
 「だが、眠りついでにもう一働きしてもらうとするか・・・」
 もう一働き・・・まさか・・・
 ・・・階段のそばに一人の兵士・・・それを望むT字路左手側に俺とカンテーラが待機して、反対側に残り全員がいる・・・
 そこで、右手に持ったスナザイガを下の方にちょこっとだけ出す
 「ん・・・?あれは・・・」
 よし、喰いついてきた!
 ゆっくり歩いてくる兵士、その後ろに向かってみんなが廊下を大回りし、階段を上に上がって行く、対して、俺達は兵士から離れるように奥の分岐路まで走って曲がる、
 「あれ?あんなところに・・・」
 急ぎ兵士が向かって来る間に反対のT字路まで移動、右に曲がりつつそこにスナザイガを置き、誰もいない階段に向かって静かに疾走!
 「あれ?僕寝てた?」
 「おはようございます、見張りサボって寝ないでくださいよ・・・」
 「変だな、巣を出るくらいの寝相の悪くなんて無いはずなんだけど・・・」
 「砂の後までついてますよ、さっき移動してるのを見ましたし、気を付けてくださいよ」
 兵士とスナザイガであろう声が風に乗って聞こえる・・・
 「ああ、あんたこんなとこで何してるの?っていうか、出てきちゃったのは巣の砂が多すぎたからじゃないの?」
 「ええ?そんなはずは・・・」
 「砂が気持ちいからって砂を入れ過ぎて、こんなに砂を散らかして・・・」
 さらにそこにこの階で最初に見た虫型ダブモンの声まで聞こえてきた・・・
 ・・・うまい具合に話が進んだようである、スナザイガには悪いが、見張り中に寝るのもどうかと思う・・・
 そうして、俺達は四階へと上がって行く・・・
 そこ右手側に見えたのはサボテンのケープと幅広帽子を肩につけ、よちよち歩くペンギンの行列
 「かわい~もごっ!」
 何か言いだした四葉を慌てて押さえ階段に押し込み、ペンギンが行き過ぎた隙に、気付かぬペンギンの群れを避け、左手少し奥にある十字路にまで移動しペンギンの群れと平行するように移動、その先で俺達は分岐路よりこっそりペンギンたちの行列を見る、
 「あれはケープペン、ダブモンの中でも絶滅危惧種だったはずじゃ・・・」
 あのペンギン、やっぱりダブモンなのか・・・?
 「でも、最近、狙われる危険が少なくなって数を増やしてきたって聞きませんでした?」
 「それも聞いたが・・・まさか、こんなとこにいるとは・・・それも大量に・・・」
 「・・・どういうことだよ?」「俺も聞きたい」「僕も!」
 「あれの事、ちょっとは知りたいな・・・」
 「ええとですね、まず、あれの住んでるところは砂漠沿いの海岸線か、とあるオアシスなんですよ」
 「オアシス?」「オアシス?」「オアシス?」
 「オアシス?」
 「実際には、どっかから海水が砂漠の渦中に湧き出たもんだよ、人間どころか周辺の生物ですら飲めたもんじゃない、飲めるのは海水と一緒にやってきたのかあいつらくらいってなもんでさ、しかし、あいつらの卵の殻と、あいつらが付けてるサボテンの装飾品の棘、あれを混ぜて海水をろ過すると、真水になって飲めることが分かったんだ」
 「そうなのか」「真水に」「濾過して・・・」
 「ああ、だから・・・なるほど」
 「そう、あいつらの卵とケープを人間たちが掠め取って行くわけだ、卵は有精卵無精卵関係なく、帽子とケープは体温調節の役割も果たしているから、あれが無いと熱さや寒さにやられてしまう」
 「人間達だって必死ですからね、砂漠では水の確保が一つでも多ければいいですから・・・」
 「いよいよもって、それが海岸の方にまで行き、数を減らして行ったというわけさ、海水を真水にできるからな」
 「でも、そういうのはダブモンが女神の賜りものとか言ってる教会が許さないんじゃないのかよ」
 「確かに」
 「教会が許しておくの?」
 「可愛いあの子たちをいじめるなんて許せない」
 「言ったろ?この辺りじゃ教会は影響力あんまりないんだ」
 「ですが、近年になって、ケープペンの有精卵と無精卵を簡単に見分けられる方法が発見され、サボテンの棘についても代用のサボテンが発見されたようで、そのサボテンはかなり数が多いので今のところは大丈夫だそうですよ」
 「なろほど」
 「へぇ・・・」
 「そんなことが・・・」
 「やっぱり、可愛いのには生きててほしいわよね」
 さっきから色々変だぞ四葉・・・
 「とにかく進もう、カンテーラ、階段どこにあるか分かるか?」
 「異様にケープペンが集まってる場所があるんだが・・・」
 「は・・・」「へ・・・」「え・・・」
 「なんか、もしかして、えげつないとこに行こうとしてる?」
 「案内しましょうですか?」
 「仕方無い・・・頼む、カンテーラ、ウィルピー」
 「了解」
 「行きますよ!」
 俺達はケープペンが行き過ぎたのを見計らい、ケープペン達のいた十字路の方に走り出す、が、
 「ここからは見つかる」
 「隠れましょうです!」
 慌ててそこの十字路を止まり、
 「向こうの方をよく見て見ろ・・・」
 カンテーラに言われケープペン達の言った方をよく見ると・・・
 横倒しのキャタピラがぐるぐるとまわっている、と言えばいいだろうか、
 階段左右の部屋二つ、左の方が長く見えるその部屋二つをまとめてぐるりと囲うように、ケープペンが隙間の無い行列で回っており、その先の中央の方少し左がわに階段が見えるのである・・・
 「マジかよ・・・」
 「どうしよう・・・」
 「えええ・・・」
 「こんなの・・・見つからずにどうやって行けってのよ!!」
 俺達の動揺が、廊下に広がって行く・・・
 
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