バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

魔族の魔術学校 ダブモン!!20話/01

魔族の魔術学校 ダブモン!!20話01
 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 

 

 周りを見回せば、羊皮紙で包まれた壁、床、天井、
 それらは不思議な光を放ち、文字が描かれているのが見える・・・
 「とにかく、勝てば出られるんだろ!!」
 そうなんだけどね、イグリード・・・
 目の前の炎の精霊の様なダブモンに心中で答えつつ
 長い緑のローブに直線ばかりの髭の濃い顔のおっさんが右手に赤い杖を持ち、
 目の前のカードの置かれた板に向かって
 「リチャージ!」
 僕も!
 「リチャージ!」
 「ドロー!」
 「ドロー!」
 「セット!」
 「セット!」
 「オープン!!」
 「オープン!!」
 「イグリード!!」
 「ダブモンNo.211、灼熱の粉砕屋、イグリード!!」
 「任せろ!!」
 僕の前にイグリードが躍り出る!
 僕の三分の1ぐらいの大きさながら筋肉質な炎の肉体と燃え上がる炎の髪、こわもてだが熱血漢な顔を持つ、
 「こちらはロウボン!」
 「ダブモンNo.405、木系の橋梁点検、ロウボン!!」
 おっさんの前に出てきたのは目を閉じた、上部先が縦に渦巻くように巻かれた木の杖に白いひげのおじいさんの顔が付いたようなダブモン、
 それが目を開きイグリードと対峙する
 「僕は『イグリードのコストにマグマエレメンタルパワーを指定!』」
 「私は『ロウボンのコストに火炎魔力アップエレメンタルを指定、さらにロウボンのパワーを200上げる!!』だ!!」
 「1番戦闘!!」
 「1番戦闘!!」
 イグリードがロウボンに向かって飛ぶ!
 そして、右拳を上げ殴り掛かる!
 が、その直後にロウボンが素早く跳んでイグリードの頭部に自身の頭を叩きつけイグリードが思わず叩かれた頭を右手で抑え怯む
 「ぐ・・・このぉ・・・!」
 ロウボンは笑っているように見えつつ着地した、
 「これならどうだ!!」
 と、イグリードがその両手でロウボンの頭を掴み、その手を赤く光燃やして熱する!!
 しかし、ロウボンが無理矢理、首を回すように頭を回すと、
 そばの空間に熱が螺旋を描いて集まり、さらに、ロウボンが無理に頭を前に倒すと、
 それはイグリードに降りかかる!
 「ぐっ!なんの!!」
 イグリードは歯を食いしばりつつ耐えた!
 「ぐはっ!」
 だが、ひるんだすきにロウボンの杖の持ち手に腹を突かれ、ロウボンを両手より離す!
 「おっと、『ここでロウボンの効果だ!!3番に炎での追加攻撃!!』」
 おっさんの目端が少し上がった少しの笑顔含みの悠々とした宣言!?
 「くっ!『イグリードの効果で相殺!』」
 「『優先順位の関係で効果は相殺できない!!』」
 「なっ!?」
 と、僕が思わず驚く中でロウボンが頭を横に回して、頭の上に大きな火の玉を作り上げ
 「なっ!?」
 イグリードが驚く中でイグリードの方に放り込み、爆発!!
 その衝撃にイグリードがこっちに吹っ飛ばされてくる!!
 「さらに、『ロウボンの効果、ダメージを受けてもらう!』」
 僕も迫りくる衝撃に思わずイグリードを受け止めつつ顔前で両手を交差させ守る!
 衝撃が和らぎ、僕はイグリードを下に置き、
 イグリードが歯をかち合わせた苦しそうな顔で僕を見て、口と歯を開く
 「すまねぇ、少し休ませてくれ」
 「わかった」
 返しつつおっさんの方に向き直る、
 「ターンエンド!」
 宣言するおっさん・・・
 おっさん、笑顔が抜け切れていない少しの笑顔、余裕そうだ・・・
 「ターンエンド!」
 おっさんの宣言に僕も返す
 とにかく、これに勝ってここから出ないと・・・
 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――