バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

水晶の島のデモの末路 ダブモン!!9話/23

水晶の島のデモの末路 ダブモン!!9話23
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 「事務次官の一行は今回の捕まえるターゲットの一団の一つだ、不正選挙以外にも様々な疑惑があり、一般的には有罪でも揉み消したり無理矢理捜査を止めた案件も大量に存在している・・・無論、天下った元事務次官たちや事務次官になろうと悪事を重ねていた者達も対象だが、まずは現役の事務次官たちを捕らえねばお話にならない」
 そう・・・なのか・・・?
 「とにかく、追いかけるぞ、捕まえて裁判にかけねばならん、何せ、嫌疑のかかっていない事務次官など一人もいないのだから・・・」
 走り出し追い駆けて行く・・・
 「にしても、どれくらいの公務員を裁判にかけるんだ?」
 「全員だ」
 「全員?」
 廊下を右に曲がりながらも発した言葉に、俺は疑問符を返した、
 「そもそも、ここの一平卒の公務員にだって罪が無いわけじゃない、例えどんなことがあろうとも、法を執行するのが公務員の仕事だ、」
 公務員の仕事・・・か・・・
 「相手がどんな組織だろうと、後ろ盾が無かろうとだ、相手が自国の政府であったとしてもな、それができないならすみやかに公務員の職を辞すべきだろう、上司や政府の命令より法律の執行を優先するからこその公務員なのだ」
 「例え何があっても?」
 「先ほども言ったように、公務員としての仕事が全うできないのであれば辞めるべきだ、出来ないのなら上が辞めさせるべき、また、悪行を見逃すことも許されない、法の執行者ならば、法に基づいた全ての犯罪を断罪しなければならない、例え身内の犯行でも、いや、身内の犯行こそ率先して取り締まるべきではないか?怠け者や裏切者がいれば、それだけ効率が落ちたり情報を流されたり裏から刃を突き立てられるかわからん、塵の一つまでとは言わんが、少なくともわかっている分は全て断罪するべきだろう、国民から言われてもなお行動しないのは論外だ」
 確かに・・・な・・・
 そう思っていた頃、向こうにまたもや右に曲がって行く・・・
 「それにしても、不正選挙ね・・・」
 「ここ最近の選挙は確かにおかしかった、裁判の事だけじゃなく、すぐに投票場を違法行為であるにもかかわらず閉めたり、開票を速攻で終わらせていた・・・
 「どういうことだ?」
 「いつも仕事をだらだらと伸ばして時給をがめようとする公務員がなぜ選挙の時だけとっとと仕事を終わらせようとする、選挙の時は手当が出るんだぞ?それでならば一日でも伸ばして金を取ろうとするのが奴らの考え方じゃないか?」
 「そうだよな・・・」
 「速度を重視することにより不正が入る隙を与えさせ、なおかつ、再確認させないようにしていたのだよ、選挙の見張り番など、奴らの手の者だけが応募、採用されるようになっていたのだ、恐らく、票のすり替えなども行われていた」
 「うへぇ・・・」
 「他にも、明確になっているものでは、病院などに置いた投票箱で、明らかに文字になっていないような票を与党の物として入れたり、票を入れたと複数十人が証言しているような常識的に考えれば明らかに票が入っている人間が0票だったり等の票のおかしな数え間違いが起きたり、にもかかわらず再調査すらしなかったり、やりたい放題だった」
 と、追って曲がった先には誰もいなかった・・・
 廊下の左右にはいくつもの扉が並んでいる、
 「扉に入ったか・・・」
 「急いで探そう!」
 「私は右側を、君は左側を頼む」
 俺は言われた通り、扉を一つ一つあけていく、
 「人の気配があったなら報告よろしくな、カンテーラ」
 「了解」
 見逃す可能性があるかもしれないが手早くやっていくほかない・・・
 扉の中には、大きなカプセル淵のような形の扉がある会議室や、重厚な机の置かれた要人の私室であろう部屋などがあり、
 そうして、俺は左側の扉、かなり大きめだが、それを一つを開ける!
 
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