バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

炎の精霊と火山と謎の剣 ダブモン!!7話/03

 
炎の精霊と火山と謎の剣 ダブモン!!7話/03
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 突如地面の穴から吹き出た熔岩の噴出は、俺の村を焼いた、
 流れ出る熔岩を誰も止めることが出来ず、ダブモン達が熔岩の中に沈んでいくのを見た・・・
 そこに火を噴く魔の山が形成されていくのを見ることしかできず、
 生き残った人々は別の場所に移住を余儀なくされ、
 俺の父は熔岩の中に沈み、母は悲嘆にくれ、幼馴染も暗い顔をしていた、
 俺は、旅に出た、もう一度、村を、みんなを、取り戻す旅に、それから、一年・・・
 俺は昏く沈んだ森の中で、足を抱え、爆ぜる焚き火を見ていた、
 氷の台地を超え、ようやくここまで戻ってきた、
 明日は、魔の山に突入する・・・!
 思わず右手に力がこもり、握られる、
 熔岩に沈んだダブモン達は俺が見たり、村人が目撃して集めた情報では全て核属性だ、
 それなら、熔岩に入ったくらいで死にはしない、人間は無理だが、元から熔岩に近い地に住む彼らなら、しかし、一年もたった今どうなっているかは分からない、
 そこまで来て、いつの間にか、腕中程まで覆う獣の皮で作られた小手を着けた手をまじまじと見る、
 ・・・旅に出た時は、着けてなかったな・・・
 旅に出た時は武器らしい武器すら持っていなかった、ほとんどの着の身着のままだった、
 肩まで守る獣の皮で作られた鎧も、革のブーツも、腰回り前後左右と下げた逆長三角アーマーも、首と頭を守る一対のバンダナも、麻を重ね作ったインナーも・・・
 旅の中で、服は破れて捨ててしまった、いや、今は早く寝た方がいいか、ようやく旅が終わるのだ、
 明日の決戦には出来る限り万全の状態で臨まねば、そして、決戦に挑むのだ、
 腰たずさえた、この剣と共に・・・!
 
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