カードゲームライトノベル Wカードフュージョン17話 メインサーバーの元、現れしエンジニア21
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「あ・・れ・・・?」
目を開けた先にあったのは、白い天井、それに、僕をまっすぐに見る、瞳に涙をたたえた、白と黒の髪と目をした女の子
「双歩さん・・・」
「映命さん・・・」
「よかった、目が覚めた・・・心配したんですよ、もう・・・」
「ここ、病院・・・?」
「はい・・・」
周りを見渡すと、僕がいたのは白いシーツが駆けられたベットの上、天井には中央縦に蛍光灯が付いていて白く、周りは白い壁がこの部屋を覆っていて、
左手側壁際には鉄枠の大窓が並び、僕の左手中程からは透明な管が伸びていて、窓際に立てられたキャスター黒車輪付きの鉄棒の上の、左右に真っ直ぐになるまで枝分かれた左の方にかけられている、薬剤の入った薄い透明な袋に繋がれ、
反対右側奥には、左手にスライドして開く白いドアがあり、右手側に縦U字パイプの持ち手が存在している
ん?すぐ右手の方にU字型仕切りカーテン付きのベットが・・・
「このベット、もしかして映命さんの・・・?」
「無理を言って、同室にしてもらいました、二人とも前例の無いことなのでナースステーション隣の部屋でなければならないと・・・」
「そう・・・」
と、いきなり映命さんが覆いかぶさって
「双歩さん、よかった、本当に・・・」
「映命さん」
コン、コン
へ・・・?扉の方から、扉を叩く音・・・?扉が左に開き
「映命ちゃん、そろそろお薬を・・・」
入ってきた茶前髪がゆるカーブした唇の赤いナースが僕達の方を見・・・
「双歩くん、目を覚ましたのね、すぐに先生を呼んできます」
そう言って、急いで踵を返し、部屋の外に出て行った
・・・そして、数刻後・・・
コンコン
「双歩くん!目を覚ましたんだって!!見舞いに来たよ!」
扉をたたく音の後、聞こえたのは知り合いの警察官の声である、
「はい、どうぞ」
僕の声と共にガラガラと扉の音が鳴り響き、その男性が扉を開け入ってきた
現れたのは一応イケメンフェイスの警察官、
左右に分かれたシャギーの髪型、頭に、前部中央にパトライトと翼の付いたエンブレムが掲げられた黒いつばの帽子をかぶっており、
左肩に黒く小さな無線機をかけ、藍色の長ズボン、黒靴黒靴下なのは前と一緒だが、上着が水色のワイシャツになっている、
そういえば、もう季節が変わっててもおかしくないっけ・・・勉強はカーディンのおかげで大丈夫だと思うのだが・・・
「ひさしぶり、双歩くん、映命ちゃんもどうも」
「どうも」隣のベットの映命さんが軽く頭を下げる
「ひさしぶりです、轟さん」
轟さんが少しほっとしたように笑う
「いやいや、本当によかったよ、研究所に次元の穴が開いたと思ったら、君が倒れてるんだもん、そこのレディに支えられてね」
映命さんがその時の事を思い出したのか、照れながら嬉しそうに微笑み、またも軽く会釈をする
「じゃあ、繋がったのはやっぱり研究所の方だったのか・・・それで、研究所は?」
「今、色々ごった返してるよ、エルドガンが率先して、双方向性のゲートに改修するとか言って」
「双方向性に?」
「そうしたほうが安定するんだとさ、後、これも渡さないとね・・・」
轟さんが右手を制服のポケットに入れ、何かを取り出してきた、
それは、透明なケースに入った、白と黒が斜めに組み合わさり、中央に灰色のWが書かれたカードの束、
「これ、僕のカード!」
「そういうこと、ありあわせの入れ物で悪いけど、デッキケースはこちらで回収して、研究に回さないといけないからね、カードは返していいってさ、それから、君の荷物も、検査した後、順次、君の家に送るつもりだ」
「ありがとうございます」
「向こうで入手した物の中には送れないものも多いけど・・・ね・・・」
右手にカードを受け取る、見回し眺めてみると実感する、間違いない、僕のカードだ
「後、君が倒れた原因だけど・・・」
「僕が倒れた原因て」
「それは私が説明しよう!」
後ろから声が!!
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