バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

ハーフビースト:ハーフヒューマン/1

ハーフビースト:ハーフヒューマン 1
 
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 俺は左半人右半狼スラム街の一角で、目の前の左半人右半牛と左半人右半ガゼルに暴力的に迫られていた・・・
 ・・・
 今日も今日とて、崩れそうな煉瓦のビル並ぶアメリカのスラム街でゴミ収集、
 俺はレンガで構成され縦長長方形の窓が並ぶビルが立ち並んでいる中でその中の道路沿いのビルの一つの下のゴミ捨て場にある黒いゴミ袋を両手で持ちそばのゴミ収集車に放り込む・・・
 俺の名前は狼居、真斗(ロウイ マサト)、左半身にのみ白いポロシャツと上に前を開いた緑のつなぎを着て左半分帽子をかぶっている、
 と言っても変態などではない、右半身の方は何か着てるとどうしてもむずがゆくなってしまうのだ・・・
 半人半狼になってもうどれくらいだっけ・・・
 不意に風が外黒内灰色の毛皮の境目と薄茶に染めた髪を撫でる
 「おい!お前、俺達の組織に入らねぇか?」
 「俺達の組織に入ったら、やりたいことやれるだけやれるぜぇ!!」
 左手、道路沿いの歩道の一方より声をかけてきたのは明らかに筋肉が発達した二人組、
 前方左手にいたのは半人半牛の青年、
 身長低めでごつい顔、だがその身体は筋骨隆々で右半身は牛のような半獣人という風になっており、牛側には蹄もあって、
 左半身にはオレンジのシャツに草色のジーパンを履いている・・・
 反対の後方右側にいたのは左半人右半ガゼルの青年、
 細身だがやはり筋骨隆々で人側には外輪が赤い白のシャツに青いジーパンを付け、
 ガゼルの方は長くねじくれた角が特徴的だ・・・
 だけどねぇ・・・
 「いやいや、怪しい組織はお断りだよ」
 俺は苦笑い混じりながらも両手を開いて顔程まで上げ敵意が無いことを示しつつ出来る限り朗らかに返した・・・
 が、半牛と半ガゼルはそれでも顔に力を込めた怖い顔になりながら脅迫的に迫ってくる・・・
 「おいおいおい、怪しくなんかねぇぞ!!」
 「そうだぜ、俺達はいずれ世界征服を成し遂げるんだからな!!」
 せ・・・世界征服・・・!?
 牛が明らかに不機嫌そうに言った言葉にガゼルが自信満々に付け足す、
 まずい、本格的に関わってはいけない団体のようだ
 出来る限り先程と同じく朗らかに
 「な・・・なら、世界征服出来たらその時に入ろうかな・・・なんて・・・」
 両手が下がって引きながらもできる限り穏便に答えられた・・・
 けど、目の前の二者は怖い顔のまま・・・
 「それは困ったな・・・」
 「俺達は今兵隊を集めてんだ、来ないというなら力ずくで・・・」
 「行くぜ!!」
 「行くぞ!!」
 「大突進!!」
 牛とガゼルがそう言うと、いきなり牛が地上から角向け突進、
 ガゼルも跳躍しつつ角を向けて突進してくる!?
 上下二段の同時突進か?!だが!
 「狼巻脚!」
 人の足で跳躍して牛の突進を避けつつ狼の足をガゼルに回転しつつ叩きつける!
 「ぐぼっ!」
 ガゼルの角よりも伸びた狼の足はガゼルの頭を壁にたたきつけ、煉瓦の壁にヒビを走らせる!
 俺は思わず慌てふためきで目を丸くした
 「うっわ、まっず!!」
 ここのビルの人にどう説明しよう!?
 「兄貴!!」
 牛のやつが突進した先で振り返りながら驚きでか口を大きく開け叫ぶ!ガゼルは気絶したのか落ちて動かない・・・
 「よくも兄貴を!!」
 牛は言って跳躍して道路の方に、
 何を?と疑問に思う間にも右足で地面を力強く三回蹴った後馬鹿の一つ覚えのようにこちらに角向け突進してくる、
 道路に行ったのはガゼルを突進コースから外すためか!?
 「牛突進!!」
 だが、その突進では勝てない!!
 牛の突進を跳躍しつつ避け、後ろに着地!
 ズドン!!
 あ、牛の突進がぶつかりひび割れていた壁が割れて崩壊した・・・
 そう思う間にも俺は牛の方に向きながら距離を詰めしゃがみ込み
 「ちくちょう!」
 振り返ってくる牛に向かい、
 「昇狼拳!!」
 思い切り飛びアッパーをかます!!
 伸びる狼の拳と足が驚異的な上昇力と破壊力を生み、人牛の顎を捉えて吹き飛ばし人牛が後ろに倒れ込みのびる、そこに向かって俺はゴミ収集車の方を向きながら左手など開いて軽く振り
 「じゃ、壁の弁償含め、後よろしく!!」
 そう言って俺はゴミ収集車に向かい扉を開けて乗り運転してその場を離れたのだった・・・(離れた後、頃合いを見て車を止め警察に自身に都合よい物言いで通報などしました・・・)
 
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