バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

オリジネイト番外 オリジネイト・ヘッドリオ/1

オリジネイト番外 オリジネイト・ヘッドリオ 1
 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 

 
第1話 ブレイズ・ダイナソー
 
 「あ~おねぇちゃん腕に何つけてるの~?」
 「ガブガブ~」
 半袖半ズボンの幼い男の子に対して腕に付けた黄色いキツネ系の肉食動物の顔型のパペットの口を開閉させ遊ぶ
 「わ~」
 子供がふざけて頭を抱えるふりをした後、触ってこようとする、
 私は慌ててパペットを下げ
 「ダメよ~これおねぇさんの商売道具なの、歯がものすごく鋭いのよ」
 男の子が無邪気に私を見上げる
 「そうなの~?おねぇさんの仕事は何~?」
 「おねぇさんはね、彫刻士をしてるの~ここに彫刻を売りに来たのよ~」
 白いスカートと青く長い髪を翻し、中央に噴水などある大きな石煉瓦造りの街の広場の少し中央から離れた場所で、ウエストバッグから布と商品の彫像を取り出しながら布を敷いて床に座り
 彫刻を並べ売り始める、
 「いらっしゃ~い!腕によりをかけた逸品だよ~!!」
 犬や猫などを模したもので、旅で持ち運ぶために細かい装飾は無いが、額にとあるものを埋め込んでおり、雀の涙ほどだが置いた場所の周りの人の生命力なんかを増強してくれる代物だ、
 「匂う、匂うぞ~魔石の匂いだぁ~」
 不気味な声が聞こえたと思ったら、突如上より何かが降り注ぎ、私の前に立つ!?
 それは、漆黒の筋肉質の人型だが岩のような身体、口には鋭い牙、頭の上両側からねじりまがった角が生えている・・・
 そして、周りに恐怖を生む強烈な魔力・・・
 明らかに怪物と呼ぶべき存在である、それが、私の方に来て、商品を見降ろす、
 私は反対にそれを見上げ
 「お金を払ってくれるんなら怪物にだって売るけど?」
 既に周りの人は退避し始めている、この魔力のせいだろう、人に恐怖を与える魔法に似た魔力を常に放出している、と言っていい、
 怪物は見下ろしたまま
 「断る・・・全て寄こせっ!!」
 私は慌てて商品たちをウェストバッグに仕舞い、怪物に対峙する!
 「残念だけど、強盗行為はお断りよっ!!」
 パペットで怪物の体を噛みちぎり取る!!
 「ぐわっ!!!」
 そして、パペットの口を咀嚼させ、中から石を吐き出させ右手に取る、
 石・・・宝石のような・・・赤い丸ーい魔石だ・・・
 私はパペットの首上のスイッチを押してパペットの額の蓋を開け、魔石をぴったり入れられる穴を出し、
 ワオーッ!ワオーッ!ワオーッ!ワオーッ!・・・
 パペットから鳴り響く獣の唸り声のような警告音が鳴る中でパペットの額に魔石を入れてふたを閉め、魔石を押す!
 「変身」
 グワーーーーーーーー-オッ!!
 獣の吠え声と共に全身が炎とともに変わる、
 体格、筋骨的に男性に近いほどに強く大きくなり、声も野太く中性的に手先や足先まで包む長袖長ズボンの黒い全身インナーに赤い目の様な形状の宝石の付いた頭全てを包む黒いヘッドギア、
 それに炎のような意図のパーツが胸部、頭、頬、両肩、腰、足先から長ブーツのように、左手にガントレットの様に付き、
 パペットが炎宿す肉食恐竜のティラノの顔のようになる・・・
 「ブレイズ・ダイナソ~♪!ブレイズダイナソー!!」
 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――