バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

マルチプルブレイドターンインフィニティ オブ トラジリィー/11

マルチプルブレイドターンインフィニティ オブ トラジリィー 11
 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 
f:id:OirenW:20201229140236p:plain
 
 「さて、ここから帝都だな・・・          SE:ワールドマップへ移動
  かなり距離があるから、              BGM:ワールドマップ1
  村や町によって休みながら行こう」
 「アルフィエラスさんって、どうして帝都に行こうとしてるの?」
 茶の髪のシスターやアルフィエラスさんに似た年下のシスターや老婆のシスターや黒髪のシスター等のシスターたちに見送られて山を下り、中央に道がある少し狭めの平原に出たところで話し出したアルフィエラスさんに何気なく質問をぶつけてみた
 「古い知り合いが帝都にいる、そいつに話せば争いは止まるかもしれない、それだけだ」
 と、アルフィエラスは視線も向けずに返してきた
 「ふーん、そうなんだ・・」
 そんなこんなで前に村が見えてくる・・・
 「ねぇねぇ!あと少しで日の入りだしさ!あの村で休まない!?」
 リリサが突如村に右人差し指で村を指し示しながら口を大きく開けた笑顔で楽しそうで提案してくる!
 俺は戸惑いつつも
 「俺はいいけど、皆は?」
 「私はいいよ」
 「僕も」
 「構わないと思うが、アルフィエラス、おたくは?」
 「時間もちょうどいいし、私もあの村で休もうと思っていた」
 「決まり!ほらほら、いこいこ!」          シャアア、シャアア・・・
 リリサが急いでボードで滑っていく・・・
 ずいぶんと楽しそうだけど、
 いったいどうしたんだろう・・・?        SE:ワールドマップから移動
 そこは少し乾燥した土壁で四角く家が作られ、
 藁ぶきの三角屋根が乗った家々の村、             BGM:普通の村
 濃い日焼けをした人たちがいる小さな村だ・・・どこかリリサに似てる人達だ・・・
 「お~っすみんな!帰ってきたよ~!!」             SE:気付き
 と、突如リリサが右手を挙げて皆にあいさつしだす
 それを聞いて村人たちもこちらを見て
 「リリサだ!」
 「本当だ!リリサだ!!」
 と寄ってくる!
 すると、その中で太って頭の上に髪をまとめたおばさんがリリサを見据え
 「大丈夫だったかい!?帰ってくるって連絡を受けた後、帝国軍が国境を閉鎖したんで心配してたんだ・・・」
 と、リリサが目線を斜め上に逸らし
 「ま~ちょっとした裏技をね・・・」
 「で、後ろの人達は・・・?」リリサが目線を戻す
 「色々あって、一緒に旅をしてるんだ!そうだお母さん!」
 このおばさん、リリサのお母さんだったのか・・・
 「皆も一緒にご飯食べて止まってっていい?」
 「ああ!もちろんだよ!!これからじゃあ、買い物に付き合ってくれるかい!」
 「はぁい!あ、その前に家の場所教えてくるね!!」
 「いいのかな?」
 「ま、いいんじゃねぇか・・・?」
 そうして、リリサに家に案内された後、道具屋で換金している間に、料理ができていた・・・
 四角い部屋、左手の方にはキッチンが存在しており、背後には出入り口のドアがある、
 二階建てのようで、右手には木製の階段があった、
 「いやいや、リリサがこんなにたくさんのお友達を連れてくるとは・・・」
 そう言ったのは、机の右手奥のイスに座る、ひげを蓄えた男性、おそらく、リリサの父親だろう
 「いえいえ、クロノス神のお導きですわ」
 そう言って、両手を合わせて清楚に祈りをささげるアルフィエラス
 こうしてみるとボウガン持って撃ちまくっていたのがウソのように思える
 「普通は幼い娘がこんなバラエティ豊かなメンツ連れてきたら心配だと思うんですがね・・・」
 「いやいや、前に村でコンサートした時のメンツに比べれば」
 ジンガさんの意見にジンガさんを見てさらりと返す男性
 どんだけひどかったんだよ・・・その人たち・・・
 机に並ぶのは、緑の菜っ葉にチキンを焼いたものを四角く切って乗せたものに、足つきチキンに、焼いたチキンをパンに挟んだもの・・・
 「この村は鶏肉が名産でねぇ」
 「それはよくわかりました」
 「そういえば、お父さん、帝国軍の方から何か来てた?」
 おじさんが椅子に座るリリサの方を見る
 「いいや、まだだよ、だが、いつ来るか・・・」
 「どういうこと?」
 メイダさんの質問におばさんがメイダさんの方を見て
 「帝国領は戦争が始まったら徴兵が来るからねぇ・・・王国軍と衝突したって噂を聞いて、お父さんもまだ徴兵される年齢だから・・・」
 そうなのか・・・リリサも心配だっただろうに・・・これは・・・止められるなら早く止めないと・・・
 アルフィエラスさんも顔がこわばっている・・・
 「他に何か変なことは?」
 「ああ、最近体が痛くって、あ、いてて・・・年かねぇ・・・」
 「私もですよ、そういえば、向かいの奥さんも・・・村の人達みんな・・・」
 おじさんおばさん共に腰や肩に手を当て本当に痛そうだ・・・
 「そんなに共通の症状が出てるなら、もしかしたら、流行り病かもしれないですね・・・」
 アルフィエラスさんの推測に、おばさんがこともなげに見る
 「そうなのかい?今度お医者さんに見てもらおうかねぇ」
 「ま、死者が出てないなら、流行り病と言ってもすぐに過ぎ去るじゃろう、心配せずとも大丈夫」
 おじさんの意見におばさんもそちらを見て
 「そうかもしれませんねぇ・・・」
 と、返した・・・                      BGM:夜と鳥声
 そして、夜になり、俺たちは眠る、
 もっとも、俺たちはリビングで雑魚寝だけど・・・
 ・・・ん?
 階段から気配がする・・・?
 階段から人が下りてくる・・・あれは、リリサのお母さん?
 なんだろ、手洗いかな・・・
 が、それは外に出ていった・・・
 一体どうして・・・?
 それを追うようにリリサのお父さんも階段を降り外に出ていく・・・
 さすがにおかしいと感じ外を見ると、たくさんの人々がどこかに向かっていた!
 思わず室内に向かって叫ぶ!
 「皆起きて!」
 「何?」
 「何だよもう」
 「ふぁああ・・・」
 「朝・・・では無いようね・・・」
 「村の様子がおかしい!メイダさん、リリサを起こしてきて!」
 「え・・・あ・・・うん!」
 メイダさんがリリサの部屋がある上に駆ける間に、他のメンバーは外を見る
 「確かに」
 「おかしいな・・・」
 「どうなってるんだ・・・?」
 ジンガさん、マユーカ、アルフィエラスさんがそれぞれ感想を述べる間にも、メイダがリリサを連れて降りてきた
 そして、リリサが外を見る
 リリサの表情が見る見るうちに目を見開く驚きのものに変わっていく・・・
 「えええ!?みんなどこに行くの!?」
 リリサにも心当たりがない・・・
 「皆、追ってみよう!」
 そうして追っていくと、村の裏手にある森に人々が入っていく・・・
 そこで森の奥まで追い
 「ふふふ・・・労働に体を痛め、苦しむのよ、ふふふ・・・」
 前から不思議な笑い声がする・・・
 先にいたのは宙に座るフリルがいっぱいついた黒いドレスのような上半身とロングスカートに身を包んだ青白い肌に、
 ドリルのようなツインテールを持つ不気味な少女、ツインテールの根元にも白いフリル付きの黒いリボンをつけ、肩に黒いフリル付きの傘などをさして担いでいる、
 「あら?お客さんかしら?」
 その正面を見て俺は驚愕した、
 なんと、顔の右半分が陶器の様な人形・・・いや、眼帯を付けた右半身全体が人形のようになっている!?
 「あらあらとんだ邪魔が入ったわ・・・そうだ!あなたたちにも手伝ってもらいましょう!!」
 「お前が村の人達を操っているんだな!」
 「操る?うふふ・・・」横に俯く不気味な笑い、が、すぐにこちらに目線を向け「私はただ、眠るという無意味な時間を提供してもらって、代わりに労働という苦しみを与えているだけよ」
 「だけど、その苦しみのせいで体を痛めてるんだ!眠るのは無意味な時間なんかじゃない!!」
 「うるさいなぁ・・・」今度は見下ろすような鬱陶し気な目線、しかし、それは何かに気が付いたようにすぐに俺達を見る「あら?あなたたち、例の時計の一団かしら?」
 「時計の一団て・・・見ればわかるでしょ?」
 メイダさんの呆れたような声・・・
 「うふふふ・・・」また俯くような笑い、すぐに目線だけ俺達を向き「それなら、糸が効かないのも納得だわ、あれは数素武具を持つ者には効かないもの、それに、あなたたちを倒して鍵を奪えばいいだけの話ね・・・」
 鍵!?数素武具じゃなく!?
 「これは僕の勘だけど・・・まさかお前・・・コウ達の仲間!?」
 「だから何?
  さぁ、あなたたちを倒して鍵を奪いましょう!」 BGM:私の名前はエーラーン
 女性が黒い影に覆われたと思ったら地に潜り、三つの影となって飛び出し、その姿を再び現した!?
 「な・・・三つ子!?」
 「普通に考えて分身だろう・・・」
 「どれが本物!?」
 「わかるかっ!!」
 と、ジンガさんと言い合っている間にも女性が前、中、後と別れた、
 前は傘を閉じて剣のように構え、中程はまるで傘でボウガンのようにこちらを狙い、後ろでは目を閉じ集中して何事かを詠唱している・・・
 「普通に考えれば・・・!」              貴き深淵よ・・・その輝
 一気に駆けだして前が傘を横ぶりに降ってくるのを跳躍で避け、 輝きの星よ・・・
 中程から撃たれる数素の塊を盾で防ぎつつ、素通りし、一気に後ろに迫り、剣で叩き切る
 「おし!」
 が、叩き切られたはずの後ろの奴より斬られた部分から紫の光が漏れ、爆発!
 「ぐっ!?」
 爆発をもろに喰らって転がる・・・
 くそ!偽物か!?でもこれで一体減・・・      今こそ我が意思に従い・・・
 と思ったら、先程のように地面に潜り、再び三体と化す!?
 ぶん殴ってくる後衛を何とか盾で防ぎ、                 瞬け!
 「スターシャイン!」    キラキラキラ・・・ドゴーン!ドゴーン!ドゴーン!
 俺の前の後衛が星により吹っ飛びつつ爆発!              
 何とかその爆発を盾で防ぎ          貴き深淵よ・・・その輝きを喰らい
 「地裂斬!」                           ドガシュ!
 ジンガさんが前衛の奴を無理やり斬り裂いた!! すべてのものをくらませよ・・・
 「闇よ・・・ダークビュアー・・・」
 突如、あたり一面を闇が覆う!?
 「な・・・なんだこれ?!がはっ!」
 唐突に、傘で腹を殴られた感じが・・・!?
 「傘昏突」                         (サンコントツ)
 腹を突かれて一気に吹っ飛ぶ!?
 「傘惨撒散弾」                   (サンサンサンサンダン)
 体中を細かい礫のようなものが襲う!
 「がぁああ!!」
 いつの間にか闇が晴れる・・・
 皆も倒れどこか傷ついている・・・
 くそ・・・こいつ・・・強い!
 何とか上半身を上げようとする中でも傘を突きつけてくる・・・
 「もう終わり・・・?なら・・・本当に終わらせてあげる・・・」
 「リリサ!フルパワーで音!!」
 「了解!」
 俺の声と共に敵少女三人の中央点にリリサが入り込み、一気に音を出す!
 「爆発権藩音!」                  (バクハツゴンパンオン)
 いきなりの台からの大きな音で女性の気が紛れる!     ズィイイイイイイ!!
 「小賢しい・・・」
 少女がリリサの方を向く
 少女のさっきの終了宣言、そのまま行かせてたら間違いなく数素奥義の雰囲気だった・・・
 リリサも俺の意図を察して対応してくれた!
 「ジンガさん!アルフィエラスさん!敵の前衛と中衛をお願いします!」
 「あいよ」
 「仕方無い・・・」
 「リリサは俺とジンガさんとアルフィエラスさんの間で苦戦してそうなのを遊撃!メイダとマユーカはできる限り複数巻き込んでの呪文!」
 「任せて!」
 「わかった」
 「オッケィ!」
 「牙走閃!!」                            ザシュ
 一番遠い前衛の少女に衝撃波がたどり着く間に
 俺は後衛の少女に迫り後ろを取り剣を振り上げ振り下ろす!        ガッ!
 剣を後ろに出した傘で受け止められた!?           輝きの星よ・・・
 「小賢しい・・・小賢しい・・・小賢しい・・・」      水よ・・・空より集
 「悪いね、負けられないんだ!握留氷槌盾!」          バシィイン!!
 剣を持ったままの手で傘を握り、氷の盾で中衛の方に弾き飛ばす!
 「地裂罰列斬!!」  ザザシュ!ガシュガシュガシュガシュザザシュザザシュッ!
 さすがに、ジンガさんが相手する前衛も             今こそ我が意思
 浮いた地からの剣劇は止められずに後ろに下がり中衛に近づく!   まり降り注ぎ
 「止まってろ、順次六閃」                (ジュンジロクセン)
 長いスパンで放たれる矢が  ガシュ、ガシュ、ガシュ、ガシュ、ガシュ、ガシュ、
 動き出そうとする中衛を次の瞬間縫い留め確実に足止めする  
 そうして、三人が一か所に集まる!             に従い・・・瞬け!
 「今!」                          我らの敵を潰せ!
 「スターシャイン!」    キラキラキラ・・・ドゴーン!ドゴーン!ドゴーン!
 「ウォータープレス!」               ダァン!ダァン!ダァン!
 星と水が一気に叩きこまれ、二体が壊れて爆発し、ただ一人だけが残される!
 「小賢しい・・・小賢しい・・・小賢しい・・・小賢しい・・・!小賢しいっ!!」
 今までにない歯を食いしばった怨嗟の表情
 来る!
 俺達は咄嗟に防御姿勢を取った
 と、影に潜り俺達を取り囲むように九人に分身!?
 そのまま三人が
 でたらめに駆け巡りながらすれ違いざまに俺達を叩き、     ドダダダダ・・・
 三人がまたも弾を狙い定まらずにばらまき、   ドジャダドダジャドジャダ・・・
 残り三人が詠唱しつつ詠唱を完了する!
 「これぞ秘奥義、ダークエクスプロージョン」
 上から来たりた闇の塊三つが地上に着弾!
 黒い爆発を起こす!                  ズドォオオオオン・・・
 が、戻ったのは三体元の同じ位置に固まっている、
 どうやら、九体出すのは数素開放の時が限界らしい、それなら・・・!
 「まだ終わらないっ!」
 俺は数素を開放し、剣を盾に戻して盾を展開、
 盾の端々の鉄の棒より、様々な獣の影が三体にとびかかっていく!
 狼、兎、狐、豹、鼠等
 々々         ガシュガシュガシュガシュガシュガシュガシュガシュガシュ
 そして、大剣の鉄の棒が二つの方向に集まりくの字のようになり、
 短い方の一方を手に取って長い方を敵に向ける
 「喰らえ・・・百獣王豪咆!!」         (ヒャクジュウゴウオウホウ)
 俺が引き金を引くように指を動かすと、大きな咆哮と共に獅子の顔の幻影が一気に三体を貫通し全て吹っ飛ばした・・・!
 「っつ・・・」
 右膝付き戻った時には少女一人だった・・・
 「さて、話して・・・」
 女性が何か投げると、あたりが黒い煙に染まる!        SE:戦闘勝利!
 ・・・っつ・・・                          リザルト
 ・・・晴れたときには女性はそこにはいなかった・・・      1500EXP
 ・・・逃げられた・・・                    レベルアップ!
 「何とかなったな・・・」                    仮0ゴールド
 「まったくだ」
 と、いつの間にかジンガさんとアルフィエラスさんが後ろに・・・
 なぜかその面持ちは神妙かつ思ってる感じすらする
 思わず後ろに振り返りつつごまかし含めて右手を頭の後ろなどに持っていきできる限り気楽に
 「いやー、強敵だったね」
 「アホか」
 「まったくだ」
 う・・・
 「そもそも、お前が前に飛び出さなかったらもっと楽に勝ててたんだ!」
 「誰が本体かもわからないのに、独断で飛び出すとは、どういう了見だ!」
 「う・・・ごめんなさい・・・」
 半分うなだれかげんで頭を下げる俺
 「ま、まぁ、クルーダも反省してるみたいだし」
 右後ろから聞こえたメイダさんの声に思わずそちらを見て
 「メ・・・メイダ・・・」
 「まぁいい、結果的には勝てたことだし・・・」
 「次からは注意するように」
 二人の厳しい声にそちらに向か直り
 「は・・・はい・・・」
 とまたもうなだれ
 「ちゃんと反省しろよ!!」
 「ちゃんと反省しろよ!!」
 「は~い!!」
 と、少しうんざりしつつも返事を返したのだった・・・
 「あれ・・・?」
 「ここは・・・?」
 と、周りの人たちが目覚めだす・・・
 「リリサ!街の人達をとりあえず街に、今日はとりあえず戻って寝ましょう、考えるのは明日にしようとか言って」
 「了解!」
 右手を額に持ってきて敬礼したリリサが町の人達の方に行く
 「お母さん!お父さん!いきなり家出ていくから心配したよ!とりあえず今日は家に帰ろ、原因は明日考えようよ!」
 町の人達はリリサの方を見つつも口を半開きにした戸惑い顔
 「そ・・・そうだねぇ・・・」
 「そうだな、今日は・・・死ぬほど眠い、考えてはいられない・・・」
 皆があくびをして街に戻っていく・・・さて・・・
 俺は周りを見渡し、口を開く
 「この辺りに鍵があるのか・・・」
 時計にちょいと力を込めると、森の奥を指し示す・・・
 あっちか・・・
 街の人達が使っていたスコップをいくつか持って時計の指し示す先に行き、
 時計が地を指すその場所でその場所でスコップで堀る、すると、2の形をした鍵が出てきた・・・
 ・・・                         2の鍵を入手しました
 「お母さん!お父さん!行ってきます!」
 リリサが村の出入り口で見送りに来た両親に右手を上げ降る
 「いってらっしゃい!」
 「ああ、いっといで、村の昨日の事件は、何とか村のみんなで調べて見るよ」
 「お父さん、調子はどう?」
 リリサのお父さんは得意げに左手を当てた右肩から右ひじを大きく回し
 「ああ、昨日あんなとこにいたとは思えないほど調子がいい、リリサが返ってきてくれたおかげだな!」
 ははは・・・と家族で笑い合っている・・・
 それを俺達は少し遠くから見て・・・
 俺は口を開いた
 「にしても、このまま連れまわしていいんでしょうか?」
 「それは俺たちが決めることじゃない、少なくとも、彼女のおかげで俺たちは助かってる、昨日だって、危ないところを助けてもらっただろ?」
 「そうですけどね・・・」
 ジンガさんもリリサを見ながらそう答え、
 と、リリサが振り返ってこっちに向かって来て立ち止まる
 「みんな!お待たせ!さぁ、行こう!!」
 「ねぇ、リリサは俺達についてきて本当にいいの?」
 「何をいまさら・・・」
 「でも、今まで以上に命懸けだよ?お尋ね者になるかもしれない、メイダだって・・・」
 と、メイダの方に顔を向ける
 もっとも、メイダはいつもの調子で
 「私はあなた達の行き先に鍵があるだろうからへーき」
 「それは・・・」
 「私はね・・・」
 リリサ・・・
 いきなり出した声に顔を向ける俺達
 リリサの俺達を見上げる顔には、顔に無理なく力が入り、幼いながらも決意に満ち溢れていた
 「仲間のみんなが困っているなら助けたい、それに、戦争が始まったら音楽を楽しめる人もいなくなっちゃう!・・・じゃ、」問いかけるように困ったように目と目の周辺の力が抜け顔を少し傾けるリリサ「ダメ?」
 ・・・当人がそういうなら・・・
 「いいよ、それで」
 「私も、それでいいと思うわ」
 「僕も!」
 「立派な心掛けだ」
 「ああ、仲間と音楽を愛しているんだな・・・」
 「皆・・・うん!」
 リリサの大きなうなずきからの笑顔が、まぶしく見えた・・・
                          SE:ワールドマップへ移動
 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――