バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

ダブモン!ダブルカードモンスター!!06 妖魔版

 

ダブモン!ダブルカードモンスター!!06 妖魔版
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 振り子が過ぎ去った後、兎白はそこにはいなかった・・・ように見えた
 「た、助かった~」
 聞こえた声は平均台の方、そこに兎白がへばりついていたのだ、
 何のことはない、
 炎と熱気の揺らぎでよく見えなかったが、平均台に近づいた振り子と通路の間には実際、俺達が這って通れるだけの隙間があったのである
 った、く、驚かせやがって・・・
 「あちゃちゃちゃあつあつ・・・」
 が、兎白がいきなり暴れ始める、
 よく考えれば、である、
 この炎だらけの環境で、下にある石造りの通路がその影響を受けていないだろうか?
 答えは、否である、
 兎白は急いで匍匐前進で向かい来る振り子の下をくぐり、そこで一旦立ち上がって両手で服を払う様に熱気を覚ますと、
 三つ目の振り子の下もくぐり、こちらの方まで到達し、立ち上がる、
 「ふぅ・・・火傷するかと思ったぜ・・・」
 安堵するかのような息を吐くと共にこのセリフ、
 恐らくは大丈夫だろう、さて・・・俺は残る一人のいる対岸の方に顔を向け
 「残るはお前だけだぞ、鼓動!」
 「わかってる!」
 兎白の失敗を見て学んだのか、鼓動は一つ目の振り子を下からくぐって通過し、熱かったのか急いで立ち上がり、胸をはたいて熱気を飛ばす
 「うわわわわ!」
 途中、二回目の立ち上がったところでバランスを崩しかけたところもあったが、すぐに前に倒れて回避、
 そのまま腹を引きずって俺達の所まで到達して
 「あちゃちゃちゃちゃちゃ・・・」
 思い切り立ち上がり、両手で服を払ったり、服の胸を取って前後に動かし空気を入れたりして冷やす
 「はぁ・・・どうにかなった・・・」
 こちらも安堵の声を上げる
 「やぁやぁ、お三方、どうやら無事に試練をクリアしたようだね」
 後ろからのカンテーラの芝居がかった声に俺達は振り返り、
 「まぁなっ!」
 「なんとかな・・・」
 「どぉにかね・・・・」
 各々に答える
 「じゃあ、どうする?少し休む・・・って、そんな心配はいらんか、ちゃっっちゃと先に進もうか!」
 「さんせーい!!」
 「あっついし、こんなとことっとと出ようぜぇ」
 「僕も賛成・・・」
 「んじゃ、レッツゴー!!」
 カンテーラが空をゆっくりと飛んで階段の方に向かい、それを俺達は追うように階段を登って行く・・・
 段を行き過ぎるごとに熱気が冷めて行き曲がり角の踊り場に・・・ってそうだ!
 踊り場で立ち止まり、俺達三人は腰下のふた付きポケットを開けて右手を入れ、そこに入ったアルミの小型ケースを取り出し、上部のふたのロックを外して上に開け、そこから分厚いメモ帳と、一体型のシャーペンを取り出して、

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 メモ帳にいろいろ書き始める
 「何してるんだ?」
 「インスピレーション湧いたから、色々ネタ的な事を書いてんだよ」
 「ネタ的って・・・」
 「あんなことあった後だからな、色々描いておきたいと思って・・・」
 メモ帳にシャーペンをサササと幾度も往復させながら答える兎白
 「あんな大火事の場所なんて、現実じゃ絶対出会えないもんね、感じたこと書いておかなきゃ!!」
 ガシガシと書きなぐりながら答える鼓動
 「お前らな・・・」
 「あともうちょっとだから待ってて・・・よし、俺はこれで良し」
 「俺もこれでいいかな・・・」
 「僕もこれでいいよ~」
 そうして、メモとペンを元の場所にしまい、ポッケのふたを閉め、
 「おっしゃ!行くか!」
 「お~!」
 「お~!」
 カンテーラがあきれた目で見る中で、俺の号令に二人が右拳を上げたのだった・・・
 ・・・そうして、カンテーラと共に再び階段を上りだし・・・
 「そういえば、どうやってあいつを切り抜けたんだ?あの刀人形・・・・」
 「ああ、あれは部屋の奥にある扉の先の部屋にもう一つ廊下に面する扉があって、それを開けて、あいつを廊下に逃がして、様子を見て戻って・・・」
 等と会話しつつ
 階段を上り切った先、左右に紫がかった青のカーペットが敷かれ通った通路の真正面、
 またもや重厚な扉が俺達を待ち構えていた・・・
 「ほいじゃ・・・」
 そこにカンテーラが飛んで
 「あけるぞっ!っと・・・」
 一気に引きあけると・・・そこには、一面の水が!
 「げっ!」
 「ええっ!?」
 「ちょっとぉ!!」
 思わず驚き俺は構え、兎白は右手左足を上げて驚き、鼓動は両手を左後ろに下げてのけぞる
 ・・・が、水は一面に湛えられたままだ・・・
 「あ、あれ・・・?」
 「どうなってんだ?」
 「透明な板、ガラスとかアクリルとか・・・には見えないけど・・・」
 と、いきなり水面が鷲の顔状に盛り上がり、
 「やぁ、初めまして」
 話しかけてくる
 「うっだぁああああ!!」
 「わぁあああああ!!」
 「ばぁあああああ!!」
 盛大に驚きのけぞる俺達・・・
 「ははは、驚かせてしまったかな?」
 「こいつはここの門番、イーグリンだ」
 
名・水流の門番 イーグリン ダブモンNo.81
概・M モンスター コスト3 パワー1800 鳥・水属性
発・戦闘前・自任意・時限無し・条文の頭に指定:主対象:
条・一・次の戦闘に参加するコスト3以下の相手のモンスター  
  二・自分の1枚以上の山札
効・二からカードを一枚引き、相手は二に対して以下の質問を二つまでする
  ・コスト(強度)・パワー(数値、ありかなしか)
  ・カテゴリ(1、2両方)・発(頭7文字まで、・や、は数えない)
  ・条(頭12文字まで、・や、は数えない)
  ・効(頭10文字まで、・や、は数えない)
  相手は二から引いたカードの種類を答え、確認する、
  外れた場合は、一を自分の手札に戻す
  二から引いたカードは山札に戻してシャッフルする
文・大きな鷲の顔のようなダブモン、大きな鷲顔に見えるが、実際は極小の鳥で
  あり、羽を絶え間なく動かすことで水流を操作、青い己を隠し鷲顔に見せる、
  知恵ある者のみ先に通すが、それは己の姿を見破られないためでもある
 
 門番が門みたいになってるけど・・・
 等という俺の考えもお構いなしにカンテーラはイーグリンの方に向き直り、
 「イーグリン、ここを通してくんないか?」
 「もしかして、俺達に泳げってか?」
 「いやいや、無理矢理泳ごうとしても通せない物は通せないなぁ」
 俺のつぶやきに即座にイーグリンが答える、
 正直、濡れたくないから助かるんだが・・・
 「んじゃさ、どうしたら通してくれるんだよ?」
 「そうだよ、どうしたらいいの?」
 兎白と鼓動の言葉に、イーグリンは目をつぶり、う~んとうなって
 「それじゃあ、私の謎ときに答えてくれたら、ここを通してあげよう」
 「お、マジっ!?」
 「謎解きなら、楽勝だぜ!!」
 「ネットサーファーの実力見せてやる!!」
 火炎地獄より数百倍楽だぜ!!
 「ハハハ、面白い子たちだね、それじゃあ行くよ、喉を潤せない水ってなぁ~んだ?」
 「へ・・・?」
 その問題に、俺達は至極呆然となったのだった・・・
 
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