バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

森で相対せし地上げ屋炎獣一家 ダブモン!!3話04

 
森で相対せし地上げ屋炎獣一家 ダブモン!!3話/04
 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

f:id:OirenW:20190108111823p:plain

 
 「俺が・・・行かせてもらう!」
 ゴリアゲルの後ろから飛び駆け出して静止したのは、二足歩行のイグアナか・・・?
 ガチガチした甲殻を持つ爬虫類系のいでたちで、岩の様に黒光りした甲殻に大きな尾、何でもパクリと行きそうなデカい口を持ち、
 その体には、上半身に前の空き、腰をひもで結んだ紺色の作務衣を着て、頭に白いねじり鉢巻きを巻いている、
 それがカンテーラが憑依したバッフレイムをしっかりと見据え
 「さぁ、ステーキにしてやるよ・・・!」
 「お前は焼き鳥屋だろう・・・」
 呆れたようなゴリアゲルの一言が入る、
 や・・・焼き鳥屋・・・
 「おもしれぇっ!!」
 憑依バッフレイムが走る!
 さて・・・今の内・・・
 「リチャージ!ドロー!」
 よし、モンスターカードだ、こいつを2番に裏側で、もう一枚をチャージゾーンに裏で置いて、
 「セット!」
 2番のやつを表に!
 「オープン!こい、ドキサンショ!!」
 「ダブモンNo.129、泥次郎の土器作成師、ドキサンショ!(ドロジロノドキサクセイシドキサンショ!)」
 僕の前に現れたのは泥色の体色をした直立サンショウウオ
 のっぺりとした幅色の顔立ちに、手足短めで首から腹が白く、それ以外が黒と泥色の斑のような模様になってきれいな水を湛える高級な石のような印象を受ける
 そこから僕はチャージゾーンのカードを二枚表にしつつ右手を前に出し宣言!
 「僕はドキサンショのコストにマルチエレメンタルパワーと火と大地と水の土器パワーを指定」
 と、画面に二枚のカードが写る、ホットエレメンタルパワーに炭焼きエレメンタルパワー、そして、続けてもう一枚・・・
 あれが向こうの・・・
 「ダブモンNo.109、串刺しの焼き鳥屋、ベロシタン!」
 そう、ベロシタンのカードとコストか!
 「フレイムロケットダッシュ!!」
 バッフレイムが走り込み、ベロシタンに突進、
 「おっと危ない」
 が、ベロシタンがそれを両手を前に出し、角を握らず頭を正面から手の平で受け止めた
 「角は危ないからね・・・」
 そのまま両手で頭を握り全身ごと頭を持ち上げ、自身の後ろの地面に一気に叩きつける勢いでバックドロップ!!
 「ぐはぁああ!!」
 「いぃぞ~!!」
 ベロシタンが立ち上がり、ゴリアゲルの方から来た声援に右親指を思い切りビッ!っと立ち上げ答える
 一方の憑依バッフレイムはゴロリと転がるように立ち、
 「くそっ!パワーが足りてねぇぞパワーが!!」
 え・・・?
 「ええ~でも使えるカード無いよ・・・」
 カンテーラが僕を右目を力強く見開くようににらみつける
 「空気読めオラァ!全力で戦わせろぉ!!」
 「ああもう、僕はバッフレイムの効果を発動」
 「うっしゃぁああああ!!」
 大声で嬉し叫ぶカンテーラ、
 「これで勝てるわけじゃないんだけどな・・・」
 「おらおら行くぜぇ!!」
 カンテーラがベロシタンに走り出す、
 「それなら、こっちも本気を出しましょうかね・・・」
 と、カンテーラがいきなり横に回転
 「フレイム・ドラム・スピン!」
 身体後方部分から軌跡に炎をまき散らしながら更にもう一回転
 「二連!!」
 二つの炎円璧が重ね合わさり、さらに厚い熱い壁となってベロシタンに迫る、
 「おおっと、でもそんなもの、こうだ!」
 不意に、一筋の針が炎の壁を貫通し、憑依バッフレイムに迫る、
 「なっ!?」
 慌てて跳躍し、これを避ける憑依バッフレイム、
 「甘い甘い、それ!」
 がすぐに針をひっこめて加えられた第二撃に、カンテーラは宙にいて避けられずに下胸から背に串刺しにされる!
 「がっ!!」
 憑依牛を串刺したものの正体、それは・・・ベロシタンの伸ばした舌だ!
 「ほらほら、一気に行くぜ!」
 そこにベロシタンの口から炎が吹かれて舌を伝って一気に憑依牛の内部に炎が注入
 「がぁあああ!!」
 歯を食いしばろうとしてのもがくように叫びながらも身体の周りにも炎が伝わり、そのまま黒こげになり、爆発、消滅する!!
 と、爆発から僕達の方にカンテーラが布切れの様に飛んできて地面に転がる、
 さすがに、今の一撃はきつかったのか、うつ伏せ顔横倒しの体から煙を上げ、目を回して気絶している・・・
 「大丈夫か!?」
 「そうだぜ!!」
 「これは少し休みかしら・・・?」
 「ですね・・・」
 後ろの良星、兎白、蜜羽さん、ウィルピーの言う通り、カンテーラは少し休んでた方がいいだろう・・・
 でも、今は僕は別の事をしなくちゃ!
 「行って、ドキサンショ、」
 右拳を堂々と突き出し、宣言だ!!
 「直接攻撃!!」
 と、ドキサンショが胸元から・・・えっと、
 胸に直接手を入れたように見えたけど・・・なにあれ、もしかして、あの表皮って・・・服か何かかな・・・
 の中から、土を焼いたような土器性の手裏剣を取り出してきた、
 空気が流れるような文様が付いた代物で、それをゴリアゲルの方に投げる!
 「なにっ!?」
 ゴリアゲルは一瞬動揺するものの、一歩足りとて動かず、手裏剣はゴリアゲルの足元に刺さる
 「なるほど、こうやって進行していくのか・・・」
 そう、ゴリアゲルは納得した声を上げた
 「本来ならば、これをぶつけられる側になるのだろうな、こちらが無闇に攻撃すれば・・・」
 「てめぇ、なんてことしてくれやがんだ!!」
 ゴリアゲルが納得しているにも関わらず納得して無い者が一体、そう、ベロシタンだ、
 ベロシタンがこちらに目じり釣り上げ怒鳴る!
 「親分に当たったらどうする気「まて、ベロシタン」
 が、このまくしたてをゴリアゲルが止める、顔を横にしてゴリアゲルに向けるベロシタン
 「当たらなかったのだからいいだろう、それに、このような物で傷つく私とでも?」
 そういって、ゴリバーニンが背中から「はぁああ!」炎を上げて右足を上げ
 「ぬぅん!!」
 目の前の土器の手裏剣を踏みつぶした!
 ズガシャン!!
 土器の手裏剣は盛大な音を立てて砕け散った!
 それを見たベロシタンはあわててゴリアゲルの方に向き、頭を下げていく
 「す・・・すいません、親分!!」
 ベロシタンはゴリバーニンに何度も平謝りだ・・・
 「すいません!すいません!」
 「もういいベロシタン、」
 そう言って、ゴリアゲルがこちらに目線を戻してきた・・・
 「さぁ、続きをやろう、次は誰が出てくるのかな・・・?」
 そして、ゴリアゲルは余裕綽々のまま、こちらを見降ろす・・・!
 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――