バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

暗黒騎士フラウリア(17)/2

暗黒騎士フラウリア(17) 2
 
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第2話 暗黒騎士団の訓練
 
 「それじゃこれから兵士団との訓練を開始する!」
 右手から荘厳な鉄の鎧に身を包んだ後ろで白髪を結んだ姿勢の良い少し穏やかな雰囲気の白髭の老人が出てきて、目前の団長の横に並ぶ、
 同時に、後ろに鉄の兜と胴の上部と手足先から肘膝までを守る鉄の鎧に身を包んで左腰に剣携え、左前腕に丸い盾、右手に槍持つ兵士たちが並んでいく・・・
 「中央を空けろ!戦いたい奴から前に出ろ!!いつも通り場外か尻を着いたら後退だ!出ないなら新人が先だ!」
 「なら私が」
 「お前は後だ、先方は俺がやる」
 と、先に出たのは暗黒騎士団の一人、黄色ふちで黒い鎧だが体は球体に近いほど太っているが黒く鋭い目を持ち、黒い短い髪を後ろで縛っていて革のカバー付きの片刃のバトルアックスを持つ、、背に負った兜は団長さんのものと同じT字の目と口出しのものだが頭飾りの無いタイプだ、おそらくあの飾りは団長さんしか付けていないのだろう・・・
 「えっと・・・」
 どう声掛けしていいか迷う一瞬の間に黒く鋭い目が私に向き口が開かれる
 「ジャンドだ、生憎とこの訓練でいっつも先方をやってるのでね、悪いが、いの一番に俺とやり合いたいっていう理由以外で先方を張りたいっていうのなら遠慮してほしいな」
 「わ・・・わかりました」
 ジャンドが両手で兜を持ち頭に着け前進する、
 敵側はカバーの付いた剣と盾を装備した兵士・・・?
 が、ジャンドさんは一気に突進し訓練用のカバーを付けた斧を振るって盾ごと兵士を吹き飛ばし場外に!
 「次!」
 カバー付き槍を前に構え走ってくる二人目も槍を避けつつ斧を振るい簡単に吹き飛ばす!
 さすがに、新人相手なら簡単か・・・
 そうして十人ほど・・・
 「そろそろうちからも出ろ!!」
 団長の一喝に、
 「では、私が!!」
 今度は止める人もいない、ジャンドさんとの一騎打ちだ!
 兜をかぶり一気に突進し、
 おお~っ!!
 周りの歓声を背に斧を横に振るう!
 さすがに斧を横に出して止められた!
 だけど・・・行ける!十人も相手にしたせいか万全じゃない!
 斧を下から撃つように角度を変更し、吹き飛ばす!!
 「ぐはっ!」
 何とか着地するが、片足が外に出てる!
 「っちぃ!」
 ジャンドさんが舌打ちしながら退場する・・・
 次の兵士が駆けてくる!反射的に斧を振るうも、盾に受け止められる!
 「なっ!?」
 まだ二人目・・・
 「ぐっ・・・闇よ、かの物の光を塞げ・・・ダークサイト!」
 さすがにこれは驚いたのか兵士の動きが止まり、その間に斧で吹き飛ばす
 「おやおや、いけませんねぇ・・・」
 次いで出てきたのは、兜の隙間から笑顔っぽい目が見える暗黒騎士・・・
 「ガナッシュさん・・・でしたっけ?」
 「名前を憶えてもらって光栄だね、お嬢さん」
 「ところで、この訓練、魔法もいいんですよね?」
 「いいですよ、出来る限り実戦に近い方がいいんでね、でも、兵士たちは魔法を使えないのが多いので、魔術師が混ざらない限りこちらは極力使わないようにしてるんですよ、なので、全力で行かせてもらいますね!」
 「ならこっちも・・・闇よ、かの物の光を塞げ・・・ダークサイト!」
 闇が向かって行く!が、ガナッシュさんの斧の上段からの一撃で立ち消える!?
 な・・・?
 ガナッシュさんは変わらずのニコニコ顔
 「残念でしたねぇ、この斧は安物ながら魔石が埋まってるんですよ」
 と、カバーの付いた斧の刃の根元を左手人差し指で指すガナッシュさん、確かに、黒い石が埋まってる・・・
 しまった、魔武具!?
 魔で魔を断ち切った!?
 「今回は親切で教えて上げましたが敵さんは教えてくれないですから、今度からは自分で相手の装備を見て判断してくださいね~、では次はこちらから、闇よ、我れが影と化す引き換えに我が影を操れ、ダークシュレディオン」
 ガナッシュさんが闇に包まれていき、闇が左右に分裂して突進してくる!?
 え・・・え・・・?こんな魔法・・・知らないっ!
 闇を狙い斧を振るうも、腹に斧の一撃を受け、体が軽く浮く、
 飛びながらも私は、闇が晴れ、左側の闇からガナッシュさんが出てくるのを見たのだった、
 無論そのまま私は着地する・・・場外に・・・
 
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