到着!魔道都市マジカラ!! ダブモン!!5話/04
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バトル-2
「潰すだと!?フハハハ、人間風情め!!」
月下の中で再び奴らと対峙する、いきなりやられたが、まだまだこれから・・・!
「私達は剣を手に入れ、人類を滅ぼし、世界の覇権を手に入れる!!」
んな事させるかよ!
チャージゾーンの表側表示のカードを裏に・・・
「リチャージ!」「リチャージ!」
「ドロー!」「ドロー!」
山札から引いたのは・・・コスト2のモンスター、これなら向こうも対抗できないはず・・・!1番に裏側で置き、手札からチャージゾーンにも一枚・・・
「セット!」「セット!」
向こうは2番、こちらは1番さぁ・・・
「オープン!」「オープン!」
「こちらから行かせてもらおう!!さぁ、ライバホース、出番だ!!」
「ダブモンNo.156、稲妻の競争レーサー、ライバホース!!」
奴の後ろの夜空より、突如、一頭の派手なたてがみをした濃紺の馬が宙を駆けてくる、
足に電気を纏って少しずつ落ちながら浮遊し宙をかけるそれは、俺達の周りをまわりをぐるりと回り、奴の前に戻って落ち着く、
身体は基本は濃紺だが、たてがみは黒く、多く、硬質で、波立つ様に縦後ろに伸びており、
その顔には白い傷が交差するような毛並みがあり、ひづめの上にもグルリと白い毛で覆うような部分が見受けられる
だが、あれ、カードに・・・
「それ、雷属性・・・?」
そう、カードの属性を書いてある所にはっきりと、雷属性と書いているのだ!
初めて見るぞあんな属性・・・そういえば、俺は地水火風光闇属性しか見たことが無かったっけ・・・
「ほう・・・雷属性を見るのは初めてか・・・?ならば、その恐ろしさを存分に味あわせてやろう!!」
思い切りマントを翻すアグニム!
「ぐっ・・・来い、デヴァルチャ!!」
「ダブモンNo.163、砂嵐の遊砂民、デヴァルチャ!!」
砂嵐が巻き起こり、それにを利用するように回りながら上に飛ぶ一体の茶鷲、
頭にかぶるは顔の後ろと左右を覆う垂れ幕のような布の付いた薄汚れた白めのクルクル巻かれた布のような帽子、
先の黒い黄色いくちばしは狩猟のためか複雑にうねり、きつい目を持つ顔から首の肌は濃いピンク色で、細い足は黄色いが身体から両翼は茶色い羽毛に覆われ、端が白くなっている、
そして、その目つきは根性の悪さと生命力の強さを感じさせる、
「私は、ライバホースのコストにダークエレメンタルパワーとダークネスエレメンタルパワーを指定!」
「俺はデヴァルチャのコストにマルチエレメンタルパワーとマルチプルエレメンタルパワーを指定!」
「ネクロス!まずはお前だ!!」
アグニスが右手を思い切り前に出して指示!
それに反応するかのようにネクロスがデヴァルチャに向かって飛ぶ!
「憑依!」
が、ネクロスが来る前にカンテーラがデヴァルチャに憑りついて、その首元にカンテラの留め具付きの布が巻き付く
「さ、手早く済ませてしまいましょうか・・・」
口調の変わった(丁寧な感じなのか?)カンテーラがいきなり上に飛び、そのくちばしをネクロスに向け、一気に急降下!
ネクロスは対抗し、その両手の平からナイフを生み出し、掴み、投げる!
これをカンテーラは体の角度を縦に変え、ナイフの隙間を縫うようにして避けた!
そのまま突進するカンテーラ、
対するネクロスは、その体を長巻きへと変え、横薙ぎに振るう!
「おっと!」
直前に大きく翼を羽ばたかせ後ろに避け飛ぶカンテーラ!
が、今度はネクロスが一気に下から縦に薙ぎきっていく!
「それ!!」
カンテーラがそのくちばしを下に出して真剣白刃取り!
ネクロスが逃れようと体を動かすが
「おっと、のがしません・・・」
ネクロスが逃げられなかったせいか擬態を解くと、カンテーラのくちばしが、見事に首辺りを抑えているのがわかる、
しかし、ネクロスは指を刃に変え、斬り裂いてくる!
「それは喰らいません!」
だが、その前にカンテーラは一気にネクロスを押し飛んでネクロスのバランスを崩して攻撃の手を緩めさせ、
第二撃が来る前に天井にネクロスを叩き付け
「まだです!砂天直球落とし!!」
そのまま一気に床に飛び、ネクロスの体を両足でもとらえ、床に叩きつけた!
「これで終わったと思うか?私は影転移、シャドウエレメントを発動!」
なっ!?アグニスが右手でカードを持って宣言!?
「この効果により、ネクロスを3番に移動!ターン終了時にデヴァルチャを2番に動かしてもらう!!」
ライバホースがいななきを上げたと思ったら、カンテーラに向かい一気に駆け、低く跳躍してカンテーラを弾き飛ばす!
その衝撃で、ネクロスが解放された
「憑依だ!!」
アグニスの指示に、ネクロスが宙に飛んで両刃のシンプルな剣に変身、
助けてくれたライバホースの後ろから首から胸に貫通するように突き刺さる!
すると、ライバホースの目が赤くなり、黒いオーラを纏ってひづめの上にまとう電気が増し、
「ヒヒーン!!」
大きくいななきと両足を上げるライバホース、いや、ネクロス!!
「さぁ、ダメージを二つ、喰らってもらおうか!!」
そこから俺の方に走ってくる!
「おっと、そうはさせません!」
カンテーラが憑依を解き、俺の前に!
ネクロスの背の左右から一直線に伸びる刃のような雷撃を受ける!
「ぐっ!」
さらに、ライバホースからネクロスが剣状態のまま抜け、ライバホースの前に、そのままライバホースが口に加え、カンテーラに一閃!
「がはっ!」
苦痛に顔をゆがめるカンテーラ・・・
「カンテーラ!」
「さすがに、1ターンに2ダメージはきついぜ・・・」
俺の前にふらふらながらもなんとか浮遊し着地するカンテーラ・・・
そして、ネクロスとライバホースが再びアグニスの方に戻ると、
アグニスは得意げに笑みさえ浮かべながら
「よく耐えたと誉めてやろう、だが、この程度の苦痛で終わらぬことを思い知ることになる・・・」
そう、言い放ったのだった、
ちぃ、だが、負けるかよ!!
俺がそう思ったと同時に、カンテーラの目もそう語っていたのだった・・・
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