カードゲームライトノベル Wカードフュージョン15話 戦獅との決着16
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「いいだろう・・・」
静かに、互いに、右手でチャージゾーンの表側表示のカードを裏にしつつ、
「リチャージ!」
「リチャージ!」
続けて、山札の一番上のカードを引き
「ドロー!」
「ドロー!」
今引いたのはインテリジェンス オールド&ニュー!ふむ・・・
そのまま左手の手札に入れ、僕の方は二ターン前に引いたバトルマシンズ サンダースパイクダンプを引いて2番に裏側で置き、
レオン君の方も同じようにカードを引いて2番に裏側で置き、
続けて、同じようにもう一枚のカードを、チャージゾーンに両方裏で置いて
「セット!」
「セット!」
レオン君が右手でさっきチャージゾーンに置いたカードを表にしてきた!来るっ!!
「僕は獅子デロゥ!!フルメタルリングデロゥ!!の効果を発動!その様子だと相殺は無いようだな!コストに獅子カムバック!!フルメタルリングカムバック!!を指定し、吠えろ、レオッ!!」
「グルォオオオオオ!!」
「この特殊な咆哮により、様々な効果を発動する!!まずはあれだ!!」
レオン君が左手人差し指を左手ごと、左手側通路に向ける、
そこには、こちらの方に壁と床を跳躍しながら向かってくるキットの姿が!
と、レオリングの咆哮がキットに届いたのか、突如、キットが吹っ飛んでいった!!
「続けて、あれだ!!」
今度はレオン君が上の方を指し示した!
そこにいたのはジャイロだ!だが順調にこちらに降りてきたはずのジャイロが、突如、ふらふらしだす!
今の吠え声でどこかに不調が出たのか!?
「さらに、ダメージの与えられる3番戦闘をスキップ扱いにすることで、功拳柔獅子 サンセツコンレオのパワーを700上げ、戦闘に置いて互いのパワー差が500以下だった時、その戦闘は引き分け状態になるっ!!さぁ、表にするぞ!!」
「ぐっ、いいだろう!!」
右手で僕は1番に、レオン君は2番に裏側表示で置いたカードを表に!
「オープン!」
「オープン!」
「バトルマシンズ サンダースパイクダンプ!!」
「功拳柔獅子 サンセツコンレオ!!」
僕の上の方から、茶色い獅子が襲い掛かってくる!
茶色い獅子は木目の付いた木のような材質でたてがみや胴、爪や尾の先ができ、それ以外が鋼で出来ていて、赤い機瞳を持つ、押しつぶされれば僕ではただでは済まないだろう、だが!
右手側通路から突如、黄色いダンプカーが走ってきて、僕にすれ違うように茶色い獅子を体当たりで吹っ飛ばし停車!
そして、その後ろの方の荷台が上に上がったと思ったら、荷台の下の方が、曲げていた足を思い切り伸ばすように変形し、
その伸ばした部分の端の下の方から、黒い台形の板のような部分が前に倒れるように変形して足先となり、さらに、反対側から横に立っていた黒い棘のような部分が後ろに倒れるように上げ降ろし踵となり、
ここで前のタイヤの付いた部分が四角く畳んでいた両腕を開放するように下に伸ばしながら黒い端部分を開いて両手とし、その両手を地に付け上半身の全体を上に上げるようにして浮き上がらせ両足を下に入れてダンプカーが立ち上がり、さっき伸ばした部分が両腕となり、
コックピットの部分が前に倒れて胸部となりながらその上に鋼の顔が飛び出して来た!
それは、口部がダンプカーの下半分の様になり、頭にはダンプの前部上を思案して作られたような黄色い兜をかぶっていて、その間に黄色い鉱目を持ち、
拳と足先は黒い色に塗られている、
と、吹っ飛ばされた茶色い獅子、功拳柔獅子 サンセツコンレオ、サンセツが、レオリングの方に跳躍!
そして前後に顔胴前後と三分割し、左の前足と右の後ろ足が外側に向いて、
たてがみの右の方に左前足の裏側が引っ付き、反対に右後ろ足の方が付着し固定され、
顔を中心に、四肢を鎖の部分とした、三足のヌンチャクのような姿となって、そのヌンチャクの一端をレオリングが加える!
そこに向こうの方からザッシュの刃が飛んで戻ってきて、その反対端に張り付いた!
「グルォオオオ!!」
レオリングが吠える中、レオン君がチャージゾーンのカード三枚、右手で前に出す!
慌てて僕も自分のチャージゾーンのカードを右手で三枚、前に出し置く!
「それでいいか?」
「いいよ、行こう!」
言葉を交わし、僕とレオン君が前に出したカードを右手で表にするっ!
まずは僕が表にしたカード!
飛び出し、キット、ニンジャ!!、バトルマシンズ カーディン カーモード、バトルマシンズ イースト&ウェスト、
続けて、レオン君が表にしたカード!!
獅子レスディオ!!フルメタルリングレスディオ!!、獅子ロアー!!フルメタルリングロアード!!、爪銃獅子ズ・レオグレイツ
向こうは召喚できるツインズ一体、僕の方はツインズとモンスターで二体だが、まだ大丈夫、というか、召喚しても戦闘スキップするみたいだし・・・
「僕は召喚無し!」
「それでは行くぞ!!レオリング!!」
「グルォオオオオ!!」
レオリングがふらふらになって飛行するジャイロに向かって跳んで行く!
ならまずはこれだ!
「僕はバトルマシンズ フロストジャイロヘリコプターの効果を発動!レオン君のスマッシュカードの発動を封じる!!」
右手を前に出して宣言する!が、ジャイロのの両肩のローターと背中プロペラはぎこちなく、思うようには回らない!高度も下がってきている・・・
明らかにジャイロはレオリングの方を見て懸命にジャイロとプロペラを回そうとしてくれているのだが・・・
あ、さっきの獅子デロゥ!!フルメタルリングデロゥ!!の効果か、ううむ、仕方ないな・・・
それなら、こっちだ!右手でチャージゾーンのカードを一枚表に!いや・・・・こいつは・・・隠す!!
「僕はバトルマシンズ サポートエナジーの効果を発動!!バトルマシンズ フロストジャイロヘリコプターのパワーを300上げる!!」
そこにスパイクが走り込んでいき、その右拳を振り上げて叩きつけた、
「グルォオオオ!!」
が、レオリングもそう簡単には喰らわない、サンセツを振り、受け止め、押し返す!
そんなこんなしているうちにジャイロが着地し
「ここで僕は獅子カノン!!パワーキャノンボール!!を発動!バトルマシンズ サポートエナジーの効果を相殺する!!」
レオリングがその首を右肩の方に向け、思い切り振りかざし、ザッシュの刃をジャイロに飛ばす!!
対するジャイロは、プロペラとローターを回しながらなんとか小ジャンプしてこれを避け
「まだあるぞ!僕は獅子アタック!!パワーエネミーアタック!!を発動!!」
チャージゾーンのカードを右の手で一枚表にしてきたっ!
レオリングがジャイロに向かって勢いよく走り出す!
ええい!またも右手でチャージゾーンのカードを表にしつつ宣言!!
「ならば、僕はバトルマシンズブーストの効果を発動!獅子アタック!!パワーエネミーアタック!!の効果を相殺する!!」
スパイクがレオリングに向って走り出し、レオリングの背後からその右拳を打ち込もうとする!
が、ここでレオリングが反対に回転しつつ、その勢いで持ってスパイクにサンセツをぶち込もうと
「私もいるぞ!」
ここでカーディンが割り込んでレオリングのヌンチャクを持ち、レオリングの動きを封じた!
スパイクの右拳が迫る!それをレオリングはヌンチャクを口から離して避け
「まだだ!こいつも持って行け!僕は獅子ダウナー!!パワーエネミーダウナー!!の効果を発動!はぁっ!!」
レオン君がカーディン達の方に跳躍!跳び蹴りを仕掛けて行く!!
「僕はバトルマシンズブースト Voの効果を発動!獅子ダウナー!!パワーエネミーダウナー!!の効果を相殺!さらに、バトルマシンズブースト Voの相殺効果、臨魂も発動するっっ!!」
レオン君の跳び蹴りが、カーディンの胴を打ち、その衝撃でカーディンがサンセツを取り落す
「受け取れ、レオッ!」
レオン君がサンセツを蹴り込んで、それをレオリングが受け取り、ジャイロに向かって走り込む
「しまった!」
それを追うカーディンとスパイク、
対するジャイロはふらふらになりながらも両の拳を握り、レオリングと対峙する、
って、ジャイロって地上だとバランス感覚悪くなかったっけ?ま、気合入れたら大丈夫とも言ってたし、多分、問題は無いと思うけど・・・
レオリングが向かって行き、サンセツを振るう!ジャイロが左手側に微妙に避けつつその両手でサンセツを掴む!
引き合いになるジャイロとレオリング、ここでジャイロが左足で蹴りに行った!
が、対するレオリングも体当たり!ジャイロがあえなく吹っ飛ぶ側となる、
さらに、レオリングが追撃するように突進!が、ジャイロは天高く跳んで回避!さすがに身は軽いか!
レオリングが追う様に上にいるジャイロの方を向き、ここでスパイクとカーディンが追いついた!
ガシッ!
カーディンとスパイクでレオリングの左右前足を抑えた!
「いけっ!ジャイロ!!」
ジャイロが再度振り返りつつ着地、またも高くまで跳び、上空から目を光らせるようにレオリングを見据え、右拳を振り上げ一気に降下!
その右拳をサンセツに叩き込み、ひびを入れた!!だがっ!!
「残念ながらサンセツコンレオが2300、そして、フロストジャイロヘリコプターが2500、その差200だ!この勝負は引き分けとなる!!」
「グルォオオオオ!!」
いきなりのレオリングの強咆哮にジャイロ、カーディン、スパイクまでも吹っ飛んだ!!
そして、レオリングが思い切り顔を左肩の方に曲げて、反対に振るい、ジャイロにサンセツを飛ばす!
サンセツは見事にジャイロの腹にヒットすると同時に完全に壊れ、ジャイロの腰も完全に折れ、互いに爆発!消滅した!!
「フロストジャイロヘリコプターァァアア!!」
カーディンが叫ぶ中、いつの間にかスパイクが立ち上がり、その右拳に電撃を宿し、レオリングに殴り掛かる!!
レオリングが気が付き、スパイクの方を向くもすでに遅し、
スパイクの拳が、レオリングの頬を撃った!!
スパイクが左拳を振り上げ、追撃をかけて行く
「たぁああああ!!」
が、唐突にレオン君がスパイクの背に跳び蹴りをかまして吹っ飛ばして着地
「お前はあっちだ!!」
そのまま元は左から二番目の、今は一番左にあるライフカードを右手でとりつつスパイクの左肩外側の地面に跳躍、そのまま左腰の方に飛び蹴りをかまし、再度蹴っ飛ばして向こう側の壁にめり込ませた!!
スパイクはその衝撃からか、ぐったりとして動かなくなる
と、レオン君が僕の方に向き、両の口角を上げた不敵な笑みを浮かべる
「さぁ、舞台は整った、そろそろラストパート、そのプレリュードと行こうじゃないか!!」
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