バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

水晶の島のデモの末路 ダブモン!!9話16

水晶の島のデモの末路 ダブモン!!9話/16
 
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バトル6
 
 「リチャージ!」
 「リチャージ!」
 「ドロー!」
 「ドロー!」
 「なぜ人々は邪魔をする、私達が幸福に導こうというのに!!」
 「てめー一人の幸福のために俺の人生投げ出せってか?冗談じゃない!」
 事務次官の目が邪悪に狭まる
 「私だけではない!上層部全ての、ひいては国民すべての幸福だ!」
 「だったら、まず、自分から身を削るのが筋だよなぁ!高い給料もらってたくせに!全員に行きわたらせたいなら、流しそうめんの最初に陣取って大量に取るようなマネはしちゃいけないに決まってんだろう!!」
 「流しそうめん?」
 「流しそうめん?」
 事務次官が明らかに理解していないような声を、カンテーラが疑問符を差し挟むような声を上げた
 「その例えはどうかと思うけど?私はわかったけどね・・・」
 「・・・自分の給料ばかり上げて、一般市民から高税取ってるやからがそんな言葉言ってても嘘にしか聞こえない!!」
 「はん!貴様にはわかるまい!!」
 「わかるわけねぇだろ、」
 俺は思い切り右人差し指を突きつける!
 「てめえの頭ん中でエタってる計画書なんざ!!」
 「エタっ・・・てる?」
 事務次官の戸惑いの声と
 カンテーラと女神のため息が聞こえた
 「ここも言い直さなきゃならねぇのかよ!!えっと・・・」
 もう一度右人差し指を突き直す!
 「てめえの頭ん中で現実化させる気もない計画書なんざ!!」
 「セット!」
 「セット!」
 「オープン!」
 「オープン!」
 「来い、アカセンライ!!」
 「ダブモンNo.244、迅雷の献血従事者、ケッセンライ!!」
 向こうの前に現れたのは、大きな黄色い蚊、目が明らかに赤黒でおかしく、足6本には側面に白い刃が付いている、
 「こっちはこいつだ!エレメンタルパワード・リスシガル!!」
 「な・・・」
 事務次官の目が驚きに見開かれる
 「オーブカードだと!?」
 「さぁ、そっちのコストを支払え!」
 「私は、ケッセンライのコストに疑惑のカウントエレメントと無自覚な締め付けエレメントと知らぬ間にいつの間にエレメントを指定、疑惑のカウントエレメントの効果でケッセンライのパワーを100上げる!!」
 俺の前にカードが巻物のように移動し始める、今の状況で使えそうなのは・・・こいつだ!!
 「ダブモンNo.241イィィィイイエェェェックス!、服機の紡織保全工、テッセンザン、オーバー!!」
 目の前に四足の獣が現れた、しかし、長く伸びた口に、身体の内側茶色と外側緑色の奥にずれた楕円グラデーションの鱗で構成された背中から外側全体を覆う甲殻が特徴的だ
 「テッセンザン!」
 テッセンザンが四足を少し遅い目ながらも駆け出し、ネチスイビルに向かって行く、
 「まずはこいつだ!マルチエレメンタルパワー!!テッセンザンのパワーを600上げる!!」
 が、向こうに動き無し、パワーが逆転しなけりゃ大丈夫ってか?
 「さらにテッセンザンの効果発動!!」
 「ネチスイビル、相殺!!」
 蛭の体持つネチスイビルがその歯を出して笑い、大きく噛みついていく、
 しかし、その背中の甲殻で見事に弾き、再度対立、テッセンザンが大きくのしかかり、その口を封じる!
 「そこだ!マルチプルエレメンタルパワー!!」
 「怠惰な仕事による損害きついエレメントで相殺!」
 が、ネチスイビルはまるで黒い水と化すかのように分離した!
 水たまりのように広がり、テッセンザンに群がるネチスイビル、
 「それならこいつだ!!マルチスライサーエレメント!!」
 「ぐっ、無い・・・」
 「この効果でテッセンザンのパワーを1200上げつつ、さらにコストでもう一枚表にしケッセンライを・・・」
 ここで、テッセンザンは大ジャンプ!腹に着いた極小のネチスイビルを下にいた奴らごと押し潰した!
 さらに二段目の大ジャンプ!今度は背中を向け、群がっていた奴らを確実に押し潰す!
 慌てて散るネチスイビル、こうなると、ネチスイビルの独壇場だ、
 テッセンザンは散らばったネチスイビルを追いかける様に、確実に踏み潰すように走り回り、
 結果、その数は着実に減って行き、
 最後の奴を壁際に追い詰め壁に登り逃げかけるところを臨機応変に跳躍追いかけ確実に壁に押し付け踏みつぶすと爆発、消滅した、
 「2番戦闘、行け!ケッセンライ!!」
 パワー差は1500・・・だが、こっちにはマルチスライサーエレメントがある!!
 バーンウルフが大きな蚊に向かって行く・・・
 懸命に炎を吐くが、バーンウルフの炎ではケッセンライの足の刃を振り回され切り裂かれてしまうのみ・・・
 近づくケッセンライの刃を避け下がりながらも大きく息を吸って吐き直した吐いた火炎の炎が、近づいていた蚊の方にまで届くが、それでも無理矢理向かってくる・・・
 やはり、火力が足りない!
 が、バーンウルフはここで戦法を変え一気に突進し、今度は炎の牙で噛みついていくも後ろに下がり飛べ避けられた!?
 一旦着地後の跳躍炎の爪で追撃しようとするも空に逃げられる、
 何とか炎の息を吐いて追い打ちしようとするが届かないし、届きそうになっても羽からの強風で止められる、
 しかし、バーンウルフは炎の息の角度を微妙に変え、少し狙いを外すように回していく、何を?
 刃で切り裂かれてもなお吐き続ける炎、と、斬り裂かれた炎の破片が、ケッセンライの羽端をいつの間にか焼き焦がし、高度を低下させているではないか!?
 そこで一気に広範囲に炎を吹きかけ羽をさらに燃やして高度を落とさせ・・・いきなり駆け近づき跳躍、その牙をむいていく、
 が、刃の6本足が外側より向かって行く、
 それを一端顔を引いて避け、6本集まったところで炎の牙で噛み砕き、
 さらに、そこから炎の右足前爪を突き立て、地上に一気に落とし、
 右前足で動きを抑え、その胸を喰らって引きちぎり爆発、消滅させた、
 「さらに、マルチスライサーエレメントの効果で、ケッセンライがトラッシュに言った影響でそっちにダメージが行くぜ」
 「甘い、1番戦闘後に発動させていた吸血柱分離エレメントの効果でそちらにもダメージが行く!!」
 バーンウルフが一気に事務次官に火炎を吹きかける
 「あちゃちゃ」
 火が付いたように両腕を振って暴れる事務次官
 と俺の前に極小のネチスイビルとそれを抱えるケッセンライの一体が飛んできて・・・
 「大丈夫か?」
 「こんなもの!」
 カンテーラの声が響く中で飛んできたのを右手の甲で弾くと床に飛んで今度こそ消滅した・・・
 後でかゆくなったりしないだろうな・・・跡もないから大丈夫だと思うけど・・・
 でも、これで・・・
 俺と事務次官は互いに見合わせ宣言する
 「ターンエンド!」
 「ターンエンド!」
 ・・・状況はこちらが有利だが、このまま行けるか・・・?
 皆も心配だが・・・
 「だが、先程のカードの発動で、トラッシュの雷属性が風属性に変わり、さらにトラッシュに風属性のモンスターが一体追加された!これにより、私の勝ちは確定した!見るがいい、風が渦巻いている!!」
 確かに、風が、あたかも渦を成しているように感じる、一体、どういうことだ!?
 「この・・・」
 
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