バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

地雷 ZⅠRAⅠ ~100の死闘(ワンハンドレット)~/2

 

地雷 ZⅠRAⅠ ~100の死闘(ワンハンドレット)~ 2
 
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 「カラミソ・・・?聞いたことの無いネーミングだ・・・」
 後ろを振り返るとそこには、小さい少年がいた、金髪碧眼白皙の肌、黄色いポロシャツに茶色の短パン、
 明らかに周りを魅了するような造形美・・・
 「あなたこそ、へたなロールプレイはやめたらどうです?筋肉の付いた細身の成人男性の基礎部分に迷彩軍服を着させその上に茶色のマント、なのにヘルメットも付けず、付けているのは鼻にかけた丸眼鏡、それに茶髪を軽く後ろで結んだロンゲ、ニヒルなキャラメイクなのに、首から上がファンタジーだ」
 呆れたような言葉だ、演技だと・・・?、このやり方が好きなだけだ、
 色々な地雷が並ぶ中、素早く馴染みの地雷三つを選んだのもそれが理由、
 「妹の病気を治すためには・・・金が必要なんだ・・・」
 「ZIRAI100ストーリー、軍人が犯罪者となったわけ、ですかね?エンディング解放に必要なのはお金ではなくスターポイントですよ」
 「なんとでもいえ、この戦いに打ち勝てば、妹を助ける事ができるんだ・・・」
 「ああ、そういえば、あなたはいくつエンディング解放しました?僕はそのストーリーも解放しましたよ、何なら語ってあげましょうか?」
 「一体何の事だ?映画?小説?それともマンガの話か?それともタイムパラドックスでも起こすつもりか?」
 思わず制止する
 「うさんくさいな、語り始めたらここから離脱する」
 「その方が僕にとっては好都合ですが、運営に通報されても嫌ですからね、やめときましょう、エンディングをゲーム内及び掲示板で語ってはならないのも規約ですからね・・・」
 まったく、うっとおしくこいつを無視し、山側に歩き出す、とりあえずどうしようか・・・いや、かすかに横を通る道が見えて来たな、
 「あの道どっちに行きましょうかね?」
 真後ろをさっきのカラミソが付いてきている、まったく、これも生存戦略の一端なのだろうが・・・
 お、この道、扇状に分かれた、というか単なる曲がり角か、の道の左側に、廃墟のような街並みが見える、まずはあそこに
 「へい!ソルジャーズ、」いきなり僕の腰から聞こえたのはのイキの良い男性の声「早速の犠牲者だぜ、名はサラァ!!死因はモグラボムでドッカァアアンだ、詳細は画面付き端末機でチェェックしてくれい、それでは、アデュー!!」
 ん?犠牲者の報告か・・・腰元にぴったりと備え付けた薄型ケースよりタブレットを取り外し確認する、映っていたのは、欧米風のヒステリックな茶髪長髪の女性の顔写真、その右に描き出されていたパーソナルデータによると、名はサラ、死因はモグラボム・・・
 「ウィンドウに顔写真、その横に名前、およびその下に死因が書いてありますね~」
 「戦士たっちぃ~」続けてタブレットから聞こえてきたのは妖艶な女性の声だ「犠牲者の続報よ~、名はダクニ、原生地雷踏んじゃったみたいね~、ま、これもあなた達が派遣された理由だから、あきらめて頂戴ねぇ~ん、それでは、ナムサン!!」
 今度映ったのはゴツゴツしたアジア風の男性、右に書かれた名はダクニ、死因は原生地雷・・・
 「無敵時間が切れてすぐですね・・・」
 背後のカラミソの声、汽笛が鳴った直後に十人ぐらい吹っ飛んだこともあるのだ、これぐらいは珍しいことではない
 「っていうか、このアナウンス、何種類ぐらいあるんでしょうか・・・?最近の音声生成ソフトもすごいですよね・・・」
 音声生成ソフト?まぁ、良いDJ雇うのも安くないからな、人員削減というやつだろうな
 さて、こいつは無視して、早く廃墟の方に向かうとするか・・・
 廃墟に向かって歩きだし
 「あっ、待ってくださいよぉ~」
 声が聞こえたと共に、チラリと後ろを見ると、ガキがいっちょ前についてきていた
 「ついてくるな、貴様もこの戦いの参加者だろう?」
 「そうですよ、だからこそついて行きます」
 「後悔しても知らんぞ、まったく・・・お・・・!」
 ちょうどいい具合に海側の木の根元に木箱が設置してある、
 まだ戦いは始まったばかりだが、罠を設置されてる可能性もあるか・・・?
 正面は避け、手前の方から大きく回って木箱を開ける、
 中にあったのは青灰色の金属で平べったい魚を模したような地雷、
 ヒラメボム、というやつだ
 左方向に進み回り続ける爆弾・・・
 どうする?不確定要素が多すぎるが・・・広い所に置いておくか・・・
 街側の方にある程度進み、道の真ん中で今手に入れたそれを埋め、足早にすぐにそこを離れる
 「何を埋めたんですか?」
 「お前に教える義理は無い」
 「てめー黙ってんじゃねぇぞああん!!」
 
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