オリジネイト・スター 15
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オフロードの最終コーナーを走り込み、何とかゴールに入り込む・・・
そして、ピットに戻り二人がいつもの調子で迎える
「三位ですか・・・」
「三位だ・・・」
「ま、ドベよりかはましじゃろう」
いや、マシかもしんないけどさぁ・・・
等と思いつついつもと同じようにバイクを降り、ウォッチの近くまで歩いてウォッチを付け
あ!?ウォッチに反応が・・・!!
なんだこれ・・・
白い商店街が崩壊してる・・・追われてるのは・・・薄緑のワンピース来た少し髪長めにお団子髪の小さい女の子!?
それをダークマターが追っている!!
「待て!!」
俺は女の子とダークマターの間に入り込む!
ダークマターの足が止まり俺を見据える、
「ほう・・・お前は・・・」
ダークマターのその顔と両肩にはD字の枠に縦にいくつかの縦線が入っている・・・
「ほら、とっとと逃げろ!」
女の子が一気に走り去っていく・・・
と、そこに金色の人型ロボットが右拳伸ばして両足先よりロケットをふかして飛んできてロケットを弱めながら着地、
女の子をわきに抱え、どこかに飛び去ってしまった!?
「え・・・えぇ・・・」
「な・・・なんだあいつは・・・」
ダークマターも困惑してやがるぞどうなってんだ・・・
「と、とにかく、ダークマターの仲間じゃないってことは確かなようだ・・・先に向こうを片付けるか!」
「それはこっちの台詞だ!」
再び対峙する俺達!
「チェンジ!!ミスリル・スターァアアアア!!聖なる銀の鎧を身に纏いし闇に光をもたらす存在、ミス・リル「おっし、行くぜ!」
が、走り出した次の瞬間には、空中から飛んできたさっきのロボットに腰をつかまれ、ダークマターに見上げられながら、俺はどこかに運びされていたのだった・・・
飛んで行った先は似たような白い商店街・・・
そこには先ほどの女の子もいた、しかし、それ以外は普通の通路だが・・・
俺はロボットの方に向く!
「おい!どういうつもりだ!!」
「何が、でございますか?」
その金色のロボットがこちらを向く
人型やせ型の体には最低限の分割線のみが入っており、目は眼鏡のような中央に向かって奥まるくぼみに中央にカメラレンズがはまっており、口も人形のように口下左右に縦の分割線が入っている
「どうもこうもねぇ、なんで俺をここに運んできた!」
「もちろん、貴方様の安全を確保するためにございます」
「何なんだてめぇは・・・」
「私は災害救助ロボットS-NN301、皆様を安全な場所までお届けするために、本日、運用を開始いたしました」
災害救助ロボット・・・?
「そんなことどうでもいい、あの黒い奴が野放しなままじゃねぇか!どうすんだよ!!」
「あの黒い奴・・・あれがこの災害の元凶なのでございますね」
「そうだよ、その通りだ」
「でしたら、わたくしにお任せください」
「は?」
そう思った次の瞬間には、ロボットは足先から火を噴射し宙を飛んで消えていた・・・
「さっきのやつのいるところに向かったのか・・・だが、ロボットの攻撃が効くのか?」
効いてくれりゃ、この上なくうれしいんだが・・・とにかく様子を見に行かないと・・・そうだ!
「天秤座、蠍座、乙女座、チェンジ!ヴィナスミステリアス!!その流線まさに磁力の申し子、その神秘性はまさしく不可思議、ヴィナス、ミステェリア「これで一気に、あいつらのいるところまで行くぜ!!」
ロボットとダークマターが対峙している・・・
「私は、救助の邪魔になる無機物に対し、撤去権限を持っています、速やかに人に危害を加えるのをやめ、この場から立ち去りなさい」
「何だお前は・・・下らねぇ!」
「救助の障害となることを確認、今すぐ排除します」
ロボットが向かっていき、退けようとその両手で押すが一向に押されない
「何だこれは・・・邪魔だ!」
が、払いのける一撃で弾かれる、しかし、
「それでは、これならば・・・」
力いっぱい殴り掛かるも、効いていない・・・
驚いたようにダークマターの顔を見上げるロボット
「そ・・・そんな・・・」
「邪魔だと言ってるだろうが!」
そして、その手で振り払われ、弾き飛ばされる!
「う・・・うぅ・・・」
「もういい」
様子を見守っていた俺は、ようやくロボットの前に出る
「人だろうとロボットだろうと、戦えない奴は下がっていろ」
「は・・・!ようやく本命のお出ましか!!」
「よう!スター」
な・・・!?ダークマターの横にいきなり表れた犬顔は・・・ビクドク!?それにわきに抱えているのはさっきの女の子!?
「この子に恩人が敗れるさまを見せてやろうと思ってな・・・わざわざ連れてきたのよ!!」
「お前は来ないのか!?」
「そんなことする必要はねぇよ、そいつで十分だ!」
「なに!?」
「ああ、人質だなんて真似はしないからな、思う存分そいつを倒しちまえばいい、やれるもんならな!」
「ああそうかよ、はぁああ!!」
磁力球を両手より放出し、ダークマターの動きを地面を繋ぎ止めることで封じ込め、右拳で殴りかかる!
「おっと!がぁああ!!」
な・・・ぐはっ!全方位の音の衝撃波!?思わず吹き飛ばされる!!
「さらに!」
一気に近づいてきての右、左拳からの蹴り!
「ぐはぁっ!」
「このまま一気にとどめだ!」
「待ちなさい!」
な!?さっきのロボット!!
俺とダークマターの間に割り込み、大の字になって俺をかばう!
「そこを退け!!」
「いいえ、退きません!」
「このぉ!!」
ダークマターの拳一撃で、破損しつつ吹っ飛び、後ろに倒れるロボット・・・
「う、うぅ・・・」
「おい!大丈夫か!?」
「わ・・・私は・・・ここで倒れるわけにはいきません・・・」
壊れかけながらも立ち上がろうと両手を動かすロボット・・・
「お前、何を言って・・・」
・・・そうか・・・こいつは人を守りたいんだ・・・俺と同じ・・・
ロボットだって人だって関係あるか、何かを守りたいという気持ちは同じだ・・・!
思わず手が震える、俺も・・・人を守るために・・・戦う!!
すると、コスモスター三つが飛び出し、ロボットと融合、俺の手にカードメモリが・・・!?
「行くぞ!」
「双子座、獅子座、射手座」
すると、ロボットが俺の方に近づいてきて融合!?
全身を下から左右に分かれる真っ赤な炎の造形に炎の根元と中央に少し太めに一直線の縦と炎に沿うように金のラインを持つスーツに変化?!
「サァアアアアアン、ジャスティイイイス!!」
「これは・・・どうなっているのでしょう・・・?」
スーツの頭部より先程のロボットの声が響くが俺は冷静に返す
「さぁな・・・」
「太陽のようにあたりを照らす温かな心とを正義を持つ戦士・・・サァアアアアアン、ジャスティイイイス!!」
「また新しい姿に・・・!?」
「そんなもの・・・吹き飛ばしてくれる!!」
また大きな音の衝撃波!?
この形態になっても吹き飛ばされる!?
ん?右手に刃を二つ持つ赤い刀・・・!?そうか!!
その刀を大きく横に広げ、弓状に!
「これでどうだ!!」
放たれた矢は、ダークマターにヒット!
さらに、刀に戻し一気に斬りかかる!
十字を描く様に斬り倒す!
「がっぐはっ!」
「ライアー!ちっ!」
ビグドクの高速移動!?前よりも速い!!
「私にお任せを!」
ロボットの声が響いた瞬間、ピグドクの動きの予想地点が映る!
「そこだ!」
振り下ろした刀にものの見事にぶち当たるピグドク!
「なんだと!?」
「この子は返してもらったぜ!」
「な!?しまった!?」
そう、もう、ビクドグの左脇に女の子はいない・・・
刀で斬り付けた刹那、左手で女の子を抜き取り返してもらったのだ!
俺は女の子を降ろし、その顔を見据え、
「そら、離れてろ!」
「うん!」
女の子が離れていく・・・
「この・・・」
そして、再度、ダークマターたちと対峙する
「一気に行くぞ!」
「了解しました!」
ウォッチの画面を押し、
「サンジャスティスフィニッシュ!!」
一気に二体まとめて斬りかかる!
「はっ!」
撫で斬りに交差するように一撃、二撃、三撃、そのまま通りすがるように斬り付けながら移動し、弓に構え直し、振り返りつつ弓変形時に現れた光の弦に太陽光の矢をつがえ
「はぁあああ!!」
「はぁあああ!!」
一気に解き放つ!!
二体が矢に貫かれダークマターが爆散する!
「やったぁ!!」
遠くで嬉しそうに大きく口開けた笑顔で声を上げる女の子の方からコスモスターが俺たちの方に来る・・・
「ちぃいい!」
ピグドクが一瞬コスモスターの方に行こうとするも、
俺は弓からピグドクの先に矢を放ちけん制する
「ちぃいいいい!」
今度こそピグドクは逃げていった・・・
「やりました!」
変身が解けると同時に、ロボットと分離、
「では、私はこれで!」
そのロボットは頭を下げて上げると右腕を伸ばして左腕を左肩上に曲げ足から火を噴きまたどこかに飛んで行った・・・
オフロードのコースを走り抜ける・・・一位で・・・
そして、またピットに帰ってきて二人が迎える
「やりましたね!」
「まぁな!」
「ほほ・・・ま、調子にのらん事じゃわい」
「わかってるよジジイ!」
しかし、あのロボットと会わないとあの形態になれないのかね・・・
あの形態の力も、いまだ未知数だしな、はてさて・・・
「サァアアアアアン、ジャスティイイイス!!」
太陽の力をその手に!
「双子座、獅子座、射手座、サァアアアアアン、ジャスティイイイス!!」
切り開け、人類の未来!!
DXサンジャスティスメモリー
手に入れろ、メモリーシリーズ!!
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