バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

この争い起きた戦場で ダブモン!!8話22

この争い起きた戦場で ダブモン!!8話/22
 
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バトル-8
 
 「リチャージ!」
 「リチャージ」
 向こうの将軍にはコスト5の伝説のダブモンのカードがある、だからか余裕が垣間見える、
 でも、まだ、あきらめない
 「ドロー!」
 「ドロー!」
 引いたのは・・・オーブカード!
 ここからの選択で、この状況、ひっくり返してみせる・・・!
 「セット!」
 「セット!」
 こっちが1番とチャージゾーン、向こうは2番とチャージゾーン・・・
 「オープン!!」
 「オープン!!」
 表に!
 「シャインプランニングR!!」
 「オーブカードか、こちらはこいつだ、カジュマキ!」
 「ダブモンNo.334、庭木茂切の芝生受け、カジュマキ!!」
 突如、向こうの将軍の前に木彫りのカマキリが上より降ってきて着地・・・いや、
 その両手は長さの違う鉄の鋏であり、
 身体は樹の皮に覆われ、葉の付いたつるが巻き付いて緑色を演出し、
 その左目は複眼のように見えるが、正しく、カメラの写真を撮る円状のレンズのようになっている・・・
 「さぁ、そちらは何を出してくるのかな?」
 向こうの声が引き金となったかのように、私の山札が私の前まで来て、
 巻物の様に右から左に流れて行く・・・これだっ!
 「ウィルピー!」
 「任せてくださいです!!」
 「ダブモンNo.33イィィィエェェェェックス!、禁忌の鍛冶屋 ウィルピー・シィン!!」
 ウィルピーの体が光に包まれ人型と成していき、尾が生え、顔が先鋭化し、
 光が晴れた時、その姿を現した、
 そこにいたのは半人半蜥蜴人、
 身体の半分がいかつくやせ形の大人の男性のもの、もう半分が緑の鱗を持つトカゲの亜人が侵食しており、体型がそれに影響を受けているものの、
 境界線はきっちりと真っ二つになっている
 これには、向こうの将軍も顔をゆがめる、が、
 さっさと重しくその場で寝そべった、
 「ちょっとまたなの!」
 こいつは・・・前に出た時もこうしてやる気無くしやがったのだ、
 「どうしたのよ、まさかまた、雌のダブモン連れてこいとか駄々こねるんじゃないでしょうね!!」「嫌よ私はっ!!」
 後ろからフリィジアの声が聞こえるが無視、というか、ウィルピーも反応してないし
 「けっ!」
 と顔をあちら向きに地面に付せ、どこにも視線を合わせないようにして・・・もしかして・・・
 「すねてんの、あんた」
 背中を一瞬震わて反応した・・・
 「すねてねーよ」
 反応してきた、ははー、これは・・・
 「すねてんでしょ!どうしてすねてんのよ!!」
 「うるせ~おめ~には関係ないだろ!!」
 「何言ってんのよ!絶対私に関係あんでしょ!!」
 なんとなくそんな気がする
 「関係ねー・・・けっ!」
 顔を地面にこすりつけるほどにさらに伏せる
 「どうでもいいが、そちらから来ないならこちらから行くぞ、トリプティオ」
 向こうの将軍が右手を前に振り上げると、トリプティオが右角を地面に叩きつけ、辺りに地震が走る!
 「きゃ!」
 「うお!」
 思わず私は踏ん張り、ウィルピーは近いせいか衝撃をもろに受けて跳び上がらされ、着地、立った状態となる
 「トリプティオのオープン後効果を発動し、1番戦闘だ」
 トリプティオがこちらに飛んでくる!
 「けっ!伝説のダブモンさまだろうが何だろうが、俺に歯向かうやつは緩さねぇ!!」
 そして、そのハンマーを繰り出し跳躍、向こうの右手角と激突させる、が、
 トリプティオがその両足で踏ん張り、弾き飛ばした、
 「うぉ!」
 ううむ・・・体の大きさが・・・
 「それならこいつで!」
 今度は鋏を振りかざしていくが、トリプティオの腕をつかむ前に左手鋏に掴まり、一旦振り上げられた後に地面に叩きつけられる!!
 「ぐへぁ!!」
 やはり体の大きさが、それに、基礎パワーも・・・
 たかが600、されど600というわけか・・・それなら!
 「私はシャインエレメンタルパワーとシャインディシングエレメント!!を相殺させ、更にシャインエレメンタルパワー+!!」
 ウィルピーが走りだし、下からハンマーを透明な光の板で固めたように巨大化させ、一気に下から振り上げる、
 右手角で防御しようとしたが弾いたっ!よし、効いてる!!
 「仕方があるまい、地力恩恵エレメント!!」
 向こうの将軍がチャージゾーンのカードを表にして相殺の宣言!?
 それなら・・・
 「ジュシー!!」「地力大大恩恵エレメント!!」「シャインブライトエレメンタルパワー!」「地力大大剛恩恵エレメント!!」
 「シャインブライシングエレメント!!『シャインエレメンタルパワーとシャインディシングエレメント!!をコストにしてトリプティオのパワーを1100下げるわ!!』」
 「ぬぅ・・・」
 よし、次の言葉はない!
 ウィルピーが地上に降り立ち、跳躍しつつハンマーを上に振り上げて叩き込むが、それをトリプティオは右手角で弾き返す、
 しかるに、そこからトリプティオの蹴りが飛び、ウィルピーがそれを喰らう、
 しかし、上に飛ばされながらも空中で体制を整えつつ着地、その反動をバネにしてハサミと槌とで一緒に殴りかかるも、向こうも右手角と左手角で防御、弾き返された、
 パワーは上回ってるはずよ!
 「ちょっと!調子出てないんじゃない?」
 と、トリプティオが一気に近づき、向こうも右手角と左手鋏を一気に振り下ろしてくる!
 これをウィルピー、槌と鋏で防御、しかし、体格差から徐々に押され始める
 「ちょっと本当に大丈夫!」
 「うるさい!黙れ!!」
 何とか気合で弾き返すウィルピー、が、息が上がっている、
 「どうしたのよ、前はそんなんじゃなかったじゃない、調子悪いのなら他のに」
 「うるさい!黙れ!!」
 黙れって・・・ほほう・・・そんなこと言うか・・・!
 「ははん、さてはすねてたのと関係あるな・・・?何ですねてたの?最近、なんか変なことあった?」
 トリプティオが下から右手角を突き出してきた、跳躍し避けるウィルピー、
 「いいから、言いたいこと全部言っちゃいなさいよ!!」
 「うるさい黙れ!!最近、あいつと仲良さそうに話すことがっ・・・!多いだろうが・・・っ!!」
 あいつって・・・
 跳んだまま下にあった右手角の上に着地しつつ、右ひじを狙い、ハンマーを叩き込むウィルピー、その様子に一時下がるトリプティオ、
 そこより落ちたウィルピーを今度は左手鋏で掴むトリプティオ、
 「なら、掴み返してやるぜ!」
 光の板で巨大化したような鋏でトリプティオの胴を掴む、ウィルピー、
 「これに互いに動けないだろう?」
 更にハンマーで一撃!!
 「これでもダメか、なら、憂さ晴らしにこいつも持って行け!!」
 光の透明な板で構築した巨大なハンマーでもう一撃!!
 が、トリプティオは一瞬は受けたものの、これを頭の角で受け止め斬り裂き透明な板を打ち壊して無効化、
 えげつないな、あんなこともできるんだ、でも・・・
 「おっしゃあ!!もらった!」
 すかさずハンマーでトリプティオの左手鋏の根元を叩いてウィルピーが脱出!
 そこより、左手のハサミを大きく下に回すようにしてその反動を利用し天高く跳躍、
 これを見たトリプティオが角を上に出し
 「それでも斬り裂けないような攻撃すればいいんだろ!!はぁああああ!!」
 ハンマーを光の板で構成、巨大化させ、これを二重構造に!
 その槌で一気にトリプティオの真上、角の根元の辺りに叩きつける!!
 「でやあああああああああ!!」
 「だがこの瞬間、大地の力大叩きエレメント!!の効果発動、『香獣のハーブ散布官、コヨヨンをトラッシュに送る!!』」
 カジュマキが、コヨヨンの元へと走る、
 対し、コヨヨンは無邪気にスキップなどし、
 カジュマキが一気に鎌で斬り裂こうと襲いかかるも、これを上からの一撃目を右に、右からの二撃目を左にステップでかわすコヨヨン、
 このままではらちが明かないと感じたか、カジュマキがその機械の眼でコヨヨンを凝視し
 いきなり鎌を土に叩きつけ、いきなりコヨヨンが前にすっ転んだ!
 足元を見るとカジュマキのつたがコヨヨンの足に巻き付き動きを繋ぎ止めていた・・・いつの間に!?
 あ、大地に突き刺さした鎌を通じて地面の下をのびてきてたんだな!?
 そのまま一気にコヨヨンに迫るカジュマキ、
 コヨヨンはカバンから右手でハーブを取り出し投げつけぶつけて動きを止めようとするもカジュマキは止まらず、
 そのままコヨヨンは鋏鎌で真っ二つにされ爆発、消滅する、
 が、カジュマキがそのまま私の方に向かってきた!
 「っち!」
 そこでウィルピーが前にきて、ハンマーで横より薙ぎ振るい弾き飛ばす
 「おらよっ!」
 「ありがと、ウィルピー」
 「・・・けっ」
 不満そうに声を漏らすウィルピー
 「なによ、まだすねてるの?」
 「大丈夫だよ、ここは・・・守ってやるさ!!叫んだら少しすっきりしたからな!!」
 少しで大丈夫なの・・・?
 と、ウィルピーの言葉に呼応するように、ジュシーが向こうの将軍に光を斉射、
 「お、いいねぇ!なら俺も!!」
 そこにウィルピーが駆けこんで
 さっき守るって言ったばっかだろうが!
 ・・・ま、いいか・・・
 向こうの将軍に向かって槌を振り降ろす
 「なめるな!」
 それを右手で受け止める向こうの将軍、しかし、
 「ウィルピーの方が押してる!!」
 「はっ!」
 しかし、向こうの将軍がウィルピーの腹に吹き飛ばすような左張り手、
 ウィルピーは足から土煙上げながらかなりの距離後ずさりさせられるも、何事も無かったかのように背筋を伸ばして向こうの将軍を見据え
 「次はくらわねーぜ?」
 「いいや、何度もやるつもりは無い」
 あっちの眼からは闘志が消えていない、伝説のダブモンとやらが倒れたのに・・・!
 「さぁ、カードバトルを続けようではないか!!」
 まだ・・・何か手があるっていうの・・・!?
 
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