バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

到着!魔道都市マジカラ!! ダブモン!!5話/07

 
到着!魔道都市マジカラ!! ダブモン!!5話/07
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バトル-3
 
 丸い天井の向こうに広がる夜空の下、状況は悪いが、やるしかない、
 あれを渡すわけには・・・いかない!!
 「リチャージ!ドロー!」「リチャージ!ドロー!」
 来た!今召喚できる一番パワーの高いモンスター、ここで一気に攻める!!
 「セット!オープン!!」「セット!オープン!!」
 「来い!グリブレイ!!」
 「ダブモンNo.31、生命の壊し屋、グリブレイ!!」
 俺の前で風の球が着弾し、竜巻が巻き起こり、それを縦に角で切り裂いて一体の刃の角付きのグリフォンが現れる!
 白い鷲の頭に、その茶色い翼の裏も白く、くちばしと鳥の足のような前脚は黄色、
 その体の後部と後足は茶色い獅子のものであり、その頭には中程が四光星に少し膨らんだ透明な両刃の刃がある、
 「ふん、そんなモンスターで押し切れると思うな!私が表にしたのはこれだ!オーバックス!ライトニングディアボリック・エレメンタル!!」
 なっ!?オーバックス!?
 アグニスが嫌らしくにやりと笑う
 「さぁ、コストを指定するがいい・・・貴様に地獄を見せてやろう・・・!」
 ぐ・・・手が無い・・・
 「俺は、グリブレイのコストにマルチエレメンタルパワーとマルチプルエレメンタルパワーとマルチパニッシュエレメントを指定・・・」
 と、アグニムの山札が浮かび上がって裏面を見せるようにアグニムの前に行き、カードがまるで巻物のように右手側から左手側に移動していき、そのうちの一枚を右手人差し指で指定した・・・!
 「さぁ、出番だ、アンライガ!」
 選択したカードが一番に移動!
 「ダブモンNo.160イィィィイイエェェェックス!半霊獣雷鳥獣の募兵官、アンライガ・オーバー!!」
 周囲からいくつもの雷が一直線に収束、
 その雷のエネルギーが黒い雷雲となって脹れあがって行き、その中から雷のように鋭い目が現れ、振り落ちて雷で辺りが白くなるほどの雷の拡大爆発とともに黒雲を消し飛ばしその姿を現した!
 それは雷鳥の翼広げる少し足の長い大きなイタチにも似たするどい獣、
 全身に電気を帯びており、大きく広げた雷の影のような翼に、全体的に尖りながらも四足の獣のシルエットを持っている、
 「さぁ、1番戦闘だ、この攻撃をかわせるか!?」
 だが、パワーはまだこちらが上・・・600ほど・・・
 しかし、このパワー差は実際は砂上の楼閣でしかない・・・
 アンライガとグリブレイが翼羽ばたかせ、宙に舞う、
 互いに浮遊したまま睨み合い、大きく相手に雷風をぶつけるように羽ばたいた!
 グリブレイの翼から、猛烈な風が、アンライガの翼から幾条もの直線的なイカヅチが発せられ、中間地点でぶつかり爆発、それを合図にして、互いに・・・相手に向かい・・・飛ぶ!
 先手はグリブレイ、その頭の角を雄々しく振りかざし切り込むも、アンライガは間一髪で後ろに避け飛ぶ、
 対して、アンライガはその体を大きく横に回転させ尻尾をぶつけてくる、ただぶつけてくるのではなく、尾に電気を纏っている!
 が、グリブレイはこれにひるまず、角を尾に向かって降りまわす!
 ぶつかる電撃の尾と両刃の角、慌てて引いたのはアンライガの方だ、
 そのままアンライガはグリブレイをにらみつつ後ろに飛んで距離を取る、見ると、尾は一部分切り裂かれ、あまつさえ血のようなものも見える、
 グリブレイの方が有利!あの角で斬り裂けば、アンライガは耐えられない!
 「やはり、パワーが下であるアンライガでは勝てないか・・・だが!」
 アグニスがチャージゾーンのカードを2枚表にしてくる!
 「私は、ダークエレメンタルパワーをコストにダークネスエレメンタルパワーを発動し、パワーを800上げる!!」
 「甘い!俺は、デヴァルチャの効果を発動!!」
 アンライガの体に闇がまとわれゆくのを、デヴァルチャが両翼からの風で吹き飛ばす!!
 「だが、私は、ライトニングディアボリック・エレメタルでコストを軽減し、ダークエレメンタルパワーとダークネスエレメンタルパワーをコストにエレメントサンダースマッシュ!!を発動し、生命の壊し屋 グリブレイをトラッシュに!ただし、ライトニングディアボリック・エレメタルの効果でライフカードを奪うことはできない!!」
 ぐ・・・これ以上は・・・無い!!
 今度はアンライガが口から闇を吐いてくる!
 闇は雷雲となりグリブレイを包み込み、グリブレイが離れようと翼を大きく前に羽ばたき後ろに飛ぶも雷雲はしつこく付きまとう・・・
 そして、グリブレイの周りを覆った雷雲に向かいアンライガが雷と化し突進、雷雲と同化したと同時に一条の大きな雷がグリブレイの体を左足の下、アンライガが来た方とは全く違う方からから胴にかすり、傷つける!
 苦痛に顔をゆがめるグリブレイ、が、またも雷は右翼外側というまったく別の方向から来た!
 それにもかすり傷を付けられ、グリブレイは鳴き声を上げる、これにもとどまらず雷はスピードを上げて腹部左方という別の方向から来る
 そうして、一条の雷が幾度も速度を上げ、幾条も同時に見えるほどに加速してグリブレイを傷つけて行き・・・
 グリブレイが満身創痍で動けなくなった時、大きく真上からグリブレイの背に雷と化したアンライガ本体が突撃し激突!グリブレイを地面に一気に叩き付けて行く、
 グリブレイが何とか頭を上げ自身の角でアンライガに攻撃を加えて行くもアンライガは無視し、そのままグリブレイ地面に叩き込みその余波で雷と闇の大爆発が起きる!!
 爆発が収まった後、グリブレイは晴れ行く闇の爆煙の向こうでいつの間にか立っていたもの、少しの間後にパタリと前にあっけなく倒れ爆発、消滅する
 「さぁ、2番戦闘だ、行け、ライバホース!!」
 ライバホースに再び剣状のネクロスが突き刺ささり憑依、
 「なら俺も!」
 対して、デヴァルチャにカンテーラが憑依する、カンテラの付いた濃紺色の布が巻かれ
 「砂切り!」
 カンテーラが羽を振るって砂を薄い高速斬撃のように射出!
 「雷斬・・・」
 対して、ネクロスはくるりと回って後ろ脚蹴りの要領で雷撃を弾き出す、
 が、砂が雷を切り裂き進む!
 「おっし!」
 「・・・」
 ネクロスは振り返りつつ、何とか一足とびで砂を避け、
 「これなら!?砂当たり!」
 砂を硬質の岩と化しながらカンテーラが突っ込んでいく、
 「!?サンダーチャージダッシュ・・・」
 ネクロスがいきなり足に電撃を帯び、少しずつ浮遊しながら四肢をせわしなく動かして電撃を溜め・・・
 それを放電するかのように宙を爆走し、カンテーラに突っ込んでいく、
 正面から激突する岩と雷!!
 それぞれが互いに一進一退で押し合って行き・・・
 が、ネクロスの足がさらに速くなり、雷撃を纏って行き、押し切ってそのまま天井に激突!
 「この・・・!」
 何とか岩が爆発した砂より逃げるカンテーラ、
 が、そこにネクロムが濃密な電撃を後ろに残しながら通りすがり、カンテーラを感電させた
 「あがががが・・・」
 感電に耐えられなかったかデヴァルチャが爆発、カンテーラが飛び出すように憑依が解け、そのまま、カンテーラの側を再度ネクロスが駆け抜け電撃で動きを止め、反転、駆け出し加速、電撃の体当たりの追撃を加える!
 ドガァ!!
 カンテーラがこちらに吹っ飛ぶ!!
 「うわぁあああ!!」
 「さぁ、観念するんだな、そちらの場には戦闘を行うカードは無い・・・」
 俺の前方遠くに受け取る間もなくカンテーラが降ってきて床に着弾し転がる、しかし、うつぶせから上げつつあるその横顔の、その目の、闘志は、衰えちゃいないように見えた
 「カンテーラ、行けるか?」
 「何のこれぐらい、」カンテーラが右手を使い、立ち上がり、ネクロスの方を見据えつつチラリと右方から俺の方を見る、「まだ止めは刺されてないんだろ?」
 「ああ」
 「なら、逆転の目はまだあるさ!!」
 カンテーラと俺は再び奴に対峙する!
 「ちょこざいな!身の程を思い知らせてくれるわ!!」右手でマントを威圧的に翻すアグニス!!
 「それはこっちの台詞だぜっ!!魔族様よう!!」対しに俺は、右人差し指を突きつけながら、「ぜってぇぶっ潰してやる!!」
 向こうの言葉に買い言葉を返す!!
 
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