バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

この争い起きた戦場で ダブモン!!8話/14

この争い起きた戦場で ダブモン!!8話14
 

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 「ふむ・・・やはり、私よりも腕はあるようだな・・・」
 「そりゃどうも・・・」
 カードを片づけつつ、私の肩から呆れで力が抜けて行く・・・
 やはり、手加減してでも負けていた方が良かったかもしれない・・・
 「実力を確認したうえで問いたいのだが、明日、魔族の決戦に行ってくれないかな?」
 将軍がカードをまとめながら問いかけてきた
 「ここまで来たら乗りかかった船だもの、行ってあげるわ、ただし、負けても文句言わないでね、仲間たちにも手を出さないで」
 言いながらカードをまとめきり、両手に持って整え、デッキケースに戻す
 「それは重々承知しているつもりだ」
 本当かしら・・・
 「よかったですね、四葉さん!」
 「よくないわよ・・・」
 左手側後ろからのウィルピーの言葉に私はまたもあきれてしまう
 「大丈夫です、四葉さんは私が死んでも守りますから!」
 「ははは、頼もしいことだな」
 将軍が笑いながらカードをまとめきり、デッキケースに戻しつつ背を伸ばす
 ま、今まで守ってきてくれたことは事実だけど・・・
 「それじゃあ、私達はテントに戻るわ」
 「兵士に送らせよう、おい!!」
 こうして、私達は皆が待つテントへと戻ってくる
 「お、お帰り、どうだった?何か変な事されなかったか?」
 「されてないわよ、ちょっとカードバトルしただけよ」
 と、右手側のござ地べたに座っていた良星との会話を交わす、
 すると、良星が私を見上げたまま目を少し見開き疑問の表情を呈し
 「なんで?」
 「明日の朝になればわかるわよ、パーティに呼ばれちゃってね」
 「発言がウィットに富み過ぎてよくわからんのだが」
 「明日の朝になればわかるわよ・・・」
 他の奴らは自身のパートナーと会話している、
 左手奥で兎白とフリィジァは楽しげに、左手側中央で鼓動とイフリードは何やら熱く、が、アクリスは何か右手奥端で布越しに外を見て考え事をしていた、どうしたんだろ・・・?さてははぶられて寂しげにしてるのか・・・?!
 「そういえばさ」
 「ん?」
 周りを見る私に続けての良星の声、私は思わず良星のほうに向きなおす、
 「なに?」
 そこにはまっすぐに私を見る良星がいた
 「あの2T1S5Tルールってどうやんの?」
 どうって・・・
 今までの事を思い出し、私は答える
 「デッキケースが勝手に判別して2T1S5Tルールにしてたりしてたけど?」
 「基準はわかるか?」
 「短めになりそうな場合とか、あんまり強そうじゃないい手合いだとか、後は相手がデッキケース持ってなかったりとか・・・」
 「逆だと通常ルールになるわけか・・・でも、それだといざ2T1S5Tルールになっても対応できない場合があるよな?」
 「なに?あ、あのアグニスってやつに負けたの気にしてるの?」
 「そういうんじゃないけどさ・・・ただ・・・」
 なんだろ・・・少し良星の目が真剣に・・・
 「ただ?」
 「こういうのって楽しむもんだよなって、」
 そして、何かに気づいたように満天の笑顔を見せた
 「動画とか・・・絵とか・・・音楽と同じように・・・カードゲームも!!」
 「それって・・・あ・・・」
 そっか・・・そうだよね・・・!
 「そういやさ、カードバトルしてきたって言ってたけど、相手は?」
 ん・・・?
 「あの将軍だけど?」
 「デッキケース持ってたのか?」
 「持ってたけど、デッキケース無しでやったわ」
 「ルールは?」
 「いつも通り、2T1S5Tルールよ」
 「ルールブックとか、あるのかな・・・?」
 ルールブック・・・?確かに見たことないわね・・・いっつもルールはデッキケースが判断してる感じだし・・・
 「さぁ、聞いてないけど、デッキケース無しでもやってる人たちがいるっていうんだから、あるんじゃないかしら?」
 「ちょっと聞いてみるか」
 良星が即座に横に座っていた相棒の方に向く
 「カンテーラ」
 「あいよ」
 「ちょっと行ってみようぜ!」
 良星とカンテーラが立ち上がり、テントの出入り口の方を向いて
 「すみませ~ん!!」
 そう声を出しながら、テントの外へと走って行った・・・
 
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