月夜と私の過去と光の城 ダブモン!!4話07
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「リチャージ!」
「ドロー!」
お決まりのチャージゾーンへの宣言から山札のカードを引く!!ん?これ、ハンドカードか・・・ふふふ・・・面白い・・・
一旦手札に入れて、じゃ、手札から別のカードを二枚引いて裏で1番とチャージゾーンに置いてっと・・・
「セット!」
1番のやつを表にっ!!
「オープン!!」
「ダブモンNo.83、太陽光の太陽光発電管理者 サンサンメリー!!」
上空からの太陽の斜光、その先、私の前に忽然と、一体の少女然としたダブモンが現れる、
葉の付いた茎で目と顔上、右腕右足を包帯のように巻いて、顔下は口以外を髪の毛のような口向く葉で、と左腕左足も上向く葉で隠し、透けるような白い肌に前髪後ろ髪がそれぞれ一直線に切りそろえられた緑の長髪を持つ、
頭には赤い帯の付いた麦わら帽子をかぶり、身体にはヒマワリが大きく二つ斜め端に描かれた白いワンピースを着ている、
さて、向こうは・・・オーバックス、栄廃のお城エレメンタル、Оのコードを持つカード、何を呼び出す気・・・?
山札が浮き上がって巻物の様に動いていく中で、黒い指で一枚のカードを選択する
「ダブモンNo.79イィィィエェェェェックス! 老岳の徴税請負師 カメゼニイ・オーバーァアア!!」
突如、フードの奴の後ろから、薄緑の甲羅が床を斜めに滑り行く、
それは、回転しながら壁に反射したりしつつさながらエアホッケーが如くに部屋中を駆け走り、
兎白と鼓動が向かってきた甲羅を慌てて前と後ろに片足上げて避けたり
「たっ!」「わっ!」
しつつ、フードの奴の前で急停止、
回転しながらひれ状の手足がのびてきて立ちながら、その顔と尾を出した、
黄色い手足と顔に尾、その顔は白く長い眉毛と老髭で、さながら老亀の体を成しており、
上から降ってきた水色の鉄の槍を右ヒレで折り挟んで受け止め、こちらに突き出してくる!
ううむ・・・向こうはオーバー召喚でコスト使わずチャージゾーンのカードを温存か・・・でも、ここは防ぎきって見せるわ、
「私は、サンサンメリーのコストに、ウィルピーキラメント、シャインエレメンタルパワー、シャインシールド・アルファを指定し、ウィルピーキラメントを発動!このカードを裏にする!!」
サンサンメリーとララメイドクスが真正面から対峙する、
さて、1番戦闘、このまま行けばサンサンメリーの勝ちだが、そう簡単に通してくれるか・・・?
向こうの奴が右手を前に突き出したと同時に、ララメイドクスが走る、画面にララメイドクスのかかれたカードが表示、
来た、ララメイドクスの効果、でも、パワーが計200上げ下げされたところではまだこちらの方が上、
ララメイドクスが跳躍しながらモップを振り上げ叩きつけて行くところ、サンサンメリーはどうにか両手で受け止め、抑え込む、
そのままモップと顔をメリーに近づけていくララメイドクスだが、やはり、空中からでは両手に弾かれる、
歯を食いしばり舌打ちでもしそうな悔しそうな表情を浮かべるララメイドクス、
今度は向こうがチャージゾーンのカードを表に
無機質パワーエレメンツ、パワー600上げか、でもまだ・・・
着地しつつサンサンメリーに突進し、モップを今度は思い切り横から振るって行くララメイドクス、しかし、身長さから、軽々とヒョイ跳びで避けられ、
返しの一撃も後ろにバク転くるりと避けられて、真下からの一撃も身体をそらせてかわされ、
そこで上空に跳んでの横からの振るいも頭を下げられ避けられ、その勢いで振り上げてからの上からの一撃も両手で受け止められ弾き飛ばされる、ララメイドクスは少し離れた所に着地、
と、向こうで一枚表にしてきた、メイドセイケツエレメンツ!!パワー+600、残念だけど、それ以上は通すつもり、は、無い
「私は、サンサンメリーの効果を発動、メイドセイケツエレメンツ!!の効果を相殺させてもらうわ」
と、いきなりララメイドクスが範囲外のサンサンメリーに対し、モップを大きく振るう、
あ・・・
バシャ!!
気付いた時にはもう遅い、
ララメイドクスのモップから放たれた冷たい(私にもちょっとかかった)水がサンサンメリーをずぶぬれにしていたのである、
サンサンメリーが顔を伏せ、怒りからか肩を震わせている、せせら笑うララメイドクス、
と、不意にサンサンメリーが右人差し指を上に掲げ、思い切り振り降ろしてララメイドクスを指し示した、
すると、上空の太陽が降ってきてララメイドクスを押し潰す!!
ズドン!!
・・・
ま、こうなるか・・・
チラリとサンサンメリーのカードを見る、
そこには、太陽に腰掛け不敵に笑うサンサンメリーの姿が描かれていた・・・
さっきの太陽は何の事はない、サンサンメリーが召喚された時に一緒に上空に召喚されたものである、
と、太陽が上に上がり、ララメイドクスが焦げ焦げの体で発見され、
ララメイドクスはそのまま後ろを向いて、自身で這って向こうの方にある出入り口へと姿を消していくのでした・・・
すると今度は犬と亀が対峙する、
・・・特に共通点が思い浮かばない・・・
不意に犬・・・メイコーリンが亀の方に噛みついて行く、
それを槍の薙ぎ払いで吹き飛ばす亀、カメゼニイ、予想以上に力が強い・・・
吹き飛ばされながらも何とか着地し、再び噛みつきかかるメイコーリン、
これをさらりと体を横にひねらせて避けられ、返す動きで喰いつきかかるも、槍ではたき落とされる、
さっきやってたひまわり娘とメイドのやりとりを今度はこっちがやられてる、でも、今度は違う・・・
左手の手札から、右手で1枚カードを取って突き出し、向こうがおそらく相殺の手が無い中で、思う存分宣言!!
「私はシャインフラッシュバスター・エレメント!!を発動!!この戦闘を無効化してメイコーリンを3番に移動しつつ、ターン終了時にトラッシュに送る、乾坤一擲!!肉は切らせるしかないから骨を断ってやる!!やっちゃいなさい、メイコーリン!!」
メイコーリンが一旦下がり、一気にカメゼニイに跳びかかる、
カメゼニイはあきれた様子で、槍を振るうが、メイコーリンは槍を素通りした・・・それは、光による残像!!
そして、メイコーリンの本体は・・・いつの間にか向こうのフード野郎の方に突撃し、跳びかかっていた!!
しかし、メイコーリンはそのフードの付いたマントの中に入って素通りし後ろから飛び出て・・・
気付いたカメゼニイが大きく跳躍、
素通りして驚き、目を白黒させていたメイコーリンの後頭部を宙からものの見事に槍の棒で突き倒し、
メイコーリンが爆発、消滅する・・・
が、その衝撃波が私に・・・げ!?画面に変なカードが!?何よ!?余裕があるなら取り立てよ、無いならば自制せよって何よ!?
スマッシュカードの癖に私のライフカードを一枚吹っ飛ばして私はあわてて取ってダメージにさせた上で自分の方は山札から1枚新しいカードをチャージゾーンにふわりと移動させて補充とは
・・・
「うっだぁああああ!!」
思わず思い切り叫んでしまう
「何なのよ一体!攻撃しても攻撃しても切り無いじゃない!!ほんとにカードバトルで勝てばどうにかなるんでしょうね!!」
「お言葉ですけどね四葉さん」
右隣からいきなり声!
「うどわっ!ウィルピー、復活してたの!?」
「ええ、まぁ、先ほど・・・」
私の右隣、そこには、ふわふわと浮く目付き光の火の玉がいた
「それよりも四葉さん、攻撃を続けてきたせいか、あいつの力が弱まっている、と私は感じるですよ」
「本当かしら・・・?」
チラリ一瞬横目でフードのやつの方を見るが・・・信頼できる相手からの言葉とはいえ、こうもなんの変化も無いとなぁ・・・
「本当ですよ!」ウィルピーの必死の訴えに視線を戻す「信じてくださいって、カードバトルを続けて行けば、少なくとも、あいつを倒すか、あいつの本体ぐらい引き出せる・・・ような気がしますですはい」
自信の無さげな言葉、本当だろうな・・・それ・・・
「ふぅん・・・まぁいいわ・・・そのかわり、どうにもできなかったらあんたが責任取ってこの状況、どうにかしなさいよね!!」
「はいはい、お任せあれ」
呆れ半分ながらも言質は取った・・・か!
「おぉし」
とりあえず、状況は動いてるかもしれないってことが分かったし、相手のライフカードも減ってきてるし、
「このままカードバトル続けるわよ!」
「では、行きましょう!!」
私とウィルピーは、フードの奴に向かって、再度対峙する!!
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