バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

マルチプルブレイドターンインフィニティ オブ トラジリィー/14

マルチプルブレイドターンインフィニティ オブ トラジリィー 14
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 先にあった山間の南の関所も兵士が倒れていた・・・  BGM:ワールドマップ1
 牢のような分厚い木の門も無残に破壊されている・・・
 「一気に突破したって感じだな・・・」
 「手練れが六人もいるんだ、数人程度の関所など物の数ではあるまい」
 「確かにな・・・」
 関所見るジンガさんの意見にアルフィエラスさんが注釈を加える
 「だけどこの先は・・・中央平原・・・」
 俺はぼそりとつぶやいた・・・
 一体、この先に何が待っているのだろう・・・
 「ほら、一気に行くぞ、兵士たちが倒れている間にな、もしかしたら追いつけるかもしれん」
 「あっ!待ってよ!!」
 アルフィエラスさんにリリサが付いていく
 「行こう!」
 「そうだな」
 マユーカにジンガさんも先へと進む・・・
 「・・・行こう・・・」
 抜けた先は、一面の草原・・・
 「この先のどこに行こうとしてるんだろう?」
 「どこに行くにしても、まずは中央まで行って」
 「様子を見るのが正解だろうな」
 「でもあれだけ活動範囲が広かったんだから、今さら他の国に行くとも・・・」
 「王国やフォビドンでもこのままだったら指名手配されるはずだろ?」
 俺の疑問にジンガさん、アルフィエラスさん、リリサ、マユーカまでが意見する、
 確かに、王国内部だけなら王国の指名手配だけで済むかもしれないけど、
 事は王国と帝国の戦争まで引き起こした相手だ、王国やフォビドンも黙っているとは思えない・・・
 「とにかく、南だね!みんな、罠とかあっても対応できるように気を付けて!」
 俺の声にみんなが顔だけ俺の方を向き
 「了解」「わかった!」「わかったよ!」「ふむ」
 返す、
 俺達は草原を駆けていく・・・そうして・・・          ズドドド・・・
 「そういえば、アルフィエラスさんって回復術使えたんですね」
 「何を言ってる、私はシスターだぞ?」
 まそりゃそうなんですけど・・・
 などと走りながら会話などしつつ、太陽と月が巡る中で追い続け、  SE:気付き
 あれは・・・人影・・・メイダ達だ!
 と、いきなりダイガが12個の鍵を放り投げると、それが前方に大きく円を組むように広がり、
 突如地面から振動を感じたたらを踏む、
 なんだ・・・轟音!?
 すると、前の地面がドーム状に盛り上がっている!?
 「あのあたりは中央平原のちょうどど真ん中・・・」
 「急ごう!」
 が、俺達は走るその先は盛り上がった地面に塞がれ、仕方なくメイダ達人影のいた南側に回る、と・・・
 「ようやく来たか・・・」
 五芒星とメイダがいた・・・
 全員同士で対峙する
 「メイダ、お前は門を守るのだ!」
 「あ、はい!」
 そんな中、タイガの命令でメイダが星に乗って俺達の後ろに飛んでいく・・・
 ・・・あの星、そんな能力あったのか・・・
 と、タイガが後ろに振り返ると、盛り上がった地面の前面が  SE:自動ドア開く
 左右に開き、タイガが奥に入っていく・・・        SE:自動ドア閉まる
 よく見ると、俺達が回っている間に土がさらに盛り上がり、内部よりドーム状の建物が現れているのが見えた、
 青白い金属でできた半カプセル状の何か、
 ところどころに自身をそのまま縮小したようなものが地面からくっつき生えている無機質な建物・・・
 「お前たちの相手は俺達だ!」
 「我が忠義にかけて!」
 「このスロットマシン回しちゃうよ!」
 「・・・消す・・・」
 と、見ている間にも建物の前のコウ、アイレス、ロサミ、エーラーンが声を上げる!!
 やっぱり、すんなりとはいかないか!            BGM:五芒星戦1
 俺が駆けると同時にアイレスも駆けてくる!
 互いの盾がぶつかる!
 「お前たちはいったい何を考えているんだ!?」
 「それを君たちに話す必要性は無い!!氷聖烈光盾!」
 盾から出る光が俺を盾ごと凍らせようとする、
 だが!
 「握留氷槌盾!」                       バシィイン!!
 咄嗟に相手の鎧を掴み、相手の冷気すら利用して氷を叩き込む!
 だが、俺の体も一部凍る、痛み分けか・・・!
 「ぐ・・・」
 「おっと、俺も混ぜてくれよ」           
 ジンガさんが割り込み縦大振りで追撃
 「黒曜防返壁!」
 がいくつもの大剣が盾となってアイレスを守る!
 弾かれるジンガさんの大剣!
 「すまない・・・」
 「いや、いいさ・・・」
 「おっと、これで終わりだと?地裂罰列斬!!」           ザザシュ!
 コウとアイレスが掛け合う中でも           ガシュガシュガシュガシュ
 ジンガさんの一撃が大剣盾に叩き込まれ大剣が分離、    ザザシュザザシュッ!
 さらに、大地の破片と共に大剣が叩き込まれていく!
 が、これを受けたのは跳躍して入り込んでいたコウだ!
 「一刀黒曜斬!」                黒き闇よ、喰らいたるものよ、
 いくつもの大剣が一気に撃ち込まれていく!   その化身となり命たるものを砕け
 「順次六閃」        ガシュ、ガシュ、ガシュ、ガシュ、ガシュ、ガシュ、
 大剣の隙間を縫い、コウにゆっくりとしたテンポで矢が撃ち込まれていく・・・
 「闇よ・・・ダーククライマスー」
 「敵も味方もすべて冷静に!リスナーコールド!!」
 「吹雪よ!氷の爆発となり全てを斬り裂け!ブリザバンナイフ!!」
 闇で作られた何かがその棘々の大口を開け、そこにいきなり冷気が来たと思ったら、吹雪の雪のよぅに雪結晶の刃が飛来!
 敵たちを氷が斬り裂く間にも、俺は上下から来た闇の棘に体を斬り裂かれる!
 「ぐっ!」
 「ええい、やめだやめだ!」
 コウがそう言いだし、振り返って走り出し          SE:自動ドア開く
 ドームの中に入っていく!
 そんな中でも不機嫌そうに目端をとがらせた顔だけこちらを振り返らせ
 「どうせこの中には入れないんだ!じゃあな!」捨て台詞を言い放って振り返り、ドームの中に入っていく
 「待ってよコウ!」
 「待つんだ!」
 「・・・」
 ロサミ、アイレス、エーラーンと残りの三人も入り込み、  SE:自動ドア閉まる
 ドームの扉が閉まる!?
 くそ!
 追いかけ、飛び掛かりに剣を叩きつけて見る!
 ダメか・・・なら!!
 「喰らえ・・・百獣王豪咆!!」
 展開した盾から百獣の幻影が向かって行き、最後に砲撃を浴びせてみた
 が、傷一つつかない・・・                    BGM:無音
 「どうなってるんだ・・・?」
 マユーカが俺の右手の方に近づいていって注意深くドームを観察する
 「これ、数素の力を無力化する金属で作られてる・・・」       SE:驚き
 俺は思わずそちらを見る
 「何だって!?じゃあ、物理か熱で・・・」
 「それも難しいみたいだよ、だいぶん分厚いみたいだし・・・」
 マユーカの観察したままの言葉に、俺は呆然とドームを見上げる・・・
 「じゃあ、どうすれば・・・」
 「ま、そうなると事情を知ってそうな奴に訊くしかないわな・・・」
 ジンガさんがくたびれた感じで首後ろなど掻きながら言い放つ、思わず俺はジンガさんを呆れ見る
 「事情を知ってそうな奴って・・・あ!」             SE:気付き
 メイダ!
 「とにかく、この場は置手紙でもして、後続に任せ、メイダを追うのがいいと思う」
 アルフィエラスさんの場をまとめる発言に皆がそちらを見る
 「賛成」
 「同じく!」
 「私も!」
 「クルーダは?」
 アルフィエラスさんが見てくる
 こうなった以上、追うつもりだし、ジンガさん、マユーカ、リリサが賛成して反対する理由も無い、
 俺は、決意をもってアルフィエラスさんを見据え、言い放つ、
 「・・・行こう!」
 メイダはまっすぐ南に向かったかな・・・
 俺は、南の方を見る・・・
 はるかな南の空を・・・ん?
 遠く海の向こうの方に、なぜか数字のようなものが浮かび上がっているのが見える、
 あんなもの、今までなかったはず!?           BGM:壮大なる事実
 気になり周りを見渡すと、背後の空向こうには巨大な針のようなものがここの地面と水平に海にそびえたっているようだ、その先には12の数字も見える・・・
 これは・・・この世界が巨大な時計の中心部のようだ!!
 針は三つ、秒を刻むように細かく動くもの、分を刻むように時折動くもの、時を刻むように全く動かないもの、
 それらが大陸の外側の海をまっすぐに周回して動き、
 浮かぶ数字の数は十二、まさしく1から12!
 一体・・・これは・・・!?
 
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