氷漬け罪の雪女と氷精霊との出会い ダブモン!!6話/04
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バトル2
「リチャージ!「リチャージ!」「ドロー!「ドロー!」
互いの宣言が氷の洞窟に響いていく・・・
「相棒、このまま攻めるわよ!」フリィジアのチラリと一瞬こちらに目線を送りながらの言葉・・・
「わかってるよ!」
「仲睦まじいことで・・・」
ん?あの雪女、何か言った?ま、いいや、
今度は僕は2番とチャージゾーンに、向こうは前のターンと同様1番とチャージゾーンにカードを裏側で置き、
「セット!「セット!」
2番と1番に裏側で置いたものを表に!
「オープン!「オープン!」
「まずは僕から、来い、クリオネシン!」
「ダブモンNo.63、錘点の抜歯士、クリオネシン!」
僕の前に、まるで水中から出てきたように一体の軟体妖精が現れる、
透明な体は逆滴状、頭は上に少し三本突起があるが丸く、滴の棘部分を外側に向けた羽をひらひらさせている、
頭には中に赤い物があり、黒い目が存在している
「そんなもの、食い散らかしなさい、デシャチベ」
「ダブモンNo.153、氷原の氷熊血闘、デシャチベ!」
氷の中から黒いヒレが出てきて、そこから大きなシャチが飛び出して来た!
水を流す流線型の体に同じく流線型の左右と背にあるヒレ、それに先中程で左右に分かれた尾ヒレを持ち、
全体的に黒い体は下が白く、大きな目を表すような部分を始めとして流れるような白に水色に凍ったような模様がある、
「私は、デシャチベのコストにフローズンアタックエレメンタルパワーとフロストシールドエレメンタルを指定!」
「なら俺は、クリオネシンのコストにフロストエレメンタルパワーを指定!」
「そんなもので私を止められると思ってるの!?」
フリィジアがデシャチベに飛ぶ!
が、氷を切り分け泳ぐデシャチベがその尾を振り上げ叩きつけて行く、
「甘い甘い!」
少し後ろに飛んでこれを避けたフリィジアだが飛んで来た氷の破片に思わず右腕で己を守り顔をしかめる
「くっ・・・そんなもの!」
いきなり槍の先から一本の冷気の糸を放出したと思ったらそれを氷の地面に放り込み
「・・・ここっ!」
デシャチベを一本釣りする!
大きな体が氷の地面をかき分け出てきて
「そこっ!」
フリィジアが槍で突いて行く、
しかし、デシャチベは腹に氷の壁を作って槍を砕きつつフリィジアにのしかかって行く、
あえなく地面とのサンドイッチになり地面に顔だけ出す状態となるフリィジア
「フリィジア!俺は、フリィジアの効果を発動!デシャチベのパワーを800下げる!」
「はぁああ!」
周辺を凍らせつつ、デシャチベが浮き上がって行く・・・これにはデシャチベも思わず目を見開いて驚き・・・
下を見ると、デシャチベの下が凍って、氷の柱を形成している!?それがデシャチベを浮き上がらせているのだ!?
「たぁああ!」
更に、こちらに脱出したフリィジアがデシャチベを体当たりで吹っ飛ばした!
「っち、私は、デシャチベの効果を発動、パワーを1500に戻すわ「おっと、俺はアイスエレメンタルパワーで相殺!」
吹き飛ばされたデシャチベが落ちながら地面に潜ろうと
「逃がさない!」
そこにフリィジアがいきなり地面を氷で吹き上がらせデシャチベがその地面でバウンド、向こうに跳ぶ
「相棒!サンキュ!」フリィジアの左目つぶりのウィンク
「喜ぶのはまだ早いんじゃないかしら?」
「何言ってんのよ、このまま決める!」
フリィジアがデシャチベを追って飛ぶ
「だから甘いって言ってるのよ、私は、アイスパクニッシュシールドエレメンタルの効果を発動し、デシャチベの効果を復活してこの戦闘をスキップする!はっ!」
スノゥメアが右手を突き出して冷気を放出し、上にあったつららが拡大し、氷の壁と化してフリィジアの行き道を防ぐ、
向こうにいるデシャチベを見て歯噛みするフリィジア
「これがなによ、戦闘をスキップしたってことはそっちも攻撃できない」
「わかってないわね」
「フリィジア!デシャチベの効果で来る!」
「へ・・・?」
「私は、デシャチベの効果を発動し、スキップを破壊してパワーを2倍にする」
デシャチベがいきなり尾を振り上げて氷の壁を叩き壊しつつフリィジアを一気に地に押し込む、
「ぐへっ!?」
そのまま地面にたたきつけられ、フリィジアが爆発、こちらに飛んできてうつ伏せに滑る
「大丈夫、フリィジア」
「おらぁっ!」
いきなり立ち飛ぶフリィジア
「許せない!こうなったら、」ギンと怒りを込めた目でクリオネシンを見る「クリオネシン!あんたの体貸しなさい!憑依!」
あ、フリィジアも憑依できるんだ・・・
「威勢いいなあいつ・・・」
後ろからのカンテーラのつぶやきをよそ目にクリオネシンと一体化するフリィジア、その右羽の先にに氷の結晶をメインに据えた氷のリングが付いている
「水属性は得意じゃないんだけど・・・おりゃぁ!」
そこで頭から3本の赤い触手を出してスノゥメアに伸ばしていく、
「ウワゥ!」
が、それに不意にウルフィスが飛びかかり、噛みついた!
「いったぁ~!!」
慌てて触手を引くフリィジア
「ちょっと!空気読みなさいよ!」
「私を守ってくれたのよね~、ウルフィス」
ウルフィスの背中をなでるスノゥメア、ウルフィスは
「わぉ~」
遠吠えなど上げてご機嫌である
「なろ!次のターンこそどうにかする!出来るよね、相棒!」チラと瞬時のみ僕を見る
「ああ!多分な!」
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