バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

ハーフビースト:ハーフヒューマン/8

ハーフビースト:ハーフヒューマン 8
 
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 「おおい、いるか~い?」
 ラズの家の前、手の甲でドアを叩くも、返事は無し、
 ・・・いない・・・?いや!?
 今までに嗅いだことのない流れ出た血や膿等の生命の負の部分の濃い匂いがする
 何かあったか!?
 だが、どうすれば!?
 ドアノブを回すも回らない、ご丁寧に鍵がかかっている、
 くそ!こんな時に!!
 そうだ、ベランダ!
 ここ三階だけど、隣の俺の部屋からなら行けるはず!
 急いで自分の部屋のベランダからラズの部屋に跳ぶ!
 「ラズ!!」
 「ぐっ!がはっ!!」
 ラズのベランダから部屋を見た俺の目に映ったのは、まさしく、人が何かに、人の右半身が何かに変わろうとしているところだった・・・
 右半身が緑に変わりゆくと同時に全ての部所が全く違う動悸で膨張と伸縮を繰り返し、爪や目などが体内に吸収されて消失し、
 最終的に細長い蔓や葉のような物に変わり人型を維持するように絡まって行く・・・
 「はぁ・・・はぁ・・・」
 左を向きうつむくラズの荒い呼吸が帆びく・・・
 収まった・・・か・・・?
 ラズが俺を見る、
 ・・・いや、目の焦点が定まってない、激しく揺らぶっている!?
 「減った・・・お腹が・・・」
 へ・・・?
 つぶやきの声に理性が無い・・・
 「ああ、肉の串焼きなら・・・」
 いきなりラズは左にあった冷蔵庫の一番下を引き出し、野菜を取り出し毟り食べる
 「違う・・・違う・・・違う・・・足りない足りない満ち足りない!!!」
 と、こっちに顔が向けられる・・・
 「ほら、肉の串焼きならここに・・・」
 そして、串焼きの入った袋を投げ渡すと、荒々しく四つん這いになりその中身を乱雑に取り出し、口にしだす!
 「・・・違う・・・違う!!!足りない・・・足りないっ!!!」
 さらに、こっちに目が向く、
 見上げる目に知性の入る余地のないほどの力がこもった、知性無き獣性の目である・・・
 「お前なら・・・!?」
 右半身からハエトリグサやウツボカズラが生え始める
 マジか・・・
 なら、ちょっと狭いけど・・・気を失ってもらう!!
 間髪入れずにラズが走り込み右手を振るい、蔓をこちらに伸ばし、間のガラスを破壊しながら俺の左半身に絡みつく!
 っつ!思ったより強度があるな、引きちぎれない!!
 こちらにラズが口を開き来る!
 だけど、この調子なら・・・!
 近づき切ったところで・・・
 「ワォオオオオオオオ!!」
 大きく咆哮!!これで足が止まるはず!!ラズの足が・・・止まらない!?
 「・・・狼咆哮」
 
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