バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

騎士剣戦隊キシケンジャー/22

騎士剣戦隊キシケンジャー 22

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 「ぼーっとするな、ユウキ!」
 が、横から差し出された赤の剣が、それを見事に受け止め、弾き返す!
 「なんだとっ!貴様は!?」
 剣の主を見た魔皇帝が驚きに目を見開きその隙を見ての赤の剣の一閃、
 しかし、魔皇帝はとっさに後ろに跳んで避けた
 「サトル、少し気が抜けすぎじゃないか?」
 「マコミ、私がいなくちゃダメだった?」
 「ジンカイ、大丈夫か?」
 「ユナ、私達がいますからね」
 気が付くと、五色の騎士が、俺達の側それぞれにいた・・・
 「お前達・・・」
 そう、レッドリアたちだ!!
 レッドリアが魔皇帝を警戒しつつ、
 「済まないな、魔力を追いだすのに時間がかかってしまった・・・」
 ブルーリアが両手肩まで上げて外側に広げすくめ
 「すぐに追いつくつもりだったんだけどねぇ・・・」
 イエローリアが途中で両手を合わせて皆に頭を下げながら・・・
 「追加の魔力でも送られると厄介だから、あまり伝えずに先に動いてもらったの、ごめんね」
 グリーンリアが真正面を見据えながら
 「だが、おかげで体を取り戻すことができた」
 ピンクリアが少し首を縦に振りながら
 「もう、大丈夫です!」
 「貴様らぁ!」
 魔皇帝が黒い魔力を右手から放出し、レッドリア達の方に向かわせる、また操るつもりか!?
 「はぁっ!!」「はっ!」「は!」「はぁああ!!」「はぁっっ!」
 だが、五人の裂帛の気合を込めた剣の一振りに、魔力は吹き散らされる、
 「もう貴様の怪しげな術は効かない、先程の石の術もな!」
 「おのれぇえええ!」
 「行くぞユウキ、騎士の名乗りは・・・」
 「誉れ高い儀式・・・だろ!」
 俺達は立ち並び、ここに宣言する!
 「勝利の聖騎士!ビクトリーキシケンレッド!!」
 「赤の筆頭騎士、レッドリア!!」
 「刃たる青の騎士!ブレイドキシケンブルー!!」
 「青の副官騎士、ブルーリア!!」
 「翼持つ黄の騎士!ウィングキシケンイエロー!!」
 「黄の遊撃騎士、イエローリア!!」
 「絆化す緑の騎士!ブラザーキシケングリーン!!」
 「緑の重甲騎士、グリーンリア!!」
 「貴とき桃の騎士!ロイヤルキシケンピンク!!」
 「桃の衛生騎士、ピンクリア!!」
 「銀影の騎士!キシケンシルバー!!」
 我ら!・・・スーパーキシケンジャー!!
 「そして、今だけはこう名乗らせてもらおう、義によってスーパーキシケンジャーに助太刀する、」
 キシケンナイツ!!
 「おのれ!怪しげな術がダメならこれならどうだ!」
 魔皇帝が闇の剣を掲げその剣先より、周りに出鱈目に魔法を放出する、
 炎、稲妻、氷、闇球、だが、俺達はそれを避け、防ぎ、
 「ここだ!」「ここだっ!」
 俺とレッドリアの通りすがりの一撃を契機に皆の剣が火花と金属音立て通って行く!
 「はぁ!」「たぁっ!」「はっ!」「はぁっ!」「どりゃあ!」「ぬぅん!」「はぁあ!」「はぁっっ!」「たぁああ!」
 「がぁっ!」
 そして、入り口側に警戒して集まり、
 「今だ、」
 レッドリアが俺達を見渡しながら!
 「ユウキ、みんな、ソウルクレストを解放するんだ!」
 「わかった!」
 皆がソウルクレストを上に放り投げると、それが光に包まれ、消えた、
 「な・・・何をした・・・?」
 わぁあぁ・・・・
 扉の後ろより、多数の声が聞こえ、扉が開け放たれ、たくさんの騎士たちが入ってくる!
 即ち、ソウルクレストと化していた騎士たち!それが、一堂に集結する!
 我ら、キシケンナイツ四〇余名、今ここに、集結せり!!
 声を合わせて放った一言に、さすがの魔皇帝もたじろぐ
 「ユウキ、音頭を」
 「わかった!」そして俺たちはみんなに声がいきわたるように「みんなこれで最後だ、奴の武装と魔力を全て消し飛ばせ!!」
 「そうはさせん・・・」
 すると、魔皇帝の周りに魔力のもやが現れ、それが魔皇帝の姿を写して行く・・・?!
 この中から本物を見つけ出すことはできまい、この中に紛れ、私は逃げおおせてその隙に貴様らを葬って見せよう・・・
 「させない、クレストセット!」
 俺が鍔につけたクレストを突き出すと、そこに赤い光の膜につつまれた黒い蛇が宙を飛び、
 その胴で魔皇帝たちを全て一括して縛り上げ、
 その縛りの力により、魔皇帝たちがもやへと戻って行き、最後の一人のその両腕を胴ごと封じる様にしばりつけた!
 「ば・・・ばかな、こんなクレストは聴いたことが・・・だ、誰のクレストだ!?」
 魔皇帝が俺のクレストを見る、
 俺が付けたクレストは、先程の蛇が乙の字になっているようなクレストだ、
 「そ・・・それは・・・?」
 「そう、ギャルガのクレストさ」
 「ぎゃ、ギャルガだと!?」
 「みんな、今だ!」
 わかった!
 あるものはあるものは剣に力を溜めつつ剣を構え、あるいは段々に跳びながら、一斉に剣を振るう!!
 オールナイツキシケンスラッシュ!!
 解き放たれた大量の斬撃は一体となり、魔皇帝を貫く!
 「おのれ、ギャルガ~、キシケンナイツ、キシケンジャ~!!!!」
 全てを呪うような声を上げながら魔皇帝が倒れ、爆発、
 「ま・・・まだだぁああああ!!」
 いきなり立ちあがり、もう何も持たない右手を振り上げた、そこに魔力が凝縮し、魔皇帝の体が光に包まれ拡大し始める!
 「まさか、ここで巨大化する気か!?ここにはたくさんの人が!」
 「させるか!」
 俺の放ち伸びた光の剣で、魔皇帝上斜めの壁を丸く切り取り、天井が落ちつつ後ろに青くなりつつある空が広がる
 「みんな!盾を持って突撃!弾き飛ばせ!!」
 殺到する騎士軍、その戦闘にいる俺達六人が、大きくなりつつある魔皇帝を遠くまで吹っ飛ばし、そこで魔皇帝が巨大化!?
 「行くぞみんな!」
 「私達も忘れるな!」思わず声をかけてきた赤き騎士の方を向き
 「レッドリア・・・ああ!」
 それぞれが守護精の名前を叫び、守護精たちが集合する!そして、俺達十一人の騎士が乗り込みながら合体!
 十一人の声が合わさる!
 完成!ゴットナイツキシケンオー!!
 お城の後ろ左右で対峙して、一気に走り込む
 「笑止!」
 そこに再生した魔皇帝の剣が振るわれ、そこより強烈な魔力のいかづちが!?
 地上が爆発し、思わず足を止める
 「どうしたぁ!!」
 今度はガムシャラに振るう剣より大量の魔力の炎、爆発!
 「手も足も出ないではないか!」
 振るう斬撃が魔力の氷となり、こちらに襲い来た!
 「どうするんだユウキ、これじゃ近づけないぞ!」
 「こうするんだ!」
 レッドリアの声に答え、盾を構えつつ盾から炎を浴びせかけながら前進!
 「甘い!」
 しかし、何事も無かったかのように上に闇の球を浮かせ、剣と先導させガムシャラに振るって行く!
 上から右から左からと連続攻撃を受ける俺達・・・!
 思わず後ろに倒れこみ・・・
 
 くそっ!苦戦しているではないか!!
 裏の城壁に集まり、レッドリア達の戦いを見守る俺達残った騎士団全員、
 だが、ソウルクレストでも無い俺達が力を借すことはもう・・・
 「あきらめるでない・・・」
 そこに現れたのは王冠いただく立派な髪とひげの・・・国王陛下!?
 思わず膝を突き頭を下げる私達、
 「国王陛下!お戻りになられたのですか!」
 「ああ、先程な、あの魔皇帝が魔力を集めた影響か・・・」
 おお・・・
 皆が左右に顔を見あわせる・・・
 しかし、再度国王陛下に顔を向け、
 「しかし、先程の御言葉・・・」
 「皆のソウルを彼らに集めるのだ・・・」
 はっ、そうか!
 「わかりました!」
 私の声に追従するように、立ち上がった私達含め、王までもが、その剣を、杖を、ゴッドナイツキシケンオーに向け、放出したエネルギーを集中していく・・・
 全ての守護精たちの力と姿も全てソウルとなりと共に
 
 乗り込んだゴッドナイツキシケンオーの内部が金色の粒で満たされていく・・・
 「な・・・これは・・・」「暖かい・・・」「みんなの気持ちが伝わってくる・・・」「そうだ、俺達は負けるわけにはいかない」「皆さんの力、無駄にしません!」
 「陛下、騎士団のみんな・・・」「僕達がいるんだ」「私達の力を一つに!」「俺達、まだ立てる!」「行きましょう!!」
 はぁああ!!
 集まった力が、守護精として、クレストとして、ゴッドナイツキシケンオーに付いていき、俺達の周りを回って、背後の宙に並べられていく・・・
 完成!オールクレストゴッドナイツキシケンオー
 「それがなんだというのだぁああ!!」
 闇の球が振り下ろされていく、しかし、そんなものは触れる前に弾かれ、消滅した
 「な・・・なにっ!?」
 魔皇帝はそこから炎、氷、稲妻などの魔法を繰り出すも、すべて触れる前に消滅していく、
 「そ・・・そんなばかなっ!」
 その間にも俺達は着実に歩を進め、袈裟懸けに剣を振るい、金属音を震わせる!
 「がはぁ!」
 さらに、返すように横から一撃!
 「ぐはぁ!!」
 そこから、三竜の首より炎、火球、熱線!
 「がはっ、ぐはっ、がはぁああ!!」
 「とどめだ!」
 オールクレストゴットナイツキングスラッシュ!!
 掲げた剣に、騎士の、守護精の、そして、俺達の力が集まり、巨大なエネルギーの刀身を形成、
 はあっ!!
 全員の気合の声とともに振り下ろされたその剣は、魔皇帝を一気に斬り裂き、ついに、爆散させた!!
 「そんな、そんな、全ての世界を支配する、この私がぁぁああああ!!」
 振り返る俺達の後ろで爆発音が響き渡った・・・
 
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