バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

騎士剣戦隊キシケンジャー/6

騎士剣戦隊キシケンジャー 6
 
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 「じゃあ明日な!」
 「おう、またな!!」
 俺の名前は義加 ジンカイ、農業大学に通う大学一回生だ、将来は立派な専業農家になることを目指している!今日の授業が終わって同級生と別れたところ、
 空は青空満開だ!だが、少し早く終わりすぎたかな・・・少し散歩がてらに大学の外を歩いて、図書室で調べものして帰るか!!
 「おい君!奇妙な恰好しているな、少し身元を聞かせてくれ」
 「は・・・はぁ・・・」
 おいおい、背景の山以外何もないT字路で警察の職務質問に捕まっている奴がいるぞ、
 だが、俺には関係無い・・・
 いや、あれは・・・
 重厚な鎧に身を包み、肩に担ぐは先が斧のように膨らんだ大剣、の大男・・・おい・・・
 右の方にいる警官の質問に戸惑い何も答えられない鎧男・・・
 「名前はなんだ?」
 「え・・・ええっと名前は・・・」
 「住んでる場所は・・・」
 「え・・・ええっと・・・遠いところ」
 「遠いところ?外国か?にしては流暢に話すようだが・・・?この剣は・・・?もしかして、金属製かね?」
 と警察官の人が気軽に大剣に触っている・・・
 「金属製だ、真剣なら銃刀法違反になるぞ・・・」警察官が鎧男の方を見て「免許は?」
 「え・・・あ・・・いえ・・・その・・・」
 「何も答えられないじゃないか、じゃあ、職業は何だね?」
 「え・・・ええっと・・・騎士です・・・」
 「きしぃ!?日本に騎士なんて職業は無い、やはり外国人か、それともどこかイカレてるのか、とにかく、署で話を聞こう、ほら!」
 警官が鎧男の左手を強引に掴む
 「え・・・あ・・・あの・・・」
 「ま・・・待ってください!!」
 思わず声が出ていた、騎士という言葉に親近感を覚えたせいだろう
 そのまま俺は近づき、警官が持っていた左手を取り
 「ほら、撮影用の衣装着たままほっつき歩くなって言っただろ!、あ、どうもすみません」
 とっさに嘘をつきながら警察官の人に頭を下げつつ鎧を引っ張り退散する俺、っていうか重いなこれ、本物の金属製な感じがするぞ・・・
 「あ・・・あ・・・あ~!」
 「あ、おい! ・・・まったく・・・」
 警察官そう言ったきりまったく別の方を向いて歩き出した、よし、追ってくることはなさそうだ・・・
 そうして、しばらく歩いた後に、家の陰に隠れ、俺は鎧男に話しかけた
 「大丈夫だったか?こんなところで何をしてるんだ?」
 「俺・・・仲間と・・・・はぐれた・・・」
 「ああ・・・そうか・・・」
 それなら、そいつに引き合わせれば大丈夫かな・・・
 「よし!俺がそいつを探してやろう、心当たりは?」
 「肌が、ゴツゴツしていて・・・」
 乾燥肌か・・・それとも、筋肉質かな・・・?
 「頭が、グルグルしている・・・」
 リーゼント?今時珍しいな・・・
 「おし、とにかく、この辺りを歩き回って、それっぽい奴を探してみよう!」
 と、俺はそいつを引いて歩きだし
 「おい、お前?」
 「ん?」
 背後からの鎧男の声に思わず顔を向け
 「なんだ?」
 「なんで、俺を助ける?」
 「いや~、俺の知り合いにも騎士を名乗ってる奴がいてさ、そいつとダブって・・・な!な!・・・あれ?」
 返事が返ってこない・・・他の奴と話してるから遠慮して・・・ああっ!無い!?グリーンリアを着けたリストバンドが・・・無い!?
 「家に・・・忘れてきた~!?」
 
 『グゥウ・・・グゥウ・・・ジンカイ・・・今日も一緒に行くぞ~グゥウ・・・』
 
 ああ・・・どうしよう・・・
 「おい、大丈夫か?」
 唐突な鎧男の声
 「あ、うん、大丈夫大丈夫」焦りが顔に出ていたか・・・
 「何か忘れものか?」
 「問題無い、大丈夫だ、弟たちにさえ見つからなければ・・・」
 「弟がいるのか?」
 「ああ、少し年の離れた奴らがな・・・」
 「・・・そうか・・・」
 「さ、それよりもお前の仲間だ、探しに行こう!」
 「ああ・・・」
 だがしかし、歩き回っても見つかんないのであるこれがまた・・・
 街中の住宅街を歩き回り川べりとか、ちょっと奥まって緑の生えてるところとかも回ったのだがそれらしい人間は一人もいやしない・・・
 「すまないな・・・この陽気だ、喉とか、乾かないか?」
 「あ・・・ああ・・・」
 側に合った自販機で、ペットボトルに入った水を二つ買って一つを渡す、
 「その鎧で飲めるか?」
 「・・・後で、兜を脱いで飲む、それで、これ、どう飲むんだ?」
 分からないのか?
 「こうだ!」
 ふたを開けて水を一口飲み
 「で、こうすれば・・・」
 ふたを閉め
 「またいつでも飲める!」
 「おお・・・なるほど・・・」
 ピピピ・・・
 ん?スマホ
 「失礼!」
 少し離れて出ると、そこからユウキの声が・・・
 「おい!ジンカイ!!結界が発生して魔怪人が出たぞ!」『おいこら!!何をやってる!!グリーンリアの奴も呑気に寝坊しとるしお前らやる気あんのか!!』
 あいかわらずレッドリアはうるさいな・・・
 周りを見渡すと、確かに広場の方に結界のようなものが・・・
 仕方なく、鎧男に向かって・・・
 「済まない!急用ができた、後は一人で行けるか?」
 鎧男も神妙に俺の方を向き直る
 「ああ・・・さっき、手掛かりらしきものを見つけた・・・」
 「わかった、すまないな、元気でな!!」
 「ああ・・・」
 そして、俺は走り出しながらスマホ向こうのユウキに問いかける、
 「今すぐそっちに向かう、だがその前に訊きたいことがある」
 「なんだ?」
 「・・・グリーンリア、取りに戻っていいか?」
 
 「はぁ!!」
 俺が駆けつけた時、キシケンレッドが最後の戦闘員を斬りつけて倒したところだった、
 「遅くなって済まない!!」
 「後はあいつだけだぜ!」
 みると、そこにいたのは、頭にドリルを乗っけた、岩人形のような奴だ、
 あれか!
 「キシケンチェンジ!緑の騎士、キシケングリーン!一気に終わらせるぞ!!」
 「ドリゴー!!」
 すると、魔怪人が跳躍して頭を地面に叩きつけて両手を抑えにドリルを回転!
 辺りに地響きが起き、俺達が足を取られている間に、魔怪人を中心に一気に砂地獄が広がる!
 止めようと魔怪人を狙うも、地響きのせいで動けず、近づけない!?
 「ちょっと、これじゃ、クレストで狙えないわよ!」
 「このまま砂に埋めていくつもりか!?」
 イエローとレッドの言葉、それに徐々に周りの石像たちや俺たちも砂に足先が入り始めている、
 なるほど、あの砂地獄で周りの人達を巻き込んで結界に引きずり込む気か!?
 だが、いくら振動していると言っても・・・
 「ナイトスラッシュだ!同時に五発撃てばどれかは当たるだろ!」
 「その手があったか、ナイスだ、キシケングリーン!!」
 が、向こうの魔怪人がいきなり頭を抜いてこっちにドリルで宙を突進!
 前方にいる足が埋まり動けない中の皆をかすめて行く!
 「皆!」
 正面から向かってくるあのドリル怪人!
 「このぉ!」『やってやるぞ!!』
 それを剣を縦にして真正面から・・・捕らえた!!
 「『はぁあああ!!』」
 「ド、ドリゴー!?」
 「『たぁっ!!』」
 俺とグリーンリアが力を合わせ、吹っ飛ばした!と同時に、地面が元に戻り、俺達は地中よりはじき出された!
 「やったぜ!」
 言いながら俺は着地!そこでみんなが同様に着地しながらも俺の方に顔を向け
 「グリーン!よくやった!」
 「すまない!」
 「ナイス!」
 「ありがとうございました!」
 「おっし!一気にとどめだ!!」
 ドガァン!!
 そこに、何かの衝撃で地面がえぐられたような岩がこちらに飛んできた・・・!
 思わず剣ではたき落とし、岩が来た前方右手の方を見る
 「誰だ!」
 そこにいて、大剣を振るったポーズから肩に大剣を背負って行ったのは・・・あの時、仲間とはぐれたって言ってた騎士!?
 「な・・・なんであいつが・・・あ!?頭がグルグルで体がゴツゴツ・・・」
 さっきの魔怪人もドリルで頭がグルグルに巻いていて、体が岩でゴツゴツしているように固く乾燥・・・
 「あいつのことか?!」
 思わず気が付き騎士の方を見る
 が、そんな俺のことなどお構いなしに、グリーンリアは黙り込んでいる、どころか、どこか緊迫した空気が漂ってくる・・・
 『そんな馬鹿な・・・』『嘘・・・だろう・・・』『あいつ、なんで魔怪人の味方なんてしてるの?』『どうしてですか』
 他の剣たちが戸惑うような声を上げる・・・
 『あいつは・・・そんな奴じゃないはずだ・・・』そして、グリーンリアのようやく発した言葉は、普段の態度からは想像できないほどに悲しみに満ちたものだった・・・『答えろ!ブラグダ!!』
 「・・・行くぞ、ドリゴレム」
 しかし、ブラグダと言われたその騎士は・・・何にも答えずに、魔怪人と共に、その場を立ち去ったのだった・・・
 『ブラグダァーーーーー!!』
 
 『多分、結界からは遠く離れられないと思う・・・』
 結界から離れた基地に戻った俺達が最初に聞いたのは、イエローリアのその声だった
 『結界に魔力を送る関係上、どうしたって限界は出てくる、でも、全く離れられないというわけじゃない、そうだと結界に誰も来なくなったら何もできなくなるし・・・』
 だが、そんな声にも、まわりの皆は黙りこくったままだ、
 確かに、あのブラグダとかいうやつ、ほんのちょっと一緒にいただけだが、悪い奴ではないということは、この俺にだってわかる・・・
 「あいつは・・・ブラグダって、どういうやつなんだ?」『あいつは・・・弟のために騎士になったと言っていた・・・』
 俺の思はず発した言葉に、グリーンリアが答える
 「弟の・・・ため?」だから、俺に弟がいるって聞いたときに反応したのか・・・?
 『弟が・・・騎士になりたがっていたそうだ、だが、病弱で、よく病院に入院していた、その為、自分が代わりに騎士になって、弟に夢を見せたいと・・・』
 「グリーンリア・・・」
 『だが・・・だが・・・こんなことをするような奴ではなかった、真面目に職務を遂行し、何かあればその身を持って問題に立ち向かう、勇猛果敢な騎士だった!!そんなあいつが、魔皇帝の軍門に下り、王国を裏切るなど!!』
 『言っては悪いが・・・』レッドリア?『ギャルガやウルフェイは元々問題行動が多かった、ギャルガは礼儀にかけ、騎士の正道に反するようなこともし、ウルフェイは戦いに餓え、模擬試合以外の命懸けの戦いを望むようになっていった、だが、あいつは違う!』
 『毎日、愚直に、真面目に生きていたはずなのに・・・なぜだ!?』
 な!?グリーンリアの声と同時に、いきなり下に白い煙が満ちた黒い空間!?
 「まさか、このようなことになっていようとはな・・・」
 目の前に現れたのは、城壁のようなものが描かれた盾に、頭左右に巻き角を生やしたような兜を付けた騎士!?
 「あんたは・・・?」
 「私はウォル、君達に力を貸しに来た」
 「俺達に!?」
 「だが、その前に少し試練を受けてもらおう、」ウォルがいきなり右手を開きながら前に出す!「はっ!」
 目の前に下から城壁がせり上がってきた!?
 「これを斬り崩し、私に会いに来い、その間に、お前の迷いは晴れるだろう・・・」
 迷い、そうか・・・!
 「はぁあああああ!!」
 俺はいつの間にか右手に握られていた剣を振るい、振るい、振り続ける!!
 剣は徐々に城壁に壁を着け、切り崩していく、俺の迷いと共に・・・
 そうだ、考え込んでる暇なんてないじゃないか・・・!
 本当に信じているなら、何があったのか、どういう考えなのか、確認しに行くしか方法はない、そして、悪に染まってしまっていたのなら・・・
 「はっ!」
 斬り払った一撃が、今まで付けた傷も含め、城壁に向こうに物の見事に穴をあけ、先にいたウォルの姿をあらわにする、
 「どうだい、迷いは晴れたかね・・・」
 「ああ、あいつを止める、何があっても!」
 「・・・グリーンリアとブラグダは生来の気質も似ていてとても仲が良くてね、一緒に任務を受けることも多かった、彼らを仲違いにさせたくない、頼んだよ?」
 「はい!」
 「では、受け取るがいい!!」
 
 「はっ!?」
 目が覚めると元の場所、だが、確かに左手にはクレストの感触が!
 『それは・・・ウォルの!?』
 「行こう!」
 俺は立ち上がって座り込んでいる周りの皆を見回し、話す、
 「俺達が、あいつを止めないと、このまま被害を拡大させるわけにはいかない、その後、事情を訊くなりなんなりするしかない」
 「そうだな」
 「その通りだ」
 「仕方無い・・・か」
 「そうですね」
 皆が立ち上がり、俺はグリーンリアに問いかける
 「いいな?」
 『・・・ああ、行くしかあるまい!!』
 
 その二体は割とすぐに見つかった、
 結界の奥の方に引っ込んでいただけだったからだ・・・
 「来たか・・・」
 「ドリゴー」
 ブラグダと魔怪人が俺達を見据える・・・そんな中で俺は一歩前に出て宣言する!
 「ブラグダ・・・お前を・・・止める!」
 キシケンチェンジ!!
 「緑の騎士・・・キシケングリーン!!」
 「赤の騎士・・・キシケンレッド!!」
 「青の騎士・・・キシケンブルー!!」
 「黄の騎士・・・キシケンイエロー!!」
 「桃の騎士・・・キシケンピンク!!」
 騎士剣戦隊!キシケンジャー!!
 「行け」
 キキヤャアア!!
 戦闘員たちが向かってくる!
 「ブラグダは任せたぞ!」
 「わかった!」
 ユウキの言葉に皆が戦闘員を引き受ける中で、俺はブラグダに向かって行く、だが、そこにドリゴレムが向かってくる、
 「ドリゴー!!」
 「お前と遊んでいる暇はない、クレストセット!」
 『ウォールシールド&ウォールハンマークレスト!!』
 目の前に巨大な城壁が現れ、そこにドリゴレムが突撃するが、頭を打って向こうに倒れる、
 さらに、立ち上がりつつ右手と左手の爪を叩きつけてくるが、一向に効果が無い、すると、頭のドリルで穴を開けようとしてきた、だがな!
 「今度はこっちの番だ!!」
 両足を踏ん張って、その城壁を持ち上げ、ドリゴレムを振るい落とし、城壁を一気に叩きつけた!
 「ドリゴ~!?」
 頭のドリルが欠けるほどのダメージであるはずだが、尚も頭を地面に突き刺して蟻地獄を作ろうとしていく、だが、そんな物!
 『ウォールシールド&ウォールハンマークレスト!!』
 一旦跳躍し、あいつの真上に、城壁をまるで横に橋をかける様に砂地獄の上に載る!
 「なんだと!」
 「行くぞ!ブラグダ!!」
 「ドリゴレム!」
 が、そこに通せんぼするかのように下からドリゴレムが飛び出してきた!
 「ドリゴ~!?」
 「この!」
 が再度俺は跳躍、そのウォールハンマーを叩きつけ、今度こそ、ドリゴレムを打ち倒し爆発させ、
 地面が元に戻り皆が飛び出す中で、今度はウォールハンマーを再度振り上げブラグダに叩きつけて行く!!
 「これで!」
 「ぬぅん!!」
 が、ブラグダの大剣に阻まれ、一瞬の対抗・・・直後
 「はっ!!」
 一気に大剣によって城壁が切り裂かれた!!
 その衝撃に吹っ飛ばされる俺!
 「うわぁっ!」
 「グリーン!」
 「グリーン!」
 「グリーン!」
 「グリーンさん!」
 が、いつの間にか戦闘員を倒していたのか、皆が駆けつけ受け止めてくれた、これで百人力だ!
 降ろしてもらい、ブラグダを見据え宣言する、
 「さぁ、今度こそ!」
 「ぬ!」
 しかし、次の瞬間、ドリゴレムが巨大化、その間にブラグダが去って行く・・・
 あ!
 「グリーン、こっちが先だ!」
 「わかってる!グリーンベヒモス!!」
 「レッドドラゴン!!」
 「ブルーサーペント!!」
 「イエローキマイラ!!」
 「ピンクフェニックス!!」
 完成!キシケンオー!!
 すると、ドリゴレムが頭を地面を着けて蟻地獄を発生、それに足が囚われる
 しまった!
 そこに突進してきたドリゴレムのドリルにキシケンオーが喰らい、吹き飛ばされる、
 地上に向かって落ちたキシケンオーに向かい、間髪入れずに砂地獄を発生させようとするドリゴレム、
 「させるか!」
 『ウォールシールド&ウォールハンマークレスト!!』
 立ち上り、右足にクレストが現れ、目の前に大きな城壁の盾が出現・・・俺はこれをボード代わりに上に載って蟻地獄を回避、
 が、向こうはこれを見越してか、一気に頭のドリルを前に出し突進してきた、かすめたが今度は吹き飛ばされないよう何とか踏ん張る、
 しかし、魔怪人は一気に離れ・・・まさか、少し離れた場所からまた蟻地獄を作るか突進してくる気か!?
 「それならこうだ!」
 さらに、キシケンオービークルに変形、梯子から後ろに水を発射!それを推進力とし、城壁をボードとして一気に加速!
 振り返る魔怪人が
 「ドリゴー!?」
 一瞬両手を上げて驚く中で、一気に追いかけ、梯子を銃として手に持って水弾を連射し、ドリゴレムにぶち当てる、
 「ドリゴー!!」
 よし今だ!!
 キシケンオーにチェンジし、滑る城壁に乗ったまま・・・
 キシケンオーキングスラッシュ!!
 ドリゴレムをすれ違いざまに上下に分けるように一刀両断して打ち取ったのだった・・・
 
 『ブラグダ・・・』
 夕日を見て、グリーンリアが黄昏ている・・・
 そんな川岸の斜め上方の芝生の上で、俺はグリーンリアを顔の前まで上げ
 「しっかりしろよ、まだ、何の事情も無いって、決まったわけじゃないだろ?」
 『・・・そうなんだが・・・』
 「お前らも信頼する、あんな良いやつが、そう簡単に悪いことなんてしないって・・・」
 『・・・そうだよな、ああ、その通りだ!!』
 「それじゃあ、夕日に向かって叫ぼう、」
 『ああ、ブラグダ、あいつが、悪しきことをしようとしてるなら・・・』
 二人して川の方の夕陽を見る
 「俺が、いや、俺達が!」
 「俺も叫んでやる!」
 ユウキ?!
 思わず振り返ると、ユウキもサトルもマコミもユナも、そして騎士剣のみんなもいた・・・
 『私も一緒に叫ぶぞ、ユウキ、ジンカイ、グリーンリア』
 「仕方が無い、」『私も叫ぶさ』
 「一緒に叫んであげるわ」『私もね』
 「ええ、わたくしも」『私も叫ぶわ』
 「よし、みんなで叫ぶぞ、」皆で夕日に向かって・・・
 「ブラグダ、お前が悪いことしようとしてるなら・・・俺達が!」
 必ず止めてみせるぞーーーーー!!
 
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