炎の精霊と火山と謎の剣 ダブモン!!7話/04
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バトル2
「リチャージ!」
「リッチャージ・・・」
煮えたぎる火山の熱気の中で、おどろおどろしい声が、ライゼゴートより響く、言い伝えの通りに、この辺りを熔岩で焼野原にするわけにはいかない、
「ドロー!」
「ドッロー・・・」
この二枚で!こっちは2番とチャージゾーン、向こうは1番とチャージゾーンに・・・
「セット!」
「セッットー・・・」
2番と1番をそれぞれ表に!
「オープン!」
「オーップン・・・!」
「行け、バッフレイム!!」
「ダブモンNo.87、尾火の皮剥ぎ、バッフレイム!!」
燃え上がるような焦げ茶色の猛牛が現れる!
前半身に牛皮をなめしたようなものがかけられた筋骨隆々の体、
顔の横から前向き生える角は、まるで刃のようになっている、
「ならばこちらはこれで・・・きなさい、マグコブト・・・」
「ダブモンNo.184、熔岩洞の管理者、マグコブト!!」
ライゼゴートの前に上から熔岩球が降ってきて着弾、冷えて固まり、更にそこに角を下にして黒い甲虫が降ってきてその角で熔岩球を砕き、粉々にし、着地、
その甲虫は大きさの違う半球を並べたような身体に指代わりにか鋭く痛そうなとげの付いた六本の足を持ち、
身体の先についた頭には、突き力重視の鋭い角が生え、
その黄色い複眼は、ただただ無機質に、不気味に、その視線を僕達に向けている、
「さぁ、コストの見せ合いと行こうじゃないか、こちらはコスト2、そちらは1だ、私はこの二枚を指定」
「僕はこれだ!」
「それでは表に、我は『焔の灯の呪エレメンタルとヴラァペスティアエレメンタルパワー!!』」
「僕は『ヒートジオエレメンタルパワー!』」
ライゼゴートの顎骨が不気味に笑うように傾く
「『そちらが表にしたカードにコストで表にしたときに発動できるカードは無い、よって、我はそのタイミングを持つ焔の灯の呪エレメンタルの効果を発動する』」
ライゼゴートの右人差し指先に、不気味な紫の炎がともる、
「それ」
それが僕の方に投げかけられると、一気に僕のカードに憑りつき、
「うわっちゃあ!!」
思わずカードを離しかけた!
「ははは、その熔岩にそんな熱量は無いよ、何せ、ただの呪いの炎だ」
そのカードから熔岩が湧き出て、僕が熱がる間にも冷えて固まってしまった・・・
「悪いが、そのカードは封印させてもらった、呪いが解けるまでは使えないぞ、さぁ、1番戦闘だ!」
ライゼゴートの目が威圧するように光る、だが、ここで気圧されるわけにはいかない!共に戦うイグリードのためにも!!
「負けるものか!イグリード!!」
「わかってるぜ!!」
イグリードがマグコブトに向かって飛ぶ!
「最初から一気に行くぞおらぁ!!」
そのままどこからか熔岩を飛ばしてきてまとわせ、炎のガントレットと化し、いきなりマグコブトに殴りかかる、が、マグコブトは熱き炎の衝撃波をかち合いで出しながらもその角できっちりと受け止めきり、
逆に拳を大きく弾き返し、その角を大地に突き差し熱して熔岩として纏わせ、大きく振るって熔岩石の弾丸を発射!
「おっとあぶねぇ!!」
イグリードは慌てて炎のガントレットを叩き付けるも岩の勢いに相打ちにしながらもガントレットを吹き飛ばされてしまう
「くそっ!火力足りてねぇぞ!!」
「まかせて!僕はマグマエレメンタルパワーを発動!『この効果により、イグリードのパワーを600上げる』、これで逆転だ!!」
「はぁあああ!!」
イグリードの体に、熱き熔岩の地熱がこもって行く・・・
同時に、その拳により熱き血熱が流れて行くのが見える、
そして、そのまま、一気に突進して、その拳をマグコブトに叩きつけると、マグコブトは角で急ぎ防ぎつつも勢いよく吹っ飛んだ!!
「これはいけません、マグコブトの効果を・・・」
ライゼゴート!
「そうはいかないよ、イグリードの効果で相殺させてもらう!」
「でしたら、その効果を先に発動させてもらいましょう・・・」
「なに!?」
どういう意味だ!?逡巡している間にも、ライゼゴートが左手の手札から一枚引いてこちらに見せてくる
「私は、呪怪挑発エレメンタルを発動、『相手の手札が封印状態のとき、そちらのモンスターの効果を先に使い、この戦闘に勝利した時に3番に封印した手札の名を冠しモンスターを出させていただきます』」
「それ!」
ライゼゴートがイグリードに人差し指を振るい、赤い火の粉がそこから飛び、僕の封印されたカードからも火のこなが同じように飛んで行く
すると突然、イグリードの足元より炎が吹き上がる!?
「ぐぉっ!?なんだこれは、熱い!?」
「破壊力を持ったダブモンの力を持った炎だ、精霊種の君でも熱いはずさ」
「うぉっ!このぉ!!」
だが、その炎はイグリードが地面に叩きつけた拳一発で消えてしまった・・・
「何だったんだ一体・・・」
「さて、今のうちだ、マグコブト、『効果を使って相手の封印された手札の枚数×500パワーを上げてあげる』から行っといで」
マグコブトが一気に走り込む!
「やるってか、面白れぇ、でやぁああ!!」
そこにイグリードが一気に駆け込み、その拳を振るう
そして、マグコブトの角とぶつかり押し合いに・・・
「さて、先ほどの炎、面白い効能があってね、ダブモンの力を使ったものだから、それ相応の力を振るわないと消せないんだ、まぁ、普通の炎より火力が強い炎とだけ考えてくれたまえ、つまり、その炎を消すために力を使ってしまったということは・・・」
「ぐっ、うぉおおおお!」
イグリードが徐々に押され、ついには弾き飛ばされてしまった、
「イグリード!?」
そして、そこに追撃とばかりに角の熔岩を冷まして作られた岩が飛がされ、
イグリードにぶつかり、爆発するように砕ける!
「イグリードォ!!」
「俺は大丈夫だ!」
が、その砂ぼこりから、イグリードがすぐに姿を現した
「このくらいなんともないぜ!」
「おや、無理は体に毒ですよ?」
ライゼゴートの見下ろす声に、イグリードが降り見上げ、
「いいや、行かせてもらうぜ!憑依!!」
イグリードがバッフレイムと一体化、バッフレイムの首に赤い宝石持つ首輪がかかる、
「うぉおおおおお!!どぉりゃあああああ!!」
とてつもない気合と共に、前足を振り上げ叩きおろすと、そこからライゼゴートに向かって熔岩が二直線に噴出、
「これぐらい、核属性の私には効きませんよ?」
それがライゼゴートにまとわりながら一気に冷えて固まりライゼゴートに続く道となりつつ動きを封じ込めた!
「っち、厄介な」
「行くぜぇええええ!!」
そこにイグリードが突進
「猪口才な!」
が、右手の払い一発で弾き返されてしまう
「コスト1のその程度のダブモンで私に歯向かおうというのですか・・・?」
「だが、傷は残したぜ?」
「っち」
ライゼゴートの舌打ち、よく見ると、ライゼゴートの右手の甲に刃で付けたような切り傷が・・・
そうか、右手で払った時にとっさに角を当てたんだな!
「ならば、次はこちらの番です、マグコブト」
マグコブトがこちらに角で熔岩を冷ました岩を三つ一気に放り投げてくる!
「うわっ!」
「相棒!」
とっさに目をつぶってしまった次の瞬間、目の前で岩が砕ける音がする、
恐る恐る目を開けると、そこにはイグリードがバッフレイムの体でガードしているのが見えた・・・
「イグリード・・・」
バッフレイムの体のまま、その目を僕に向けるイグリード・・・
「どおってことなかっただろう?」
「あ・・・」僕を、助けて・・・「うん!」
「猪口才な」
悔しさのまぎれたライゼゴートの声に、視線をそちらに向きなおすイグリード
「そっちこそ!」さらに視線を僕に振り返し
「行けるか?相棒?」
「うん!任せて!!」
「なら・・・やってやろうぜ!!」
気合のこもったイグリードの声とともに、¥僕とイグリードは再びライゼゴートと対峙する・・・!
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