月夜と私の過去と光の城 ダブモン!!4話04
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「リチャージ!ドロー!!」
おっし、山札から引いたのはモンスターカード、
これを2番に裏で置いて、チャージゾーンにも!!
「セット!」
さ、追撃よ!
「オープン!!メイコウリン!!」
「ダブモンNo.112、一点星の愛玩番犬 メイコーリン!!」
私の前に光が集まり、弾けると共に一体の子犬として具現化する、
小さな体躯に虎の模様のような光の文様を宿し、背中で毛がマントの様に伸びたものを持つ
「ダブモンNo.51、清輝の掃除婦 ララメイドクス」
向こうの奴の後ろから、くるりと小さな二頭身が一回転しながら飛んでくる
あれは・・・ここの掃除をしていた・・・?
藍色の長袖ロングスカートに白いエプロンとフリルキャップを合わせたメイド服を身にまとい、頭に前髪後ろ髪長さ違くに後ろ長目にぱっつりと一直線にカットされたかつらをかぶってその前髪で目を隠し、
その体は漆黒の色でギザギザの白い歯を見せる大きな口があり、両手に木で出来た長柄と幅広角歪曲四角先を組み合わせ、その四角先の方に毛糸を大量に生やしたような拭く部分がある布製のモップを持っている、ちなみに身長は大体、私の三分の一ほど・・・
そして互いにコストは2・・・両者チャージゾーンのカードを二枚表にする!
「私は、メイコウリンのコストにウィルピーキラメントとシャインエレメンタルパワーを指定する」
向こうは・・・
表に返してきたのは無機質パワーエレメンツとメイドセイケツエレメンツ!!・・・って、嫌に変な名前のカード・・・でも、二枚とも戦闘前タイミングのリサイクル・・・
つまりこちらのみ発動可能!
「私は、ウィルピーキラメントの効果を発動させ、ウィルピーキラメント自身を裏にする」
ウィルピーの体の光が増していく・・・
「一気に攻めろ~!!」
「いけいけ~!!」
後ろからの兎白、鼓動の応援・・・けどな!
「黙れっ!!気が散る!!」
「は~い・・・」
「は~い・・・」
少し呆れたような間延びした顔と声返してくる二人・・・まったく、うるさいったらありゃしない・・・
でも、勢いよく返した以上、負けるわけにはいかなくなったわ!!
だけど1番戦闘、こちらにパワーを上げる手段がない以上、パワー900のウィルピーがパワー1400のララメイドクスに勝つのは困難、
それに、ララメイドクスの効果も・・・ええい!!
一気に向こうのライフカードを削る!!
「私は、ウィルピーの効果を発動、ウィルピーキラメントをコストに、3番に分身を召喚するわ!」
ウィルピーの身体が輝き、二体に分裂していく・・・
が、ララメイドクスが二体のウィルピーに可憐にモップから水と叩き付け、
バシャ!
ゴシゴシと左側のウィルピーをモップで拭き、
続けて反対のウィルピーも拭いていく・・・
すると、その右側のウィルピーが光の粒と散り、消え去った、
あ~やっぱりこうなった・・・そうだよね、ララメイドクスには分身消す効果があるんだもんね・・・
「四葉さぁ~ん・・・」
本体の方のウィルピーが涙目でこちらに振り返ってくる・・・
「もういっちゃいなさい」
「了解・・・」
ウィルピーが背中の方のトンカチとペンチにその手を伸ばし、
ズゴン!!
動き出す前に、ララメイドクスのモップハンマーの一撃が、ウィルピーの頭に炸裂し、
ウィルピーは見事に気絶したのだった・・・けど!!
「2番戦闘、ゴー!メイコウリン!!」
メイコウリンがフードのやつに向かって駆けて行き、奴に跳び掛かり、噛みついて行く、
かふっ!!
しかし、首の前の部分で噛みつき、両前足で掴まった宙ぶらりんになるだけ、ダメだわこれ・・・
呆れからか、一気に思考が反転する
「あのねぇ!!」
そして、フードのやつに向かって思わず声を荒げてしまう、
「こっちだってテンションっつうもんがあるのよ!!もっとリアクションしなさいよ!!痛がるようにとか!!」
が、そいつはメイコウリンをぶら下げたまま、小首をかしげるだけ、
ピシッ!
っと思考がぶちぎれる・・・!!
「そんなら、意地でもリアクションせざるを得ない状況にしてやるわ!!メイコウリン!!ブレス的な物吐ける!?」
メイコウリンがぶら下がりから降りて、こちらに顔を向け、首を縦に勢いよく振る
「それならそれを・・・」右人差し指をフード野郎に向かって思い切り突きつける「そいつに向かって吹っかけなさい!!」
メイコウリンがフードの方に向き直って一旦こちらに後ろ跳ぶと顔を上げつつ息を吸い込み、向こうに向かって大口を開けながら一直線に拡大する光を吐き照射!!
相手の奴がそれでフードが吹っ飛び掻き消えるように消し飛ぶ!!
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