氷漬け罪の雪女と氷精霊との出会い ダブモン!!6話/13
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バトル5
「リチャージ!「リチャージ!「ドロー!「ドロー!」
ちょっとずつ、余裕が出てきた、今のうちにこいつをチャージゾーンに、え番にはこいつ・・・
「セット!「セット!」
「オープン!」
「オープン!」
「ダブモンNo.183、ダンディの髭剃り屋、グッンディ!」
風が巻き起こり現れたのは、太く、耳が短いような茶色の鼠だがふてぶてしそうな生き物、
二足歩行で立ち、体にきちんと合った理容白衣とズボンを着て、右手に縦刃のカミソリらしき手持ちの薄い刃を、左手にタオルと風に包んだ上から見える白い濃密な泡を持っている、
「こっちはこれ、来なさい、レイドシャク!」
「ダブモンNo.168、雪林の氷林番、レイドシャク!」
氷と共に、一瞬、雪の積もった雑木林が見え、そのに白と茶色の蛾が現れる、
しかし、それは辺りに水色の氷の鱗粉を撒き散らしながら飛び、まるで羽と体が凍っているかのように美しく感じる・・・
「私は、レイドシャクのコストにこの二枚を指定!」
「なら、俺は、グッンディのコストにこの二枚だ!表に!」
向こうが表にしてきたのは、セイグリアフリーズエレメンタルとフローズンアタックエレメンタルパワー、
こちらは、ブリザードシールドエレメンタルとアイススキップレゾナンス、発動できるカードは無い・・・!
「どちらも発動出来るカードは無いようね・・・なら、1番戦闘よ!、行って、レイドシャク!」
レイドシャクがヒラヒラと不規則に軌道を描きながら、バセチルサーに飛んで行き、
対して、バセチルサーはその両拳で殴りかかるも、レイドシャクが軽やかにかわす、
ただし、羽の端にかすってはいる、このまま行けば・・・
「私は、アイスウォールシールドウィークエレメンタルとフロストシールドエレメンタルを発動!、さぁ、スキップを止められるものなら止めて見なさい!」
スキップなんてさせない!
「俺は、アイスエレメンタルパワーとフロストエレメンタルパワーで相殺する!」
ひらりと華麗に上に飛ぶレイドシャク、すると、その氷の鱗粉が地に落ちた瞬間、
一気に氷の壁を二枚形成、バセチルサーとの間を阻む、
が、バセチルサーが溜めて叩きつけた左の一撃で一枚が、もう一回の右の一撃でもう一枚が壊れ去り、レイドシャクに迫って行く、
「まだよ、レイドシャクの効果でパワーを1700上げるわ!」
レイドシャクが大きく羽を動かすと、氷の鱗粉が飛び散り、それがレイドシャクの周りの宙空で四本のつららとなってバセチルサーに向き、一つずつ間を開け、飛ぶ
「バセチルサー!効果で相殺!」
しかし、僕の言葉と共にバセチルサーが右拳を叩きつけて一つを吹き飛ばし、続けての跳躍でもう一つを避けて地に付けさせ、
続けて宙にいるのを狙い打ってきた一つを両拳を握って上に上げ、上から叩いて落とし、最後の一つを着地しつつの体全体を回転させたタイフーンパンチで弾いた!
そこから、小跳躍からの上段撃ちおろしで一気にレイドシャクを狙う、
「私は、アイスクロルシールドエレメンタルの効果により、戦闘をスキップ!」
また手札からのスキップカード、しかし、その効果に山札から引く効果は無い、すでに・・・ネタギレ!
「それで?戦闘がスキップされるだけ・・・」
レイドシャクの前に氷の結晶が中央にあしらわれた六角形の小さな氷の盾が現れ、バセチルサーの撃ちおろしを受け止める、
が、盾が中央から徐々にひびが入って行っている、しかし、時間がかかるようでひびの拡大は遅い、その間に逃げる気か?
「更に私は、共振一撃アイスエレメンタルの効果を発動!その効果でバセチルサーをトラッシュに!」
な・・・!?
「それに、ターン終了時にクリオネシンをトラッシュに送らせてもらう!」
すると、バセチルサーが動きを止めている間にレイドシャクがあたりに舞って氷の鱗粉をまき散らし、
ヒョウノウンがその鱗粉の一部を吸い込み、その鱗粉を利用してか口から氷の剣を伸ばし、それはバセチルサーをかすりつつ向こうの壁に当たって氷の破片となって散らばり、
その破片が鱗粉と結合、いくつもの木がのびるようにバセチルサーの動きを封じながら上に向かい、さながら氷の冬季林と化す!
そして、レイドシャクが上に飛んだと思ったら、周りに鱗粉をまき散らせて凍らせ、レイドシャク自身の体を一つの巨大な氷冬季木と化し、
隕石のように斜めにバセチルサーに落下、バセチルサーを貫き、爆発させ、辺りに氷の破片をキラキラと美しくまき散らす・・・
さらに、そこから、一気に他のが動く、クリオネシンがスノゥメアに一気に赤い触手を伸ばし、
「たぁあありゃああ~!」
フリィジアが僕達に向かい来た細かい氷の破片を全て槍を幾度も振るって弾き
グッンディが剃刀刃を持って、ヒョウノウンに向かって行って対峙する・・・
「私はヒョウノウンの」「俺はグッンディの効果を発動、もちろん相殺だ・・・」
「くっ・・・」
スノゥメアが歯を食いしばる悔しそうな表情を見せるも、
「邪魔!」
的確に触手を右手で弾いた、その瞬間、クリオネシンが氷の林の破片に押しつぶされ、爆発、消滅する
まだ破片が残っていたのか!?
俺が驚く間にも、それが合図となってグッンディとヒョウノウンが一気に走る!
ヒョウノウンが氷の破片を吸い込み、それを氷の刃として伸ばし、対するグッンディが剃刀刃を振るった!
ガン!
大きな音を立てぶつかる刃と刃、砕けたのは氷の刃の方、
続けてのグッンディの近づいての袈裟懸けの刃をヒョウノウンは小ジャンプで斜め前に避けながら上からの蹴り込み、
これをグッンディはとっさに左腕で受けるが少し下がらされ、そこでヒョウノウンの着地際のダッシュしての右拳が炸裂していく、
しかし、グッンディは刃を振るうと、ヒョウノウンはいきなり身体を真っ平らにするかのように姿勢を下げてかわし、元に戻して右腕で拳を繰り出す、左腕で受け止めつつ流れるように背負い投げでヒョウノウンを背から叩きつけるも、ヒョウノウンの仰向けでのいきなりの吸い込みに警戒し一旦後ろに下がりその間にヒョウノウンが立て直し、
ヒョウノウンがグッンディに向かって行って姿勢を下げてのスライディングキック、
これにグッンディは上から刃を振り降ろし、それをヒョウノウンは両手で真剣白刃取り、
一気に互いに蹴り込み、重力からかヒョウノウンが負け、滑るように上に飛ぶ、それをなぜか細かい泡と風とタオルが受け止め、
ヒョウノウンが風で浮かされつつその風で泡まみれになるとタオルが一定時間押しつけられ、タオルがはがされたかと思ったら、
泡のまとわりついた部分をグッンディが一気に剃り上げ・・・
気が付くと、ヒョウノウンは丸い丸い氷の球に手足生えたような姿になっていた・・・
ヒョウノウンが嬉しそうに笑顔で右手をグッンディに上げ、グッンディも右親指を立てて答え、ヒョウノウンが去って行く・・・
「・・・」
「・・・」
「・・・」
それを少し呆気にとられながら見送る僕含めたその他全員・・・
・・・はっ!
「と、とにかく、これでターン終了!?」
「どうやらそのようね、互いにライフカードを取って次のターンに進みましょう・・・」
そうしたスノゥメアとのやりとりの後、互いに一枚ライフカードを取る・・・
さて、ちょっと呆然としちゃったけど、また逆転されてしまった、次のターンで盛り返さないと・・・
「行け~兎白~!」
「頑張れ~」
「あともうちょっとよ~」
「です~」
「・・・」
とまぁ、後ろから応援も聞こえることだし、頑張りますか!!
「私も、やってやるわよ!!」
フリィジアもこう言ってることだし、ね!
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