バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

暗黒騎士フラウリア(17)/4

暗黒騎士フラウリア(17) 4
 
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第4話 森の奥へ・・・
 
 全員してそばの茂みに隠れる、現れたのは三体ほどのゴブリン、それぞれが道を歩いて来て歩きながら辺りを見回している・・・
 こっちに来ないってことは見られてなかったってことか・・・
 ゴブリン達が向こうに歩いて行く・・・
 「よし、出て見つからないよう距離を取って追跡だ」
 そうして団長の指示により全員が出る、と
 ギギッ!
 背後から声が・・・
 見ると、道の方に棍棒持つ二体のゴブリンが・・・
 「ここは私に任せてもらおう」
 「僕も行きます」
 バラの花をしまうクーベルさんと年若いロシェさんが即座に前に出る
 「闇よ、斧の影を生め・・・シャドウトマホーク」
 クーベルさんが呪文を唱えると同時に右手の黒い斧とうり二つの闇の斧が左手に生成される
 「ほらほら、本物が分かるかな~」
 薄い笑いのからかうような表情とからかうような動作で左右から斧をもう一方の手に連続で投げ渡し
 「それ」
 投げた斧にゴブリンが思わず棍棒を頭の上に上げて横に出し防御しようとするが、
 すり抜けてゴブリンの頭に刺さる!
 が、そのまま地面まですり抜けた!
 そう、投げた斧は呪文で生んだ偽物でその間にもクーベルさんは一気に近づき
 「どこを見ている?」
 もう一方のトマホークでその首を斬り取っていたのだった・・・
 対してロシェさん、片刃の長柄大斧と大きな一つのスパイクの付いた黒の大盾・・・
 口を真一文字に結んだ真剣な表情をして左手の大盾で一気に突撃していき、ゴブリンが戸惑っている間に
 ガシュ!
 貫いた・・・
 「さて・・・どうするかな?」
 団長が言う間にクーベルさんが余裕を持った表情でこちらを向き
 「団長!僕達で死体の処理をしてますので団長達は先に行ってください!」
 「わかった、ほら、お前ら行くぞ」
 後ろを振り向いて歩き出す団長の指示に従い、ゴブリンを追って森の奥へと進む、
 途中で道から外れ茂みの中など行った先の木々が周りに乱立した場所、
 ・・・そこにあったのは、ゴブリンと、それが掘ったような小穴・・・?
 団長がそれを正面より見据え
 「なるほど、洞窟が住処か、それなら・・・」
 「わざわざそれを確かめに・・・ですか?」
 「下手すると小さい砦建ててたりするからな・・・オークがいたから洞窟以外かもと思っていたんだが・・・」
 私の質問に団長は予断を許さずに穴から視線を外さずに答えてくれた、しかし・・・
 「でも・・・あの洞窟、オークが入れない感じがするんですけど・・・」
 「だとするなら・・・あのオークたちは流れ者か?まぁ、いい、クーベルとロシェを回収しつついったん戻るぞ」
 私は思わず団長を見て
 「このまま襲撃しないんですか?」
 質問をするも団長は終始穴から目を離さず
 「もっと効率的な方法がある・・・」
 そう答えたのだった・・・
 ・・・そうして、翌日・・・
 ゴブリンの巣を中心に兵士たちが周囲を包囲、
 「担当区域にそう言ったものは無いと?」
 「はっ!」
 その一辺で伸ばした手を額に当てて敬礼する兵士の質問の返事を聞く団長・・・
 目の前にはゴブリンの巣があり、ゴブリン達は警戒してか巣に引きこもり、こちらの方を覗き込んだりしてくる・・・
 「じゃ、私の出番というわけね」
 背後からそんな声が聞こえると、後ろより黄色い三角帽と鎧が編み込まれた黄色いロングスカートに身を包んだかわいらしい少女が現れる、
 金髪のツインテールに青い瞳、可愛い童顔、腰に体型にあった剣を差し、右手に渦巻く先の方中央に魔石のはまった木の杖を持つ
 年齢はようやく二桁にいったところ、
 その子が愛想も減ったくれもない表情で私を見上げ
 「初めまして、私の名前はシベリリア、豊穣騎士団に所属しているわ、よろしくね、女性暗黒騎士さん」
 「初めまして、フラウリアです、暗黒騎士団の新人騎士です、よろしく」
 そう言って私は頭を下げた
 「おい!シベリリア、早く仕事してくれ」
 「了解、団長様!」
 そう挑発するように言いつつ、私の後ろまで来てゴブリンの巣に向かって杖を地面に当てゴブリンの巣を見つつ念じ始める・・・
 「地よ、その震えをくびきより解き放たん・・・アースシェイカー!!」
 この呪文は・・・軽度の地震を起こす術・・・あ、そういうことか
 次の瞬間、地面が振動!その振動でゴブリンの巣が崩壊、地に埋まる・・・
 残った場所はさながらひび割れた軽いクレーターのようになる・・・
 「大分ん掘ってたみたいだな・・・だが・・・」
 クレーターを見据える団長の言葉が届く刹那、いくつかのヒビや土の下が盛り上がりより、そこから総計数匹のゴブリンが出てくる・・・
 「行くぞ、お前ら!ここからは俺達の仕事だ!!」
 おぉ~!!
 私含めての暗黒騎士団の右拳振り上げ朗々とした雄叫びの声が響き渡り、残党狩りが始まった・・・
 ・・・
 その後、寮にある私の部屋に戻ったところで・・・
 暖かな光あふれる木の廊下の漆喰の白い壁に挟まれた木の扉の下に封筒があるのを発見する・・・
 拾い上げ開封すると、中の手紙にこう書いてあった・・・
 
 定例女性騎士お茶会開催、
 参加者はお菓子を持参!
 今回の参加人数は最大六名を予定なので数量はそれに合わせる事!
 当日不在で欠席とみなしますので時間通りに来てください!
 
 と・・・開催場所と予定日時が書いてあった・・・
 
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