霊奴の廃坑 ダブモン!!18話13
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
13
「リチャージ!ドロー!セット!オープン!!」
さて、体も温まって来たし・・・!
と、向こうに昏い力が集まり具現化、現れたのは、
頭から体全てに垂直で流れる黒い長髪で何かを恨むように片目だけを見せ、来ているのはぼろぼろの白い服一枚のみ・・・
コウザンドレか・・・
と、俺の前に無数の針が飛んで床に刺さり、その床が針の熱で爆発し。
その爆風が晴れたところにいつの間にか二足歩行のイモリがいた、
横に貼りだした目が鋭く、前に伸びた顔を持ち、濃赤銅色の少し硬い肌に長い尾、
何より、その指に幾本もの針を握っている・・・
「ダブモンNo.126、針灸のイモリ、イモーシン!」
「イモーシンか・・・おし・・・憑依!」
俺が憑り付き、イモーシンの首元に布が巻き付きカンテラが付く!
「『イモーシンのコストにマルチパーシングエレメンタルパワーを指定!』1番戦闘!!」
コウザンドレとロックロ―が対峙する・・・!
コウザンドレが両手を左右に出し、幻影の手で握りつぶそうとする!
「『ロックロ―の効果でコウザンドレの効果を相殺!さらにイモーシンでダークゴースティングパワーを止める!!』」
ロックロ―が羽ばたきで左右に岩の壁を生やす!イモーシンがコウザンドレに針を投げる!!
が、不可視の手は岩の壁を砕き針を弾き、ロックロ―に向かう!
ロックロ―はそのまま後ろに羽ばたき避けた、
「『ダークミスゴースティングパワーにマルチエレメンタルパワーにマルチプルエレメンタルパワー、マルチガルプラスエレメンタルパワーで対抗!!』」
そこでコウザンドレの目が赤く光る!ロックロ―の三度の羽ばたきにより二者の間に形成される岩の壁、
「『デッドダークゴースティングパワーをマルチパニッシュエレメントで相殺!』っつ、止められない・・・」
が、気配と見た目で分かる、昏い力が岩の壁を砕き貫通して岩煙と共にロックロ―にぶち当たりロックロ―が吹っ飛び壁に叩きつけられる!
そのままコウザンドレが愉悦の笑顔で両手を胸の前で合わせロックロ―が不可視の手に握られ爆発!消滅した・・・
さて、次は俺の番か・・・
「行くぞ・・・!」
気合を込めるように俺は言葉を続け・・・
向こうのコウザンドレに向かって闇の力を込めた針を投げ、黒い力を少し払う、
が、その間にもシメンソグが相棒の方に走り込み、人狼の右爪を振るおうと外側に
「おっと」
そこに俺が降り立ち、振るわれる爪を左前腕を縦にして指の間の針で受ける、
が、その下の爪二つが腕をかすっている、
ま、この位はいいか・・・
防いでいる反対側の右手でシメンソグに針を投げるもシメンソグは後方高くに跳躍して避けつつ元の場所に戻り、発散できずに煮詰めすぎた憎しみのような昏い感情のみで口端が上がったような不気味な嗤いでこちらを見るコウザンドレの左前に並ぶ・・・
さて・・・これで・・・
次だ・・・
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――