バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

ウルフォス/15

ウルフォス 15
 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 
f:id:OirenW:20200813023200p:plain 
  
 「本当にこのチップを解析して出た波長の電波を追えば宇宙人のアジトが分かるんだな?」
 「そうらしいです」
 ミーティングルームにて、左手にいる鷲ヶ埼さんの疑問符を付ける声に応える俺、
 「今回は宇宙人対策部隊との共同戦線だ、捕縛を第一とするが、出来ない時は攻撃も辞さないということだ」
 と、モニターを背にする隊長の声と同時にミーティングルームの扉が開き、そこより十数人の部隊が入り込み整列する・・・
 頭にヘルメット、全身を包む軍用スーツの上には防弾チョッキを着て、
 むやみやたらとごつい両手銃を携えている
 「こいつは・・・?」
 「高出力レーザーと同時に物理弾を撃ち込む最新式の銃です」
 思わず声を出した俺に、銃に目が行っていたせいか銃のことを応える隊員の一人
 「殺意高いな・・・」
 「これがうわさに聞いたレーザー&物理銃、M-AUTT04・・・」
左手の机向こうから聞こえた声は豹賀さんのものだった、見ると、目を少し見開かせた驚愕と憧憬に近いまなざしで銃を見る豹賀さんがそこにいた
 「豹賀さん?」
 「あ、ごほん!」
 一つ右こぶしを口に近づけ席をしたところでいつもの調子に戻る豹賀さん
 「それでは、出動!!」
 俺たちは、レーダーが示した場所に向かう、そこにあったのはコンクリート厚い廃工場、俺たちは包囲し、俺は錆び付き開いた薄いトタン板で出来た出入り口から中をうかがう・・・
 「おや、どうやら人間たちが集まってきたようですよ・・・」
 「えええ~どうするんですか!?」
 中にいたのは、中ほど右に鉄のスーツケースを両手に持った帽子と全身を黒い布に包まれたような奴と、
 その反対側に全身を白い髪の毛で覆われたような奴・・・
 っていうか、気付かれた!?
 「気付かれたぞ!!やむを得ん!動け!!」
 隊長の指示に、俺達は中に入り銃を向ける!
 「そこを動くな!お前たちを拘束する!!」
 「いやですよそんな」
 黒い布の奴は余裕綽々だな・・・
 「ど・・・どうするんですか!?」
 対して、白い方はおびえたように体を震わせ、俺達と黒い奴をせわしなく交互に見る
 「決まってるでしょう?このような時のための商品です、さぁ、思う存分お使いなさい・・・」
 と、スーツケースのロックを開け、中から赤い布とクッションを下支えにしたでかい鋼の注射器のようなものを取り出し、あの髪の毛の奴の中に刺した!?
 中の液体が注入されるとみるみる内に巨大化する髪の毛の奴!
 そして、髪の毛のような足のようなもので地上を薙ぎあたりを一掃、僕は幸い髪の毛の内側にいて大丈夫だったが・・・
 しかし、同様にその内側にいた黒い奴が軽やかに右手を上げ
 「それでは皆さんごきげんよう・・・」
 向こうを向いて右手を下げつつ去ろうとする!?
 「待て!」と、銃を向けつつ「お前は一体何者だ!!」問うと
 黒い奴は顔だけこちらを向き
 「私ですか?そうと訊かれて答えますか?ま、いいでしょう、私はこのパーティの主催者、ファントム星人ですよ、」と上半身をこちらに向けながら両手両腕を上下逆蝙蝠のように広げ「ではさらば」
 一瞬辺りが闇に包まれ、晴れた時には、黒い星人が消えていた・・・
 「学狼!私たちはあの髪の毛の方をどうにかするぞ!!」
 「我々は二手に分かれ、髪の毛の奴の討伐と黒い方の捜索だ!」
 了解!!
 隊長の一喝と武装隊員の方から聞こえた声、同時にそこで髪の毛が一気に薙ぎ払ってきて、僕は吹き飛ばされる!
 周りは銃を髪の毛の奴に撃ったりしてるが効き目はなさそうだ・・・ええい!
 工場の外に回り誰もいてない中で・・・
 「ウルフォス!!」
 こいつか!ホワイヘアー星人だな!
 髪を伸ばしてくるがこんなもん!
 爪の一閃で斬り裂く!さらに、地上人の攻撃にひるむ!!
 「こ、こんなはずじゃ・・・」
 「今すぐに降参するのであれば攻撃をやめ、身の安全も保障するぞ!」
 「だ、誰が・・・地球人に情けなどかけられるものか!はぁあああ・・・」
 っつ!隊長ってやつの声に返答すると同時にホワイヘアー星人の内部から高エネルギー反応が・・・あの刺し入れた液体の効果の一部か!?
 「内側より高エネルギー反応です!このままだと大爆発します!!」
 「何だと!?」
 今度は丹頂池ってやつの声が聞こえ隊長ってやつが応える、が、この状況どうすれば・・・お!ちょうど良いところにセスウィングが飛んできた!
 借りるぞ!
 そのままウルフォスウィングとなり、飛行突進しつつホワイヘアー星人を掴んで上に弧を描いて上昇、一気に宇宙空間に!
 「放せ!」
 生憎、そうするわけにはいかない!
 宇宙に到達したところで離し
 「ワォオオオオオ!!」
 一気に光線で撃破した・・・
 ・・・
 「よかったですね、帰ってこれて」
 「あのまま死ぬかと思ったんだぞ俺は!!」
 工場を背にした道路でセスウィングで待機し白い奴が出たと同時に空を飛んで攻撃しようとしていた鷲ヶ埼さんの怒号が響く
 「まぁまぁ、セスウィングの高性能ぶりが功を奏したと、それでいいじゃないか」
 隊長が鷲ヶ埼さんをなだめるも、豹賀さんが右手を顎に当て何かを考え込んでいる・・・
 「でも、もうあの波長は使えませんね・・・」
 「仕方無い、あの波長を使っていることが敵側に知られてしまっただろうしな・・・だが、無収穫というわけじゃないかった・・・それだけでも良しとしよう」
 ファントム星人、このパーティの主催者だと言っていた、
 一体何が目的で宇宙外来種をばらまいたりしているんだ・・・!?
 
 ヒーローショー
 ブライトワールドドームウルフォスショー!!
 因縁の怪獣が宇宙人を連れて復活した!?
 今こそ決着の時!!
 
 学狼も遊びに来るぞ!!
 君もウルフォスや学狼と握手しよう!!
 
 前売り券は近くのコンビニ、またはチケットサイトで!
 君の観戦、待ってるぜ!!
 
 ブライトワールドドーム
 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――