森で相対せし地上げ屋炎獣一家 ダブモン!!3話/08 妖魔版
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筋肉男たちが何やら談笑している、
筋肉を誇示するように薄い肌着を着ているが、下は簡素な長ズボンで、長袖の簡易着を腰に巻いている、
どうやら、同じ型のつなぎのようなもののようだ、クリーム色に青色や草色もある、
そして頭には黄色に着色された半球状のヘルメットを各々に付けているが・・・
その左奥、教会であろう建物の木の両開きの扉の前には一人のおばあさんがいた、
その建物は以前に見た教会と同じく、上の方に高い塔のようなものがあり、その上方の宙洞には鐘が吊り下げられ、天辺には羽ロザリオが建てられ、それ以外は三角屋根、
扉の左右中部には大きなこちらも両開きの窓が存在し、建物そのものは赤色と白色の煉瓦で組み立てられており、屋根も赤茶色の暖色系で、まわりとは明らかに異なる、教会だと主張するためだろうか?
そして、おばあさん、教会の前にいる少し柔らかげなおばあさんは、少し丸くコロコロとしていて、首の後ろに丸く髪をまとめ腰が前に曲がっており、
上下の簡易服に幾多の布を重ね着て衣類として、その曲がった体を木の杖で支えている
「済まないがどいてくれないか?」
「あん、なんだおめーは」
カンテーラの声に言って振り返ったのは筋肉質ではあるものの腹の出たおっちゃんだ、口元から顎にかけて大きく髭を伸ばしている、
全員が二者の方に注目する中で、おっちゃんがカンテーラをおどけるように見降ろす
「なんだ、ダブモンか~どうした?教会に何かようか?」
対し、カンテーラはその大男に見えるおっちゃんを鋭く見上げ、
「仕事探してんだよ、頼むからどいてくれ」
「仕事探してるって、お前のようなちっこいやつがか~せめてイシヅムゥマぐらいにでっかくなってから探せよ、な、イシヅムゥマ!!」
と、後ろの方から背の高い、職人気質な二足歩行の透明なコオロギ?な虫が前に歩き出てきた、
長い触角に透明な甲殻は丸い背中に茶色い楕円模様が入り、その楕円の複眼はかっこよささえ見え、下左手には五角形で内に持ち手の付いた壁土塗り用の小手を持ち、
身長は筋肉男たちと同じくらいある
ま、カンテーラは俺達の半分ぐらいしかないからなぁ・・・威圧に欠けるか・・・しゃあない!こっちとしてもこのまま問答しているわけにもいかないしな!
「おいこら、とっととどいてくれよ」
「ん・・・?」
俺が唐突に上げた声に、おっさんが今度は俺の方を見降ろす
「なんだ?今度は本当にガキじゃねぇか!!」
少し怒ったかのように威嚇するようにその目つきが鋭く遷移する、だが、ここで言い負けてなんていられない!
「悪いかよガキで、今無一文なんだ、ちゃっちゃとどいてくれないか?」
「んだとこらぁ、ガキはちゃっちゃと帰って母親の手伝いでもしてな!!」
周りから笑い声が起きるが、こんなことで臆してはいられない!
「故あって旅してんだよ、あんたらも邪魔する理由なんてないだろ、とっととどいたらどうだ!?」
「なんだと、言うじゃねぇか!!」
「教会は飛翔を望むものに仕事を与えるんだろ、飛翔を望んでいいのは万人共通のはずだ、違うか!?」
カンテーラの言い分に、おっさんはそちらを見つつ少し悔しがるように歯を見せ下がり、
「そりゃそうだがな、大人には大人の吟じってもんがあってな、子供に仕事させるわけにゃいかねぇんだよ!!」
だが、それでもこっちはひるめない!思い切り右人差し指を出して指摘してやる!
「というかな、あんたらそんな恰好でここに集ってるってことは、仕事受けに来たんじゃねぇのかよ!!さっきの様子を見たら見つかったところを今から行くところじゃないのか!?それとも違うのかよ!!」
「ぐっ・・・それは・・・」
「はいはい、そこまで」
と、おっさんがひるんで黙り込む中、教会の前にいる婆さんがいきなり俺達をなだめに入る、そして、筋肉男たちを言いくるめるかのように杖を振り、
「あんたらは現場に行きなさいな、なぁに、この子たちにはちゃんと仕事回しとくからさ」
「うっ、だけど・・・」
ばあさんが一瞬眼光鋭い眼に替わる「教会と私を信用しなさい、」が、すぐに優しげな眼に戻った「なに、悪いようにはしないよ」
「うぅ・・・」
筋肉男がうめき
「しゃーねぇな!!」他の筋肉男たちに顔を向けつつその右拳を振り上げて行く「おまえら、行くぞ、今日は北西方面で新築の続きだ!!」
「おぉおおお!!」
イシヅムゥマを含む筋肉集団が一緒になって右拳を振り上げ、大通りを俺達の後ろの方へと歩き出す、そして、その中でおっさんがばあさんの方に顔だけ向け、
「ばばあ、信頼してるからな!!」
そう台詞を残して・・・去って行った・・・
「それじゃあ、あんたたち・・・」
と、そこから俺達は・・・婆さんの前にゆっくり居並ぶ、すると、その中でさっきの舌戦で一際目を引いたのか、婆さんがカンテーラの方を見た
「さっきの様子だと、人語を話せるダブモンだと見たがねぇ」
「そうだ」
「僕もそうですよ」
問いかけられた質問に、カンテーラのみならずウィルピーも一緒に答えた、
「それじゃ、あの仕事を頼もうかね、ちょうど人語を話せるダブモンが出ていてね、頼める者がいないんだよ」
「仕事ってなんだよ?」
俺の言葉に、今度は俺のほうに目線が移り
「ああ、ちょっととある物を取ってきてほしいのさ、教会のストックがちょうど切れていてねぇ、私が行ければいいんだけど、何分腰を痛めてね、なに、人語を話せるダブモンがいれば簡単さ、ただし・・・」
「ただし・・・?」なんだ・・・?
「管理をしているダブモンとの約束でね、私の口から直接ある場所は言えないのさ、そのダブモンのいる大体の場所教えるから、そいつから訊いてくれないかね」
ふぅん・・・なるほど、
「で、肝心のその仕事ってのは?」
「ああ、それを言わないとね、それはね・・・」
名・竈馬の石積み員 イシヅムゥマ ダブモンNo.119
概・M モンスター コスト2 パワー1400 虫・風属性
発・戦闘前・自任意・次の戦闘終了まで・条文の頭に指定:
条・主対象:一・相手の全てのモンスター・オーバー
ただし合計パワー2000以下である時のみ条件を満たす
効・第一効果:一のいる場所の戦闘のみを全てスキップする
文・石を積んでかまを作るカマドウマ型ダブモン、元は自身がこもるシェルター
であるが、熱のこもりが良く、結果、その後が人に使われることも
珍しくない、現在ではその技術を買われて人と共に作業することもある
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