氷漬け罪の雪女と氷精霊との出会い ダブモン!!6話/19
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バトル7
向こうより、雪が吹き飛んで来る・・・!
その呼び込む元凶であろうスノゥメアの瞳が氷の様に光った
「一気に決めさせてもらうわね・・・リチャージ、ドロー!」
「リチャージ、ドロー!」
「セット!「セット!」
向こうは1番とチャージゾーン、こっちは2番とチャージゾーンだ・・・!
「オープン!「オープン!」
「そっちから召喚しなさいな!」
何が来るかわからないけど・・・
「俺は、タタクベエを召喚!」
「ダブモンNo.175 水際の杭打ち現場員 タタクベエ!!」
いきなり地上から水しぶきとともに灰色のジンベエザメが飛び出してきた!
横に広い顔と口につぶらな瞳、頭に白と青のねじり鉢巻き、体に白縁青のはっぴを着て、左右後ろの方のヒレを両足のように伸ばして器用に着地し立ち、
別の手代わりのヒレにタルのような頭の木製のハンマーを持っている
「私が表にしたのはこれ、オーバックス、フロストレーションオーバーアップ!さぁ、そちらのコストは?」
「俺は、タタクベエのコストにフロストエレメンタルパワーとブリザードシールドエレメンタルとアイススキップレゾナンスを指定!」
「私は、フロストレーションオーバーアップの効果によって、1番に私自身を召喚し、さらにこのターン、戦闘勝利時に相手のモンスターやオーバーをトラッシュに送りながらライフカードと戦闘回数を奪う力を付与しつつさらにさらに、オーバーにする!!さらにさらにさらに、ウルフィス!」
「わぉおお!」
狼が高らかに吠えた後、前に飛び出てきて
「憑依!」
スノゥメアがウルフィスに憑依し、右半身顔に氷の仮面と右半身全体を覆うような氷のひし形が鎧となって覆われ、
仮面の中の瞳など、白目が黒くなり不気味な黄色い瞳をたたえている、
さらに、ウルフィスの体をそのまま拡大するように氷が覆い、鎧纏う巨大な狼となる
それは毛皮と鎧を氷の反射で表面に移しだしており、美しい印象を与える
「ダブモンNo.196イィィイエェェッックス!!冬うつつの雪女将、スノゥメア・オーバー!!」
「わぉぉおおおおお!!!」
こちらへの大きな咆哮・・・、さらには画面にフロストエレメンタルブリザードが写る、なるほど、あれが召喚条件に使用したカード、そして、スノゥメア・オーバーの効果・・・!
そして1番戦闘、ユキニワトのパワーは2500、しかし・・・スノゥメア・オーバーの効果でコスト0のカードが使えない、となれば・・・
「俺はフリーズトライエレメントの効果を発動!パワーを1200分上げる!」
「うぉおおし、やってやろうじゃない!」
フリィジアが雪から飛び出し、ウルフィスへと跳ぶ!
が、向こうのカードがこちらに向けて見せるように表になった、あれは・・・ブレイクフリーズリアエレメント!?
「相殺!」
「わぉおおおお!!」
しかし、フリィジアは雪を伴う咆哮により、脆くも吹き飛ばされてしまう・・・
「今度は、フロストトライエレメンタルでパワーを1200上げる!!」
「しゃらくさい!」
尚も立ち上がり、動こうとするが、フリィジアの体は動かない、あれは・・・体にまとわりついた雪が氷と化し、地に繋ぎとめているんだ!
向こうの板の上に立っていたのは、二枚のカード、アイスクロリシールドエレメンタルとセイグリアフリーズエレメンタル!?
「相殺、そして、セイグリアフリーズエレメンタル!」
「ぐっ!?」
フリィジアは体を力を込め動かし、氷をその精霊の力かで砕いていく、が、その前に、向こうの板でもう一枚のカードが表になった!?
あれは・・・フローズンアタックエレメンタルパワー!?
「パワー二倍の攻撃を受け、果てるがいいわ・・・!」
背景に氷の月が浮かぶ中、ウルフィスの背よりスノゥメアの幻影が現れ・・・
「はっ!」
前に突き出した両手から放射された冷気の青いビームにより辺りの氷ごとフリィジアが冷気で爆散する!!
さらに、そこから冷気のビームを両手を離すように大きく一振りして逃げようとして慌てて後ろを向くためか左ヒレを上げたタタクベエと剃刀で防ごうとしたグッンディを凍らせて
「でやぁ!」
今度は上から叩き付けるように二体にビームを叩きつけ爆散、
さらに大きく胸の前に向かいあわせた後、こっちにも向けてくる!
「うっだっぁああ!!」「わわわわっ!」「だああああ!」
「げっ!?」
「マジですか!?」
「・・・」
避けようとするも間に合いそうもなく、氷漬けを覚悟した、
が、届かなかった
「私が守ってあげるわよ、相棒・・・!」
そこには、フリィジアがいた、フリィジアはその槍を突き出し、ビームを拡散させ、無力化している・・・!
「さぁ、ここから一気に行くわよ!」
そこから、フリィジアが突貫しようとして、気合を込め、ビームが唐突に止まった。
「来ると思ったわ」
スノゥメアの幻影からの解ったような声に
「来なかったらどうする気だったのよ・・・」
フリィジアが少し恨み節で返すと、幻影が元のウルフィスに戻って行き、一体化していく・・・
「さぁ、ライフカードを取りなさい、本来なら三枚だけど、もう一枚しか残っていない、最後のライフカードを・・・」
どこからか響き渡った声に、俺は最後のライフカードを取る、
「で、どう、この状況、相棒?」
真正面を見据えたままのフリィジアの言葉に、俺は少し楽観的に答える
「どうにかなると思うけどね、君の力、借りるよ?」
「ええ、思う存分、振るってもらって、構わないわ!!」
後ろから見えるスノゥメアの片口端が、一瞬、得意気にほんの少し上がった気がした・・・
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